Program No.001
蓄音機、アナログレコードから最新デジタル技術まで記録媒体の歴史を学びながら、手作りの蓄音機&CDで録音にトライ。難しいイメージを抱いてしまいがちなデジタル記録媒体の仕組みを、体験しながらシンプルに理解できるプログラムです。
「音」という情報について考えるきっかけを。
今回はみなさんに音を記録する実験を通して、アナログとデジタルの違いを肌で感じてもらいます。
ナビゲーター : ソニー(株)オーディオ・ビデオ事業本部ホームシステム開発部門 塚原 信彦
市立四街道中学校一年生を対象に行われた今回のプログラム。まずは、旧世代の音声記録媒体であるアナログレコードの紹介からはじまります。
ちょうどCD全盛期のころに生まれた生徒のみなさんですから、まったく馴染みがない様子。アナログレコードの音色に耳をすませます。

1877年にエジソンが発明したものと同じ仕組みの、音声記録技術の原点とも言えるコップ蓄音機による実験がはじまります。音波の振動に合わせて針を動かし、コップに傷を刻み込むことによって、録音が出来るというこの機械。
『崖の上のポニョ』 主題歌や 『かえるのうた』 など、少し照れながらみんなで吹き込んでいきます。そして、レコードプレイヤーと同等の原理で溝をなぞり再生をしてみると、かすかにみんなの歌声が……。「あ、聞こえた!」 と教室が沸き上がります。

次は 1982 年の登場以来、私たちの生活にとても身近な存在となっているCD について考えていきます。0 と 1 の信号によって成り立っているデジタルデータ。CD では 0 と 1 を表す凹凸をレーザーに読み取らせています。
教室ではこの仕組みをもとに 「手作りCD」 を制作。0 と 1 の信号を表すために、丸い枠の中にあるマス目を塗りつぶしていきます。書き込んだものを専用の装置で再生するとここでも感嘆の声が!
アナログとデジタルの違いを音波の性質を通してさらに詳しく学びます。アナログ方式では波をそのまま記録し、デジタル方式では波をデジタル化して記録をする ―― 音声記録技術の理論が、実験を通じてより直感的にスムースに理解できます。

機構設計エンジニアとして活躍されている塚原さん。化学、物理、数学といった教科が好きで、それ以外は嫌いだったと笑います。
学生時代からこれまでに歩んできた道を 「人生転機グラフ」 に表して語られるエピソードでは、大学のサークル活動でのめり込んだという「乗馬」のお話や時刻表マニアであるというお話が印象的でした。好きなものを見つけることが大切ですと、生徒たちに語りかけました。
レコードからCD、そしてDVD、BD(ブルーレイディスク)と進化し続ける記録媒体。その原点から最新の技術までの仕組みを考え、音自体の性質を深く学びながら、実験によって感じていける楽しいプログラムとなりました。
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For The Next Generation
● 授業に参加した生徒より
紙でCDを作ったり、コップに溝をつけると音が出たりするのはすごくおもしろくて、音や機械について少し興味を持つことができた。
“職に就いて働く”には、根気強さと、経験、そして努力が必要なのだと感じた。そして時代に先駆けた新しい開発をするには、一生勉強していかなければならないのだと感じました。
● ナビゲーターの塚原さんより
私の子どもは生徒のみなさんと同じ中学生なのですが、その子に「居眠りする子も絶対いると思うけど、がんばって!」と言われていたので覚悟もしていたのです(笑)。でも、実際はみなさんが素直に楽しんで授業に取り組んでくださったので、かえって驚いてしまいました。これからを担う世代である彼らとの交流が持てるワークショップは、いち企業、いち技術者にとっても有意義なものだと感じました。