出光興産株式会社(以下、出光)とソニー株式会社(同、ソニー)は、次世代ディスプレイデバイスとして注目される有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ用材料を共同開発することで基本合意しました。また、両社は、共同開発を促進するため、それぞれが保有する優れた有機EL関連材料特許、デバイス特許を相互に利用しあうことでも合意、それぞれの有機EL関連ビジネスに活用する予定です。なお、本契約は2006年1月頃を予定しています。
有機ELディスプレイは、有機材料に電流を加えることで材料自らが発光する自発光型のディスプレイデバイスです。バックライトが不要な上に、有機発光層をガラス基板で挟んだシンプルな構造なため、パネル厚を大幅に薄型化することができます。また、優れた動画応答性や鮮やかな色彩表現が可能なため、次世代の薄型ディスプレイとして注目されています。
出光は、自社で保有する分子設計・有機合成技術を応用し、1997年に当時世界最高輝度の青色発光材料を開発し、以来、最先端の発光材料を継続的に開発しております。現在は中大型ディスプレイにも適用可能な材料開発を進めています。また、材料開発のみにとどまらず、有機EL材料の性能を最大限に発揮するための材料組み合わせ技術や有機ELデバイス化技術の開発にも積極的に取り組んでいます。
ソニーは、独自の低温ポリシリコンTFT技術をベースに、有機ELに関する様々な材料およびデバイス技術の開発を行なっており、2001年2月には13型フルカラー有機ELディスプレイパネル、2003年には24型の試作機を開発しています。また、2004年9月からは3.8型を携帯情報端末に量産搭載しており、現在、中大型ディスプレイの実現に向けた技術開発を進めています。
今回の共同開発では、出光とソニーが保有する有機EL関連技術を融合させることで、発光効率の向上による低消費電力化や高精細HD映像時代に対応できる輝度や発色性、高速応答性、長寿命化などを実現する新たな有機ELディスプレイ用高性能材料の開発を行ないます。
また、今回の合意により、両社が保有する有機EL関連特許技術の相互利用も可能になる予定です。出光が保有するデバイス技術をソニーが、ソニーが保有する材料技術を出光が利用できるようにすることで、共同開発が促進され、両社の材料ビジネスやデバイスビジネスをスムーズに進めることが可能になります。