ダイバーシティ&インクルージョン

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PEOPLE ダイバーシティなヒト記事一覧へ Vol.20 仕事も育児も思いっきり楽しむパパとしての新しい働き方に奮闘中:海老 紘彰(IP&S・DIG・商品設計第1部門・システム設計1部・2課)

  • ロボットに興味を持つきっかけになった
    「AIBO」

  • 現在アルゴリズムを担当している
    「フロントエンドLSI」

ロボットをつくるならソニーだ!その思いで入社を決意


 私にとってのソニーのイメージは、人をわくわくさせたり、常に新しいことにチャレンジする会社です。それは子どもの頃からずっと変わりません。きっかけは、エンターテインメントロボットのAIBO(アイボ)やQRIO(キュリオ)。初めて見たときは、子どもながらにものすごい衝撃を受けました。それでロボットや生物学に興味を持ち、大学時代は自律して思考する脳を電気的につくる研究をしていました。就職先を考えたときも、もしロボットをつくるならこの会社しかないと、自然とソニーが候補に上がりましたね。なにより私自身、プレゼントをつくって人を喜ばせたり、チャレンジするのが好きなので、ソニーのエンタテインメント性やチャレンジングな姿勢にシンパシーを感じたのが大きな理由です。

 しかし、ソニーに入社したときには、すでにエンターテインメントロボットの開発は終了していました。そこで、少しでもロボット開発に近づける仕事がしたいと思い、カメラの画像処理を手がける部署を希望しました。将来、ロボットの目を開発するのに生かせると考えたからです。入社4年目には、デジタル一眼カメラα™(アルファ)などに現在搭載されている「エリア分割ノイズリダクション」(画像の特徴を判別し、エリアごとに最適なノイズ低減処理とシャープネス処理を行う機能)のアイデアを提案し、製品に搭載される画像処理エンジンに実装するところまで漕ぎ着けることができました。良いアイデアを提案すれば採用してくれて、どんどん任せてくれる。そして新しいことに誰もがチャレンジできる、そんなソニーの企業風土をこのとき実感しました。現在は、「高速画像処理エンジン」とそれをサポートする「フロントエンドLSI」(AFの高速化やさらなる高画質化をサポートするLSI)へ搭載予定のアルゴリズム開発などを担当しています。αに限らずスマートフォンのXperia™などさまざまな製品に関わる技術開発なので、とてもやりがいがあります。ただ、今でもロボットをつくりたいという気持ちは変わらず、いつか開発に携わりたいと思っています。

  • 家族で育児を楽しむために始めた
    「寝相アート」

  • 毎朝子どもと過ごす時間を確保

子どもと過ごす時間をつくるために夜型から朝型へシフト


 画像処理技術の開発は、大学で学んだ分野とは畑違いということもあり、入社後は毎日苦労の連続。でも、ソニーの最先端の技術に触れられる場所でもあり、夜遅くまで夢中で仕事をする日々を過ごしていました。結婚して、長男が生まれたのはそんな時期で、完全に仕事中心の生活を送っていました。そんな働き方を見直すきっかけとなったのが、次男の誕生です。子どもが2人になると妻への負担も増えるので、必然的にもっとサポートしなければと考えるようになりました。ただそれよりも大きかったのは、長男が寂しさを感じていることでした。妻が生まれたばかりの次男に付きっきりになるため、長男にかまってやれる時間が減っていました。そのとき思い出したのは、自分が子どもの頃によく父が遊んでくれたこと。父が私にしてくれたように、今度は私が子どもたちにしてあげたい。そして子どもたちの可能性を、未来に向かって伸ばしてあげたい。そんな思いから、今までよりも積極的に育児に参加して、家族といる時間を増やそうと考えました。

 家族全員で育児を楽しめるようにと次男出産時に取り入れたのが、寝相アート。現在も月1回、第三子(長女)の月誕生日に子どもたちと、テーマを考えたり、デコレーションしたり、家族みんなで撮影を楽しんでいます。また、長男がサッカーに興味を持ち始めたので、サッカーの朝練を一緒にするようになりました。こうして、それまで夜型だった生活スタイルを、少しずつ朝型に変えていきました。さらに最近では、毎朝「10分学習」を取り入れています。たとえば、月曜日は絵を描く、火曜日はサッカーをする、というふうに朝の10分間を、子どもたちと遊んだり学習したりして、濃密な時間を過ごすようにしています。この朝の時間は、その後気持ち良く仕事をする上でも欠かせないものになっています。朝、子どもたちと過ごせると、安心して仕事のスタートを切り、集中できますし、明日の朝も一緒に過ごせるようにと、業務中はとても集中するようになりました。入社当初は、夜型のライフスタイルでしたが、今は朝型で変えたことで、業務以外の時間配分もバランスが取れるようになりました。

