ソニー株式会社は、高画質でリアルな映像を創造する独自の映像信号処理技術"DRC(デジタル・リアリティ・クリエーション)"を、ハイビジョン対応へと進化させた"DRC-MFv2"(デジタル・リアリティ・クリエーション:マルチ・ファンクション ブイツー)を開発しました。この新技術により、ハイビジョンカメラで撮影された映像や放送局などから送られたハイビジョン信号を元に、更なる質感や解像感を表現する細やかな映像信号を創り出し、ハイビジョン映像をよりリアルに美しく再現します。
"DRC"は、より高精細な信号を創造するというコンセプトに基づき、標準テレビ信号からハイビジョン信号のフォーマットに変換する技術として 1997年に開発されました。この技術は、信号の補間処理で画素間の情報を埋めることで単純に画素数を増やす「線形補間方式」とは異なり、標準テレビ信号とハイビジョン信号の相関特性を利用して、質感や解像感を表現する細やかな信号を高度な演算処理で創造するという新しい発想から生み出されたソニー独自の技術です。これまでの"DRC"では、標準テレビ信号から縦横共に2倍のハイビジョン信号に近い情報量を持つ「リアル4倍密信号」を創り出すことにより、標準テレビ画像をハイビジョン並の高精細でリアルな質感を持つ映像にしています。
今回新たに開発した"DRC-MFv2"は、"DRC"のコンセプトをハイビジョン対応へと進化させて、ハイビジョン時代における更なる"リアリティの追求"を目指す画像信号処理技術です。標準テレビ信号や、様々な規格のハイビジョン信号をフルHDTV(横1920×縦1080画素)相当の画質まで引き上げるだけに留まらず、ハイビジョン信号入力時には、入力信号とそれを超える情報量を有する仮想信号との相関関係を演算処理で創り出すことで、被写体の持つ質感や解像感、艶感、遠近感をよりリアルに実現、より一層美しいハイビジョン映像を創造します。
(図1)