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キーワード:電気をへらす
熊本工場の高効率冷熱源システム
| 1 | 取材:熊本工場の高効率冷熱源システムの秘密 |


奇妙に曲がりくねったパイプ、これは前衛芸術でも、失敗作でもありません。これも省エネ化への取り組みのひとつなのです。ここ熊本の工場は、デジタルスチルカメラ“サイバーショット”やデジタル一眼レフカメラ“α”に使われるCCDやCMOSセンサーなどの映像デバイスをつくるソニーセミコンダクタ九州(株)熊本テクノロジーセンター。半導体部品をつくる工場では、クリーンルームを維持管理するために非常に多くのエネルギーを使います。
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100万分の1ミリという、ごくわずかのナノメーター単位の微細な回路をシリコンウエハーに作っていく工程では、温度や湿度の厳密な管理が必要となります。この熊本の工場では、冷水と温水を使い分けることで温度・湿度をコントロールしており、これをつくる冷熱源システムの省エネ化が工場設計時の一番大きな課題となっていました。そこで、建設段階から将来の省エネを見据えて、最高レベルの省エネ工場をつくるための挑戦がはじまりました。
まず、私たちがはじめたのは、冷凍機、ポンプ、ボイラーなどに、エネルギー効率の最もよい機器を導入すること。そのために機器メーカーに注文を出し、共同開発した機器もあります。しかし、最新の省エネ機器を導入したからといって、それだけでは十分ではありません。工場全体のエネルギー効率を最大限に高めるために。ソニーが各工場で培ってきた10数年来のノウハウをすべて結集し、高効率のエネルギーシステムを構築しました。

それぞれの機器のパフォーマンスを最大限に発揮させ、最小限のエネルギーで動かすこと。そのために、熊本の工場では各機器をインバーターで制御し、コントロールする「冷熱源コントローラ」を協力会社と共同で開発しました。
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たとえば、外気温の変化に対応してムダな熱や冷却水を使わないように制御したり、排熱を回収して再利用したり、すべてにおいてエネルギーのムダを省いています。写真のパイプの緩やかな曲がりも、水流の抵抗を少なくし、ポンプのモーターの回転数を下げようと設計されたもの。
こうして立ち上げた熊本の工場は一般の燃料系冷熱源システムに比べCO2の排出量を約83%も削減し、2007年度の「日経ものづくり大賞」を受賞することができました。この省エネ技術は、その後、芝浦の本社ビルや中国をはじめとする世界各地の工場にも導入しています。
省エネ工場は完成したからといって、それで終わりではありません。機器や配管の性能劣化を防ぎ、機器のパフォーマンスを最大限に発揮させるために、現場では日々の保守管理に試行錯誤を繰り返しています。大量のエネルギーを使う工場だからこそ、わずかな省エネでも大きな効果につながることを知っているからです。
ソニーのつくる、未来がはじまっています。

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