  • カリフォルニア大学
    サンディエゴ校のキャンパス

  • アメリカへの留学は家族と一緒に

仕事も家庭も楽しむのが自然。それが、アメリカのワークスタイル


 もう一つ、私の働き方を大きく変えるきっかけになったのが、アメリカに1年間留学したことです。CGなどの新しい映像表現やカメラの研究をするために、社内の留学制度を利用してカリフォルニア大学サンディエゴ校へ留学させてもらいました。妻と長男・次男も一緒です。私が師事した教授は忙しい人だったので、教授の自宅と研究室をつないでテレビ会議をすることがよくありました。驚いたのは、会議中だというのに教授の後ろで子どもが走り回っていたこと。日本では考えられない光景ですが、教授も他の生徒たちもいつもと変わらぬ様子で議論をしていて、アメリカではこれが当たり前なのだと知りました。また、留学中はたくさんのパパ友だちができましたが、アメリカでは家族といる時間を増やしたくて転職してしまったパパや、家事や育児のために自宅近くに仕事場を作ってしまったパパなど、家庭を大事にするためにいろいろな働き方があるなと、パパ友だちを通して実感しました。幼稚園の送り迎えをするのは、パパが当たり前。仕事中に迎えに行って、家に誰もいないときは、そのまま会社に連れてくることもあります。

 日本では、仕事をする時間や場所を、家庭と明確に分けるのが普通です。しかし、アメリカのパパたちの子育てを見ていて、そこまで分ける必要があるのだろうかと疑問を感じました。アメリカでは、仕事のために家庭を犠牲にするという考え自体がありません。仕事も家庭も大切にし、楽しむというのが自然なので、職場の理解もあるし、時間や場所を柔軟に使うことができる。そんな働き方をアメリカで経験してみて、日本に戻ってからも続けていきたいと思うようになったのです。
  • 水曜日の1日のスケジュール

水曜日は15時に退社。親子の時間がつくれるのは、職場の理解があるから


 現在私は、毎週水曜日は15時に退社しています。長男がFCバルセロナスクール葛飾校に合格したので、その送り迎えをするためです。当初は、15時に退社するのはさすがに難しいだろうと思っていました。でも、アメリカで体験したワークライフバランスを日本でも実践してみたいという気持ちと、なにより長男のやってみたいという気持ちを尊重してあげたかったので、思い切って課長に相談しました。すると、とても快く許可していただき、チームのリーダーからも仕事をしっかりしてくれれば問題ないと理解を得られました。もちろん職場に迷惑をかけたり、仕事が犠牲になるようなことはしたくありません。そこで私がまず変えたのは、時間の使い方です。水曜日は7時30分に出社して、その日の仕事を15時までに終わらせるようにしています。もちろん繁忙期には、子どもたちとの朝の時間を仕事に当てることもあります。こうした働き方ができるのは、ソニーがフレックスタイム制を導入しているからです。仕事と育児を両立したい方にはとても有用だと思います。場合によっては、テレワークを活用することもできるので、どこかで無理をしたり、特別なやり方をすることなく両立できていますね。

 また、水曜日の15時以降はミーティングなどのイベントが設定できず、スケジュール調整など周囲に迷惑をかけてしまうことがあるので、社内のコミュニケーションを大切にするようにしています。些細なこともメールだけで済ませず、できるだけ顔を見て話すようにしたり、課内のミーティングでアイスブレイクやチームワーク向上の施策を考えたり、お互いに意見を言いやすい雰囲気づくりに努めています。最近では、この働き方が周囲にもすっかり認識されて、水曜日になると「今日は早く帰る日だよね」と声をかけていただいたり、15時以降はイベントを設定しないように調整していただけるようになりました。ワークライフバランスは、上司や同僚の支えがあるから実現できるのだと実感しています。

個を尊重し、チームで助け合う。ソニーならワークライフバランスを実現できる


 アメリカから帰国してあらためて感じたのは、ソニーは海外企業のように個人を尊重してくれる会社でありながら、同時に日本企業らしい組織力も持った会社だということです。個人に仕事をどんどん任せてくれて、個人で解決できない部分はチームで助け合い、いいものを生み出していく。個とチームの力がバランスよく作用しあっているのが、ソニーの特長であり、強みだと思いました。

 ワークライフバランスは、意識することなく当たり前のように達成できることが望ましいのですが、理解のある環境がなければ、自然に達成するのは難しいと私は考えています。そうした環境をつくるには、まず誰かが率先して行動を起こすこと、そして、行動を起こす人を周囲が自然に受け入れてくれることが必要です。私が思い切って働き方を変えたのも、自分の行動が環境を変えるきっかけになればと考えたからです。個を尊重し、チームで協力しあえるソニーなら、それが実現できると思います。今の働き方を受け入れてくれた上司や同僚には、とても感謝しています。私に続く人がどんどん現れて、ワークライフバランスのとれた働き方が自然にできる、そんな環境ができることを期待しています。
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