ATRAC3の圧縮手法を更に発展させ、より高精度に音声信号を分析するアルゴリズム(技術方式)を導入しています。その結果、音質をほとんど損なうことなく、CDのデータを約1/20に圧縮することができます。

1. 音声の特徴を16の帯域ごとに細かく分析

ATRAC3では音声の特徴を分析するために、音声信号を4つの帯域に分割していますが、ATRAC3plusでは、さらに高い精度で分析を行うために、16の帯域に分割を行っています。また、周波数データへの変換をATRAC3よりも長い時間の音声信号を基にして行うため、より細かい精度の周波数データを得ることができます。それにより、ATRAC3よりも高い精度での分析が可能となっています。

ATRAC3では、いろいろな魚介類を大きさ別に4つのグループに分類しました。ATRAC3plusではさらに細かく16個のサイズ別にグループを分けます。グループをより細かくすることで、魚の観察がしやすくなりますよね。

音声もより音の高さごとに細かく成分を分けることで、それぞれの特徴がよりつかみやすくなるというわけです。

2. より多くのルールでデジタル信号を置き換え

ATRAC3でも行っているデジタル信号の組み合わせの置き換えにおいて、ATRAC3plusでは、より多くの置き換えルールを持つことでいろいろな信号の組み合わせに対応することができ、さらに圧縮率を上げることが可能となっています。