<報道資料>
プレスリリース 目次
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1999年 7月 12日

新商品

デジタルCS放送のMPEG2によるデジタル録画が可能
VHSでのアナログ録画・再生もできるD-VHSビデオデッキ発売



SLD-DC1
D-VHSビデオデッキ『SLD-DC1』(中央)とD-VHSビデオカセット『DF-300V』(右)


 ソニーマーケティング株式会社(社長:林誠宏、本社:東京都港区)は、デジタルCSチューナーと組み合わせることでデジタルCS放送をデジタル信号のまま記録できるD-VHSビデオデッキの第1号機『SLD-DC1』を発売します。『SLD-DC1』では、デジタルCS放送をD-VHSフォーマットでデジタル記録できるほか、地上波放送などを従来のVHS方式でアナログ記録することもできます。本機には、ICメモリー付きラベルをテープに貼りつけることにより、テープをビデオデッキ本体にかざすだけで録画内容を確認できる「スマートファイル」機能も搭載しています。
 また、D-VHSフォーマットのビデオカセット『DF-300V』を併せて発売します。『DF-300V』では、超微粒子磁性体をテープに高密度に塗布することで高いC/N(Carrier-to-Noise)特性を実現し、デジタル記録ならではの美しい映像を再生します。

型  名発売日価格(税別)当初月産台数
D-VHSビデオデッキ
『SLD-DC1』
8月1日140,000円2,000台
D-VHSビデオカセット
(300分)
『DF-300V』
2,000円
スマートファイルラベル
(5枚入り)
『SF-L1』
1,500円

 1996年にデジタルCS放送が始まり、日本でもテレビ放送のデジタル化は本格的に進んでいます。また、デジタル放送では映像や音声のみならず、さまざまなデータもデジタル信号で送られます。こうしたデジタル放送で送る大量のデータをデジタル記録するとともに、これまでのアナログVHSの資産を活かせるフォーマットとして、「D-VHS」が開発されました。
 D-VHSフォーマットには以下の特長があります。
(1)デジタル放送を送られてくるMPEG2データのまま記録する(ビットストリーム記録)ことが可能。
(2)転送・記録レートは14.1Mbps(スタンダードモード)、記録容量は約31.7ギガバイトの大容量(DF-300Vにて記録した場合)。
(3)アナログVHSとの互換性を確保し、アナログVHSでの記録・再生が可能。

【D-VHSフォーマットのトラック】

メインコード=336syncブロック
サブコード=4syncブロック


【D-VHSフォーマットの記録モード】
 D-VHSは、以下のようにHS(ハイスピード)、STD(スタンダード)とLS(ロースピード)の3つの記録モードを持ちます。なお、今回発売する『SLD-DC1』はSTDモードに対応しています。
 LS(ロースピード)STD(スタンダード)HS(ハイスピード)
LS7LS5LS3LS2
ビットレート
(最大)
2 Mbps2.8 Mbps4.7 Mbps7 Mbps14.1 Mbps28.2 Mbps
記録時間
(DF-300Vにて記録した場合)
約35 時間約25 時間約15 時間約10 時間約5 時間約2.5 時間
テープ
スピード
2.38 mm/s3.33 mm/s5.56 mm/s8.33 mm/s16.67 mm/s33.33 mm/s

 当社は、デジタル放送を家庭で記録するフォーマットの一つとしてD-VHSを採用し、現行VHSの映像資産を維持できる環境をめざしてD-VHSビデオデッキ『SLD-DC1』を発売します。本機には、デジタルCSチューナーなど他の機器とのインターフェースにi.LINK*を採用し、デジタルCSチューナーとデジタルデータをケーブル1本で送受信することが可能です。
※1:i.LINKは、IEEE1394-1995仕様およびその拡張仕様を示す呼称で、ソニーの商標です。

●『SLD-DC1』の主な特長
1. D-VHSフォーマット(STDモード)採用 〜 デジタルCS放送をMPEG2でビットストリーム記録
入力されたデジタル信号をそのまま記録するビットストリーム記録を採用し、デジタルCSチューナーと組み合わせることでデジタルCS放送の画像をD-VHSフォーマットとしてそのまま記録します。D-VHSフォーマットの中で、STDモード(転送・記録レート:14.1Mbps)に対応する本機では、別売りのテープ「DF-300V」でデジタルCS放送番組を約5時間録画することができます。また、本機にはi.LINK端子を1系統装備しており、ソニーのデジタルCSチューナー「DST-MS9」(5月20日既発売)とi.LINKケーブル(同梱)1本で接続してデジタルCS放送の番組をデジタル録画することができます。本機では、デジタルCS放送で送信されるMEPG2方式のデジタル信号をi.LINK端子からそのまま入力し、D-VHSフォーマットとして録画します*2。再生時は、デジタルCSチューナーでアナログ変換(デコード)した信号がテレビ画面に映されます。
※2:i.LINKを装備していないデジタルCSチューナーとの組み合わせでは、本機でのデジタル録画・デジタル再生はできません。

