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Feature Design Cyber-shot DSC-G3
[ 2009.2.26 up ]

画像共有への、美しいポータル

無線LANと画像共有サイトを使えば、カメラに収めた発見や感動を、その場で人と共有できる。撮ることがもっと楽しくなる。そのような時代の流れをいち早く捉え、新しいカメラの可能性を提案するのが、DSC-G3です。有益な機能も、スタイリッシュなデザインが伴ってはじめて広がりを見せるもの。この一台が、次の写真文化への入り口となるかも知れません。

政光 聡氏
政光 聡
ソニー(株)
クリエイティブセンター
チーフアートディレクター
高木 紀明氏
高木 紀明
ソニー(株)
クリエイティブセンター
シニアデザイナー
古江 伸樹氏
古江 伸樹
ソニー(株)
クリエイティブセンター
インタラクションアーキテクト

時代がGシリーズの進化を求めた

政光:液晶パネルの大型化と高画質化、大容量メモリーの搭載、音楽つきスライドショーといった再生機能。"サイバーショット"は、「撮る楽しさ」だけでなく、「撮った後の楽しみ」も意欲的に追求してきました。その一環として、画像を「共有する」ことへのアプローチがあります。ひとつの回答が、2007年に登場したDSC-G1です。無線LAN通信機能を搭載し、カメラ間で画像をやり取りできたり、ホームネットワークを介して転送できたりと、独創的な機能を備えたモデルでした。

それから約2年。無線LANはさらなる普及を続けています。インターネット上には画像共有サイトが次々と開設され、利用者は増すばかりです。これは、Gシリーズの可能性やアドバンテージがますます大きくなったということ。そこで、DSC-G1を発展させ、「撮影からサービスサイトへのアップロードまでを、誰でも手軽に楽しめるモデル」として企画されたのが、今回のDSC-G3です。

まず、フルブラウザの搭載や液晶タッチパネルの採用といった、仕様の強化が決まりました。問題はデザインです。DSC-G1は、一見するとシンプルな液晶ビューワーですが、撮影時にはボディが左右にスライドして伸長し、レンズや操作部材があらわれます。その携行性、操作性、意外性をどう進化させるか。デザインチームの手腕が問われることになりました。

必然性から生まれるアイデンティティ

高木:一般的にデジタルカメラは、薄くコンパクトになるほどホールド性が犠牲にされがちです。DSC-G3をデザインするにあたり、まず検討したのはこの問題でした。私が出した回答は「スライドさせたレンズカバーを、そのままグリップにする」こと。レンズ保護からホールド性へと、レンズカバーの機能を転換させるのがポイントです。変形の必然性とカメラとしての機能性が、ともに高められます。このアイデアをスタートラインに、内部構造のレイアウトや全体構成を決めていきました。

同時に、レンズカバーと本体のシームレスな一体感も表現したいと考えました。そのためには、レンズカバーと本体を分ける割り線を、何としてもなくす必要があります。そこに、Gシリーズならではの新しいアイデンティティ、Tシリーズと違う表情が宿ると直感したからです。そこで、フロント全体をスライドさせる、新しいレンズカバーを発案しました。撮影しないときは、カメラらしさがまったくない完全な液晶ビューワー。「どこがどう動くかわからない」といわれれば、我が意を得たり、ですね。

グリップ部の背面は、滑り止めのためのディンプル加工を施しました。ドットパターンを凸状ではなく、凹状としたのは、私のささやかなこだわり。凸状だと、長時間操作しているうちに指先に妙な違和感が出て、どうにも納得できなかったのです。ここも、ゴルフクラブのグリップやスポーツカーのステアリングなどを参考にしつつ、安易には処理しなかったところです。

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