< 報道資料 >

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2003年2月12日



<参考資料>

薄暗い場所でもノイズを抑えた画像を撮影できる CMOSイメージセンサ"適応ゲイン・カラム増幅技術 "を開発

静岡大学
ソニー株式会社
ソニーLSIデザイン株式会社


静岡大学電子工学研究所とソニー株式会社及びソニーLSIデザイン株式会社は、薄暗い場所でもノイズを抑えた画像を撮影できるCMOSイメージセンサ用の"適応ゲイン・カラム増幅(Pixel-Gain-Adaptive Column Amplifier)技術 "を共同開発しました。
尚、三者は2003年2月11日に米国サンフランシスコで開催されたInternational Solid-State Circuits Conference(ISSCC: 国際固体回路会議)で、本技術を発表しました。



"適応ゲイン・カラム増幅技術"搭載 "適応ゲイン・カラム増幅技術"搭載 CMOSイメージセンサのチップ写真


 今回開発した"適応ゲイン・カラム増幅技術"は、CMOSイメージセンサのカラム(垂直画素列)出力部毎に低ノイズ、低消費電力の適応ゲイン型の増幅器を設けることで、薄暗い場所等での撮影時のノイズ低減を可能にする技術です。これまで困難であったCMOSイメージセンサチップ内の、カラム毎の増幅回路搭載を実現し、CMOSイメージセンサ部の近傍に配置することで、センサ部から得られる微小信号へのノイズの混入を最小限に抑えています。また、各増幅器は、画素毎に信号の大きさを判断し、信号が小さい場合には一時的に増幅処理を行い、信号のノイズに対する耐性を向上させます。一時的に増幅処理された信号は、最終段となる画像合成ユニットで、カラム出力部で行われた画素単位毎の増幅量にあわせたレベルで調整・復元されます。これにより、途中で混入したノイズは、復元過程で圧縮され、低照度画面におけるSN比が改善されます。
 更に、従来は12〜14bit相当のデジタル信号処理で固定パターンノイズを低減していましたが、同技術では17bit化を実現し、除去精度を大幅に改善しました。試作品による実験では、低照度時のノイズを当社従来比1/2に相当する263μV、固定パターンノイズは同1/4の50μV に低減する事を確認しています。


従来のCMOSセンサと"適応ゲイン・カラム増幅技術"搭載のものとの比較
従来のCMOSセンサと"適応ゲイン・カラム増幅技術"搭載のものとの比較


 本技術は、ウェーハプロセス技術の微細化が進む中で次世代プロセスでの適用も可能で、微細加工技術を用いた多画素CMOSイメージセンサの画質改善などへの応用も可能であり、今後、実用化に向けての更なる研究開発を進めます。

【高画質CMOSイメージセンサ事例】

Pixel-Gain-Adaptive Column Amplifier搭載のCMOSセンサの主な仕様

撮像素子プロセス構造 0.25μm CMOS 2P3M
チップサイズ 4.3 (H) mm x 5.0 (V) mm
画素数 364 x 294 pixels
ピクセルサイズ 4.95 x 4.95 μu
感度 0.39 V/lx-s (Gain=1)
ランダムノイズ 263 μVrms (Gain=8)
785 μVrms (Gain=1)
固定パターンノイズ 50 μV (Gain=8)
暗電圧 18 mV/s (@60℃)
飽和電圧 1000 mV
ダイナミックレンジ 71 dB
供給電源 2.5 V single
消費電力 33 mW