ソニーは今回の研究で、有機トランジスタの有機半導体層での電子の通り道(実効的チャネル層)がゲート絶縁膜に接する約3nmの薄い層であることと、ソース電極から有機半導体層への電気伝導(キャリア注入)は、電極がこの実効的チャネル層と接する部分ではスムーズに流れ、それ以外の部分では流れにくいことを解明しました。
この知見を取り入れ、自己組織化*単分子膜を用いた電極構造を採用することによって、ソース電極と有機半導体層間のコンタクト抵抗を低下させることが可能となり、トランジスタサイズを小さくしていくと電子移動度が著しく低下してしまう、という従来の有機トランジスタの問題を克服、電子移動度を当社比で約 50倍向上させることに成功しました。
さらに、上記の技術を応用した有機トランジスタを各画素のスイッチングに使用し、2.5インチモノクロ透過型TN液晶ディスプレイ(160×120画素)を動作させることに成功しました。
(自己組織化*:有機分子の性質により、自ら均一な薄膜や構造体を作る技術)