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Feature Design S-Frame
Feature Design S-Frame

後ろ姿に隠された、見えざる気配り

箱田:Xシリーズは、従来以上に縦置きを考慮したデザインとしました。実は、画面のアスペクト比にフレームを合わせると、縦置きしたとき、意外なほど細長く、不安定に見えてしまうんですよ。私も最初のモックアップを見て驚いたほどです。そこで、2mm単位でフレームの縦横比を微妙に変えたモックアップをいくつも用意し、視覚的に落ち着きのよいサイズを見きわめました。

さらに、背面を見ると、メモリーカードスロットを、カバーで隠してあるのがわかるでしょう。これは、縦置きしてもホコリがスロット内部に入りにくいようにするための配慮です。スタンドはねじ込み式。壁掛けの際は外して、マグネットで背面に吸着させる仕組みです。そうすることで、外しても紛失しないメリットがあります。ヒンジよりも信頼性が高いですからね。

"エスフレーム"だけの「時間の表現」

黒川:インダストリアルデザインと並ぶ"S-Frame"のテーマが、ユーザーインターフェースです。中でも「写真は記憶そのもの」というソニーの狙いを、いちばん端的に象徴しているのがスライドショーの「タイムマシン」表示※でしょう。これは、画像の切り換わりと同時に、日時が過去に巻き戻るかのような動きを見せるもの。その動きと「間」で、見る人を撮影日時へと導くのです。

「タイムマシン」表示※に限らず、どのスライドショーのデザインもシンプルで、オーソドックスにまとめています。これは、インテリアとの調和を重視しているから。プロダクトの存在を楽しんでもらうというより、いっそ置かれた空間に溶け込んでしまうくらいが理想です。同じ理由で、エフェクトも決して派手で華美なものにはしていません。写真を大切にするため、ゆっくりと、自然に切り換わるようデザインしています。このあたりが、エフェクトと音楽で魅せる"Cyber-shot"のスライドショーとは、発想が違うところですね。

また、ソニーのこだわりとして、画像を表示しないときの顔つきにも神経を使っています。画面全体を使って時計やカレンダーを表示できるのです。プロダクトそのものが時計になるものは、市場の中でも珍しいでしょう。私も「ソニーが時計を作ったらどうなるか」とイメージしながらデザインしたところです。インテリアに溶け込むというスタンスからシンプルなデザインとしていますが、2009年モデルではアニメーションをより効果的に使った楽しげなものも用意し、ユーザーの選択肢を広げています。

問題は、同じデザインの表示でも、画面の解像度やサイズが変わると、見たときの印象も違ってしまうことです。そのため、モデルごとに細かな微調整を行いました。デジタルフォトフレームでありながら、時計やカレンダー表示もメイン機能と考えたから、手を抜くことができなかったのです。その機能がユーザーからご好評をいただいていると聞き、とてもうれしいと思っています。

※DPF-A72を除く

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