2. テープをデッキ前面にかざすだけで、テープの内容がわかるスマートファイル機能
非接触ICメモリー付きビデオカセットラベル「スマートファイルラベル」をテープの背面に貼り、デッキ前面にかざすだけでカセットを挿入せずにテレビ画面で録画した内容(番組リスト)を確認することができます。デジタルCS放送からD-VHSフォーマットで録画した番組のタイトルは、自動的にスマートファイルラベルにメモリーされます(オートダウンロード)。また、テープタイトルを自分で入力することもできます。さらに、スマートファイル機能を使って見たい番組をすばやく頭出ししたり、テープの空いている場所を探して直ちに録画することもできます。スマートファイルラベルは本機に5枚同梱されるほか、単品(「SF-L1」)でも同時発売します。

3. 従来のVHS方式での記録・再生も可能
従来のVHSとの互換性が確保されているため、VHSテープを使って録画したビデオや市販のビデオソフトの再生ができます。また、地上波放送などをVHSハイファイ方式で録画を行うことができます。さらに、S-VHS方式で録画されたテープを簡易再生することも可能です。

4. デジタルCSコントロールリモコン付属
本機に付属のリモコンで、ビデオデッキ本体の操作はもちろん、ソニー製デジタルCSチューナーやお手持ちのテレビ*3を操作することができます。デジタルCSチューナーの操作では、電源オン・オフ、チャンネルの切り替え、EPG(電子番組ガイド)/i.LINKパネルの表示まで行うことができ、デジタルCS放送の視聴・録画がこのリモコン一つで可能です。また、リモコンを使ってアナログVHSテープを再生している場合、シャトルリングを回すとスチル再生からスロー、1倍速、2倍速、ピクチャーサーチまでの変速再生を正逆両方向で行うこともできます。
※3:他社製のテレビで一部対応していないものがあります。

5. 録画の途切れを防ぐテープぴったり録画(アナログVHSのみ)
アナログVHSで録画している場合、録画予定時間とテープ残量を計算し、標準モードから3倍モードへ自動で切り替える「テープぴったり録画」機能を搭載しています。


●『DF-300V』の主な特長
1. 超微粒子磁性体を塗布し、高C/N特性を実現
短波長記録の核となる超微粒子磁性体を、高度なテープ化技術によってテープに高密度に塗布、高いC/N(Carrier-to-Noise)を実現しました。加えて、テープ全長にわたってドロップアウトの低減を図り、デジタル信号を記録・再生する際に発生するエラーを最小限に抑えています。

2. 高出力、低ノイズテープを採用

3. 走行安定性に優れたバックコートを採用

4. テープ残量が一目でわかる、便利な残量ゲージシール付き


●『SLD-DC1』の主な仕様

 SLD-DC1
トラック構成テープスピード16.67 mm/sec
トラッキング方式CTLトラッキング方式
記録仕様メインデータ入力レート14.1 Mbps
サブデータ入力レート0.146 Mbps
記録レート19.14 Mbps
トラック構造1セクター
シンクブロック長112 Byte
内訂正符号RS符号
外訂正符号RS符号
コードワードシャッフリング6トラック
変調方式SI-NRZI
録画時間約5時間(DF-300V使用時・STDモード)
受信チャンネルVHF:1〜12ch、UHF:13〜62ch
CATV:C13〜C63ch
映像・音声(入力/出力)
3(前面1)/2
S映像(入力/出力)
1/2
i.LINK4ピン S200(1系統)
時計方式クォーツクロック、12時間デジタル表示
停電保証時間1回 約1時間以内
電源AC 100V、50/60Hz
消費電力24W(電源「入」時)
12W(電源「切」時)
補助電源コンセント非連動(最大300W)
最大外形寸法
(W×H×D)
435×105×347mm(最大突起部含む)
本体質量約6.1kg


●『DF-300V』の主な仕様

特性項目
物理特性カセット外形寸法(W×H×D)188×25×104mm
磁性層厚2.5μm
テープ全厚17.5μm
ベース厚14.0μm
バックコート厚1.0μm
テープ幅12.65mm
テープ長306m
磁気特性保磁力(Hc)79.6kA/m
残留磁束密度(Br)198mT
角形比(Rs)93%


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