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William McDonough
William McDonough (ウイリアム・マックダナウ)
1951年東京生まれ
建築家、デザイナー、William McDonough + Partners会長(founding principal)、McDonough Braungart Design Chemistry(MBDC)会長(cofounder and principal)。
国際的に種々のサステナブルなプロジェクトを手がけ、また、「Cradle to CradleSM」という持続可能性を追求するコンセプトの下、産業における製造プロセスの変革を提唱している。
1999年のタイム誌で、「Hero for the Planet」として紹介される。2002年にドイツ人化学者Michael Braungarと「Cradle to CradleSM : Remaking the Way We Make Things」を共著。
The Presidential Award for Sustainable Development、the Presidential Green Chemistry Challenge Award、the National Design Awardを受賞。
2007年10月には、再度タイム誌でBraungar氏とともに「Heroes of the Environment」として紹介される。
Key Person Interview William McDonough
[ 2008.5.23 up ]

サステナブルデザインという"意思"

多くの人がサステナブルデザインは非常に複雑、あるいは曖昧なものだと思っているようです。いいえ、全然そんなことはないんですよ。私の定義では、サステナブルデザインとは「シグナル」。「すべての生物種とその子孫を常に愛する」という意思のあらわれなのです。

そうはいっても「では、具体的にどうデザインすればよいのか?」と疑問に思われるかもしれないですね。答えはとても簡単。「これは『Cradle to CradleSM』的製品かそうでないか」と考えるだけでよいのです。

たとえば、デジタルカメラを例にしてみましょう。カメラの中に、小さなバッグが装備されていると想像してみてください。グリーンのボタンを押すと、そのバッグが出てきます。あとは使用済みのカメラを入れ、「ソニーに返却」と書いて郵便ボックスに入れるだけ。カメラはメーカーに送り返されるというストーリーです。返却されたカメラは、次の製品を生産するために再利用できます。そう、メーカーがつくるものはすべて最終成果物であると同時に、次の製品を生み出す栄養素でもあるのです。カメラはもちろん梱包材もそのような栄養素としてデザインし、確実に産業や土に戻すこと。これが『Cradle to CradleSM』という考え方です。どうです?そんなに難しいことではありませんね。

私は日本で生まれ6歳まで暮らしたのですが、当時、夜になると近所に牛車がやってきて汚水を収集し、農家に持って行っていました。汚水でさえも無駄にはならず、肥料として使われるからです。そして、朝には野菜、豆腐、肉、タンパク質を含む食材が家に届けられました。夜には汚水でも、朝には食べ物になるというわけです。このことは、私がサステナビリティに興味を抱くようになった原点であり、また、私の考え方に対して大きな影響を及ぼしています。

ソニーだけができるチャレンジとは

William McDonough拡大する

コンシューマー向けの製品をつくる世界のメーカーを見渡してみると、これまで同様、デザインがサステナビリティというテーマを牽引していることが分かります。私は、ハードウェアのデザインにおいて最初に『Cradle to CradleSM』を実現する能力のあるメーカーは、ソニーだと思っています。

ソニーは全社的な戦略として『Cradle to CradleSM』を採用することもできるのではないでしょうか。それは地球の住民であり続けようとする意志のあらわれであり、地球に価値ある遺産を提供することです。その戦略は製品やサービスに昇華され、21世紀初めのインテリジェンスの象徴となるでしょう。

先の例でいえば、すべてのソニー製品にグリーンのボタンをつければよいのです。これはソニーだからできること。いえ、ソニーだけができることといった方がよいのかもしれません。なぜなら、ソニーには売り上げやシェアにおいて世界のトップを目指すだけでなく、これまでもそうであったように、自分たちにしかできない何かに挑戦し続けるカルチャーがあると思うからです。コンシューマー製品におけるサステナビリティのグローバルな追求。素晴らしいことです。これはとても意義のあるチャレンジであり、チャンスであると思います。

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