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木村綾子のソニー現場レポート 第一回

ソニー新本社「ソニーシティ」に潜入!

ダブルスキン

「さぁ、本日の見学コース、これが最後となりました」と、連れてきていただいたのはナント壁の中!!そうです。このソニーシティは、冒頭でも説明したように全面ガラス張りというオッシャレ〜なビル。でも、だからといってなぜ壁の中に入れるのかって!?

実は、このビルの壁は二枚のガラス(=ダブルスキン)による構造なのです。「重ね着ですか……。オシャレですね〜」と、いつまでもオシャレを連発する私に市側さんは説明します。「確かにガラス張りのビルというと、ファッショナブルというイメージが先に来るでしょう。でも、それを覆す構造が隠されていましてね。デザインと省エネの融合を実現させたのが、このダブルスキンなんです!」…えーホントですか?と、まだ疑う私。だってね、エコは我慢なんですよ!の、一点張り。「では説明しましょう。まずはこのブラインド。室内側ではなく、ガラスとガラスの間に付いているでしょう?ここがポイントなんです。先ほど屋上で見ていただいた『ひまわり』によって、三面(北面を除く)のブラインドの傾きが調節されます」へー。方角によって傾きが違うんだ!「はい、時間によって太陽の傾きが変わるように、それによってそれぞれの方角に差し込む日射量も異なりますからね。そこもちゃんと見据えた調節がなされます。日射量は室温に大きく関わってきます」なるほど。その微妙な変化にも対応することで、空調システムの働きを調節するんだ。

一番最初に連れてってもらった熱源機械室で説明してくれた「連動」って、このブラインドの働きとも繋がってるんだ!!「それだけではありません。ブラインドによってはね返った光、つまり熱をどう外に逃がすか。考えてみてください」…考えてみてくださいっていわれてもなぁ。今私が立ってるのは、いってみれば壁の中でしょ?どこにも逃がせられないような……。「実は、このダブルスキンは3階ごとに区切られていて、上と下に空気の通り道を作ってあるんです。その二つの穴によって、熱が空気と一緒に移動するってわけです」…う〜ん、まだイマイチよく解らないなぁ。「木村さんは、数時間経った後のお風呂に入った事はありますか?上の方は温かいのに下のほうが冷たくて、びっくりした経験があるでしょう?」はい!それなら何度となく!!「それと同じなんです。一つの空間に温かいものと冷たいものが存在している場合、温度の高いものは上に押し上げられるんです。これは科学の力でもなんでもなく、自然の摂理です。それを利用したんです。下から入ってくる冷たい外の空気がダブルスキンの中に充満した温かい空気を押し上げて、空気の通り道から外に逃がす。そんな風に、この中で空気をくるくると循環させているんですよ」科学の発展だけじゃなく、自然の摂理とも手を繋いでの省エネかぁ。地球と仲良く居続けるために、お互い力を出し合って成果を生み出す。素敵な発想です。「…すっっごーーーーーい!凄い凄い市側さん!!これ思いついたとき、「おしゃ!」って、思われたでしょう!?」と興奮する私を、いまだかつて見たことも無い表情で押えにかかる市側さん。どうやら、高いところは苦手だったようで。ガラスを操る魔術師は、ガラスのハートの持ち主でした。なんちって。

感想

そんなこんなで3時間に渡る社内見学は、あっという間に過ぎ去っていきました。でも、内容の濃い時間だったなぁ。実はこの原稿を書いている今は、あの日から一週間が経った後なのですが、ほぼ頭の中だけの記憶を頼りに一気に書き上げることが出来ました。

会議室で資料を手渡された瞬間は、なにがなんだかチンプンカンプンで先が思いやられていたってのに……。でも、きっとこんなにも記憶に色濃く残ったのは、あの日私が見たもの全ての向こう側に、“人の想い”を感じることができていたからこそなのだと思うんです。

見学したもののほとんどは金属やガラスで出来ていて、触るとひんやり冷たかったけど、でも、なんともいえない温もりを感じました。それはソニーシティ建設に携わった全ての方たちによる「環境」への思慮や、またそこで働く「同士」への配慮の温度で、そういう全てをひっくるめて「心地よく生きるための場所」を目指した先に、こういう省エネの花が咲いたんだろうなぁ、それを私はあの日見ていたんじゃないだろうか…と、やけに納得してみたり。みなさんは、どう思いますか?

まるで大切な仲間の話をするかのように嬉しそうに社屋を案内してくれた市側さん。ありがとうございました。

壁も机も人も空気も、ソニーシティの中にある全てものもが、「気持ちがイイねっ」って、ぴょんぴょん弾んでいるようでした。

恐るべし!最先端環境配慮型ビル・ソニー新本社「ソニーシティ」。

次はどこ行く!?お楽しみに☆

END

木村 綾子 きむら あやこ

プロフィール

木村 綾子 きむら あやこ

1980年7月19日生まれ、静岡県出身。明治大学政治経済学部経済学科卒業後、中央大学大学院文学研究科国文学専攻博士前期課程修了、文学修士号取得。大学入学とともに モデル活動を始め、『国文学 解釈と観賞』論文執筆など文筆業も行う。

現在、スペースシャワーTVのカウントダウン番組「チャート★コバーン」のパーソナリティや、小学館「PS」、ユニメディアモバイルサイト「ためして*プチキレイ」での連載など、幅広いメディアで活躍中。

オフィシャルサイト http://www.takeitag.co.jp/ayako/
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/kimuraayako-official/

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