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Feature Disign PCM-D1

サウンドデザイナーの視点をインターフェイスに反映

写真-永原潤一

永原:私は普段、実際にサウンドデザインという仕事もしています。ソニー製品の操作音、サウンドアイデンティティを作る仕事です。その視点を活かし、仕様へのアドバイスや液晶モニターのインターフェイスをデザインしました。

GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)については、「自分で使えないようなデザインにはしない」という考えを持って制作に取り組み、アナログ的なわかりやすさを表現したいと思いました。 ちょっと操作してみましょうか。操作後、一瞬の間をおいてからアイテムが移動したり、画面が切り換わったり。スクロールも穏やかです。もっとレスポンスを上げることもできるのですが、あまり突然画面がパッと変わると、逆にユーザーが意識をつなげにくくなってしまいますから、ここは、どうすれば遅すぎず、速すぎず、適切な動きになるか、試行錯誤を繰り返したところです。

さらに、一連の操作が連続して移行していく感覚も目指しました。ひとつアイテムを選ぶと、それがスライドしながら動いていく。そしてタイトルになったかと思うと、次の階層のメニューがあらわれる。メニューのどこをたどっているか、アニメーションで表現しています。こういうアナログっぽい連続性があると、使っていて気持ちがいいんです。

画面イメージ
画面イメージ

本当は、それを有機ELやカラー液晶で表現したかったんですが、どうしてもノイズが出てしまうんですよ。ここは、音質のためとはいえ、残念でないといえばウソになりますね。その代わり、モノクロならではの美しさ、古きよきソニー製品へのリスペクト、Low Bit Graphicsの楽しさを表現できたと思っています。実は、アイコンのアニメーションが意外と凝ったものなんですよ。このアニメーションを作成しているときが一番面白かったかもしれません(笑)。

使い込むほどに、手になじむ愛機であること

写真-岡広樹と永原潤一

永原:先日、ある作曲家のイベントに行ったとき、パンフレットにPCM-D1の記事が載っていたんです。そこには、彼の言葉で「メーターとかピークのインジケータのデザインのセンスがよくて買う気になってしまった」と書かれていました。音にかかわる仕事をする人同士でないとわからない感覚かもしれないですが、そういう方にもアピールするようなデザインにしたつもりです。

実際、PCM-D1は放送局の方、プロのレコーディング・エンジニアさんにも、指名買いしていただくことが多いと聞いています。生音をよい音で録音するためには、アナログ的な聴感上のレベルと、デジタル的な瞬時のレベル変化を、バランスをとりながら設定することが大切。PCM-D1はアナログVUメーターと、液晶上のデジタルピークメーターの両方を備えているので、この設定が簡単にできます。ここにも、アナログとデジタルの融合、というコンセプトが生きているんです。もっとも、高性能なデジタルリミッターを搭載しているので、だいたいのレベルを合わせておけば、初心者の方でもノイズの少ないきれいな録音ができると思います。

はじめて手にしても使いやすく、使い込むほど手放せなくなるところは、最近のデジタル一眼レフカメラと近いかも知れませんね。これは体験しないとわからないところですから、実際に手にとって確かめていただければうれしいです。

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