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Feature Design Monolithic Design

モノリシックデザインを完成させる、もうひとつの要素

江下:私は<ブラビア>およびソニーのホームエンタテインメントプロダクツのブランディングという視点から、このデザインの意図やデザイナーの想いを、どのようにお客様に伝えるかを考え、モノリシックデザインコンセプトの構造化(コンセプトメイキング)からコミュニケーションのストーリー作りまでをプロデュースしました。

お客様に提供できる「バリュー(価値)」とは何か?私たちが目指す「バリューシフト(価値の転換)」とは何か?私の中にあった問いに、モノリシックデザインは見事に答えてくれました。はじめてモックアップ(試作品)を見たときに、「この商品はこれまでになかった、新しいものになる」という高い可能性を感じました。

同時に、ユーザーインターフェースにおいても、プロダクトデザインとのより親密な調和と新たな表現が必要だと直感しました。

西沢:ユーザーインターフェースのデザインにおいては、従来からお客様に親しまれてきたクロスメディアバーを継承しつつ、きめ細かなアピアランスの調整を行いました。

まず、モノリシックデザインでは、映像そのものが一枚のガラス板から浮かび上がるデザインにするために、プロダクトデザイナーも設計者も工夫を重ねています。ユーザーインターフェースのデザインも、縁の部分を消し込み、画面内のインターフェースがプロダクトと一体となって見えるよう工夫をしています。

また、画面内にライトの効果を使って空間性を持たせることで、注目すべきものを浮かび上がらせ、心地よい操作を実現しています。たとえば、「Favorites」を呼び出すと、メイン画面が奥に下がり、手前にライトで照らし出された選択肢が浮かび上がるような見え方です。

さらに、フォーカス色も、従来の黄色から固定の色を持たない「プリズムフォーカス」へと変更しました。コンテンツが持つ色がにじみ出て光っているイメージで、自然さと美しさを両立するための工夫です。また、光り方にもこだわり、呼吸するようにカーソルが光り、色も時間とともに変化します。

こうした細かいディテールの積み重ねで、全体としてプロダクトデザインとインターフェースデザインが一体となりモノリシックデザインの世界観や「佇まい」を創りあげています。


スムーズボーダーUI

「Favorites」の例

プリズムカーソル

作り手の熱意と意図を視覚化する

江下:また、お客様とのコミュニケーション、特にビジュアルを介したコミュニケーションにおいても、モノリシックデザインコンセプトの持つ新しさや価値、造り手としての想いをしっかりと伝えたいと考えました。

ソニーのホームプロダクツには、画質・音質といった機能面での品質の高さや、インターネットに繋がり、より多様なコンテンツにアクセスできること、また環境に配慮したインテリジェントな機能やつくりを訴求している点など、様々なバリューがあります。

その中でも、「ソニーのホームプロダクツが変わった」「このテレビを置くとうちのリビングルームが変わるかも」と感じていただけるために、特に「トータルプレゼンス(空間全体のかもし出す雰囲気)」モノリシックデザインの持つ佇まいの新しさに注目し、このデザインがどのようにお客様のリビングルームを変えていくのかを明確に伝達できるよう、まずはモノリシックデザインの「佇まい」を視覚化し、検証する作業に取り掛かりました。

前坂:具体的には、モノリシックデザイン商品群を何百というシチュエーションに置いたビジュアルマテリアルを制作し、検証することから始めました。そこから分かったことは、住空間はもちろん、自然環境に置いても違和感がなく美しく調和する包容力があることです。さらには、そのシチュエーションにヒトを存在させることで、造形の美しさだけではくライフスタイルまで訴求できる可能性があることを感じました。

モノリシックデザインは、モノとしてはミニマルでシンプルなものですが、そこから得られる体験は豊かで鮮やか。このような価値は、プロダクトの造形美にフォーカスしただけでは訴求しきれません。それを補完してくれたのが、検証を重ねて導き出したアイデアでした。

モノリシックデザインコンセプトを表現したキービジュアルでは、ホームプロダクツ群の凛とした「佇まい」を少女の立ち姿で象徴しています。また、ビジュアル内のテレビ画面にあえて画を映しだすことで、そこで起こるストーリーまでも想起できるよう、得られる体験までを伝えられるよう試みました。

他にもモノリシックデザインが誕生する過程を映像化したイントロダクションムービーや、印刷物やウェブサイトで使用する機能説明図といったディテールまで、様々なマテリアルを同じトーン&マナーで製作することで、統一されたメッセージによるコミュニケーションを目指しました。店頭やカタログで、そして最終的には自宅のリビングで、そのメッセージを体感していただければと思います。

松岡:我々はモノリシックデザインが、ホームエンタテインメントに新しい価値をもたらし、居住空間の雰囲気全体を変えるきっかけとなることを信じています。これらの製品を通して、お客様がこれまでとは異なるライフスタイルの到来を予感することを願っています。

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