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ニュースリリース

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2014年04月30日

世界最高※1の面記録密度148Gb/in2を実現した磁気テープ技術を開発

~従来比約74倍(185TB以上)※2の大容量データ記録が可能に~


 ソニーは、スパッタ法※3を用い、独自に平滑な界面の軟磁性膜を開発したことで、結晶配向の乱れや大きさのばらつきを抑えた微細な磁性粒子を有するナノ・グレイン※4磁性膜を実現しました。
これにより、テープストレージメディアとして世界最高※1の面記録密度148Gb/in2(ギガビット/平方インチ)を実現した磁気テープ技術の開発に成功しました。この面記録密度は、現在主流である塗布型の磁気テープストレージメディアの約74倍で、データカートリッジ 1巻あたり185TB(テラバイト)以上※2の大容量データ記録を可能とする次世代技術です。
 ソニーは、本成果を5月4日からドイツのドレスデンにて開催される国際磁気学会2014(Intermag2014)において、本開発成果である磁気テープの記録密度の測定評価に協力を得ているIBMと共同で発表します。
※1 2014年4月30日広報発表時点
※2 リニア記録方式LTOフォーマットの最上位データカートリッジLTO6(非圧縮)と比較した場合
容量は、LTO6の1巻として換算した場合
※3 スパッタ法とは、薄膜形成法の一つで、放電現象によりアルゴン(Ar)イオンを薄膜にしたい物質(ターゲット)に衝突させ、その衝撃ではじき飛ばされたターゲット成分を基板上に付着させて薄膜を形成する技術です。
※4 ナノメートル(nm)サイズの磁性粒子
  • 本成果の断面構造イメージ/結晶配向の比較イメージ/本成果の磁性粒子画像(上面)/磁性粒子サイズの比較イメージ
 近年、震災後のデータベースやサーバーなど情報システムにおける早期データ復旧や、情報の安全管理という観点から、データストレージの重要性が再認識され、各社で新たなデータセンターの構築などが進められています。加えて、クラウドサービスの拡大や、ビッグデータの活用による新たな市場の創出など、データストレージメディアに対する大容量化のニーズもますます高まっています。
 現在のテープストレージメディアは、磁性粉をフィルム上に塗布する塗布型の磁気テープが主流で、数10 nm程度の磁性粒子を用いており、リニア記録方式LTOフォーマットの最上位データカートリッジLTO6(非圧縮)では、面記録密度が約2Gb/in2、記録容量が2.5TB(非圧縮)です。
塗布型の磁気テープは、これまで、記録を担う磁性粉の微細化技術の進化により、高密度化を実現してきました。この塗布型磁気テープは、生産性に優れている反面、将来の高記録密度化に向けて、さらに微細な磁性粒子を形成する技術の確立が大きな課題となっています。

 ソニーは、次世代テープストレージメディアの実用化を目指し、微細な結晶粒子の形成が可能である真空薄膜形成技術を開発してきました。今回開発した磁気テープ技術は、真空薄膜形成技術の一つであるスパッタ法を用いて、5μm厚以下の樹脂フィルム上に結晶配向を乱さずに多層膜を形成する技術です。スパッタ法により樹脂フィルム上に微細な磁性粒子の薄膜を形成する際、軟磁性膜の表面荒れが、その上の下地膜の結晶の乱れを引き起こし、さらに上部の磁性膜の結晶配向の乱れや磁性粒子(グレイン)の大きさのばらつきにつながることが、高記録密度化の課題でした。ソニーは、スパッタ条件の最適化などにより、独自に平滑な界面の軟磁性膜を開発したことで、結晶配向の乱れや大きさのばらつきを抑えた均一な結晶成長を可能とし、平均の大きさが7.7nmという微細な磁性粒子を有するナノ・グレイン磁性膜を実現しました。この技術を用いて作製した磁気テープを、原理的な記録再生評価装置で測定評価した結果、現在主流の塗布型データストレージ用テープメディアの約74倍となる世界最高の面記録密度148Gb/in2 を達成しました。

 ソニーは、本技術を採用した大容量データ記録が可能な次世代テープストレージメディアの商品化を目指すとともに、さらなる高記録密度化に向けて、引き続きスパッタ法による薄膜形成技術の開発を進めていきます。

※記載されている会社および商品名は、各社の商標または登録商標です。
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