映像コミュニケーションの時代を先取りした「C1」、モバイルグリップスタイルを提案した「type U」。ウルトラ・モバイルPCの歴史は、いつもVAIOとともにありました。その待望の進化形が「ジャスト・キーボードスタイル」、VAIO type Pです。研ぎ澄まされたミニマムな意匠の中に、新しい価値へと挑戦し続けるソニーの意思がみなぎっています。






小笠原:今や、映像コミュニケーションやちょっとした調べごとなら、携帯電話でも済ませられる時代です。しかし、だからといって、ウルトラ・モバイルPCの存在価値が色あせることはありません。例えば「リビングでくつろぎながら、テキストリッチなブログを更新する」シーン。携帯電話では思いつきを瞬時に書きとめることができず、ノートPCでは仰々しすぎます。このようなとき、ウルトラ・モバイルPCの利便性と魅力は、他のツールに代えがたいものです。
まして現在は、ワイヤレスネットワークやブログが当たり前の時代。ウルトラ・モバイルPCを、マニアックなユーザーのためのアウトドア・ギアにとどめておくのは、勿体ありません。必要なのは、「気さくにテキストを書き綴りたい」すべてのユーザーのための、日常的なステーショナリー。VAIO type Pは、このような発想と時代の要請から、必然的に生まれたプロダクトといえます。
それだけに、type Pのテキスト入力には、さまざまな入力メソッドやデバイスを検討しました。原寸大の3Dモデルをいくつも用意し、自分たちの手を使っての検討です。type Pのキーボードは、決して安直に採用したのではなく、このようなプロセスに裏付けられた確かな結論。その上で、ウルトラ・モバイルPCならではのモビリティも考慮し、「ジャスト・キーボードサイズ」というコンセプトに到達しました。
詫摩:プロダクトデザインを手がけるにあたり、私が執着したのは「片手でつかめる奥行き」でした。そうでないと、持ち歩くたびに一度つまみ上げ、あらためて縦位置につかみ直すことになります。その煩わしさを解消したい。テーブルの上にある財布やオーガナイザーを、何気なくつかみとる感覚に近づきたい。このサイズ検討のために、いったい幾つの3Dモデルを用意したことか。一つひとつを手にとり、液晶の大きさ、バッテリーやハードディスクの容量などにも配慮しつつ、最適なサイズを丁寧に見極めていきました。

そこに搭載するキーボードは、各キーが独立したアイソレーションタイプ。これはソニーがいち早くPCに採用した伝統のスタイルであり、VAIOらしさやオリジナリティの表現に結びつくものです。何より、ネイルを伸ばした女性でも、爪の先がキーの間に引っかかる不快感や不安感がありません。さらに、スティックポインターに精緻なローレット加工を採用。耐久性とメンテナンスに優れ、しかも指がかりも考慮してのデザインです。
本体だけを見ると、「VAIOモバイルノートからキーボードだけを切り出した」かのような印象を受けるでしょう。まさにキーボードを持ち歩くイメージ。「ジャスト・キーボードサイズ」というコンセプトを、非常にピュアに表現できたと考えています。