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スペクトル型アナライザー SP6800Z

コンセプト

ありのままの細胞を捉える、スペクトル型フローサイトメーター

SP6800Zは、細胞の蛍光スペクトルを計測できる、まったく新しいセルアナライザーです。

プリズム分光による蛍光のスペクトル測定により、フィルターに依存しない、ありのままの蛍光シグナルを解析します。
さらに Flow Point によって個々の細胞通過位置をダイレクト計測することで、データの信頼性・分解能を向上させることができます。
無限の可能性に挑戦できます。

スペクトル型アナライザー

Spectral analysis - 世界初、スペクトル解析

1) 客観的なマルチカラー解析

スペクトル・アンミキシングにより、各色素の蛍光スペクトルに基づいた多色分離計算が可能。これにより客観的で簡便な解析が実現。

マルチカラー

2) 自家蛍光スペクトル解析

細胞固有の自家蛍光を1つの色として識別・分離が可能。これにより従来不可能であった自家蛍光ノイズの除去やラベルフリー解析が実現。

蛍光波長スペクトルデータ

3) 近接蛍光の分離

FITC と GFP のように波長が近接した蛍光色素の組み合わせでも分離・同時解析が可能。

4) シングルステイン不要のワークフロー

リファレンス・スペクトル機能を活用することで、実験デザインごとにシングルステインサンプルを調製・計測する手間を軽減できます。

バーチャルフィルター設定画面

Flow point — 高分解能 ・ 高信頼性データ

フロー中の細胞の通過位置を計測

Blu-Ray技術を応用して、世界で初めて、フローセル内を流れる粒子の通過位置を高速計測。

粒子通過位置分布

データの信頼性と分解能を向上

従来不可能であった、フォーカスからはずれた粒子のシグナルを除去することで、データのばらつき誤差を低減し、分解能および信頼性を向上。

データの信頼性

Innovative Technologies

不可能を実現する、フィルターレス光学系

スペクトル・アンミキシングによる解析

スペクトル型セルアナライザーでは、各蛍光色素のリファレンススペクトルを用いて計測された蛍光スペクトルのアンミキシング計算を行い、各蛍光色素の量をリアルタイムで算出します(蛍光分離機能)。
この方法は客観的で波長分解能が高く、近接スペクトルやオーバーラップの著しい色素の識別も可能です。

スペクトル型セルアナライザーによる解析

スペクトル型セルアナライザーによる解析

従来のセルアナライザーによる解析

従来のセルアナライザーによる解析

高感度・高速測定を支えるソニーのエレクトロニクス

圧倒的な低ノイズ回路

微弱蛍光シグナルをもれなく歪みなくより純粋に増幅するために長年AV機器設計で培った技術の粋が込められています。

アナログデジタル変換システム

20bit 50MHz 分解能、70パラメータ※の高速同時取得を実現しました。

※LE-SP6800ZC、LE-SP6800ZEの場合

変換システム
アナログデジタル変換システム

8ピークビーズの解析例

8ピークビーズ

スペクトルデータを解析する独自アルゴリズムを搭載

実際に取得されたスペクトルデータから、スペクトル・アンミキシング計算によって各色素の量を計算します。この計算手法を最適化することで、スペクトル形状が類似した難易度の高い計算においても、高い分離性能を示します。

スペクトル型セルアナライザーによる解析

Flow Point によるデータ信頼性の向上

フローサイトメーターでは、フローセルの流路中心にピントが合った状態で解析を行います。しかしながら計測対象となる粒子の通過位置にはばらつきが生じるため、ピンボケの状態の粒子も計測され、データのばらつきが上昇する原因となります。SP6800Zでは個々の粒子の通過位置を計測し、フォーカス位置からはずれたシグナルを除去することでデータの信頼性を向上することができます。

周辺データの除去

精度管理機能と蛍光定量測定

ウィザードによる簡単な操作で装置の精度管理を行えます。MESF値(検出可能な蛍光分子数)、QB値(感度およびバックグラウンドの指標)などを自動計算します。

蛍光定量測定

Virtual Filter機能

バーチャルフィルター機能により、各蛍光色素に対応するフィルターをソフト上でいつでも設定可能。CV 重視の実験ではワイドバンド、色数を増やしたい場合はナローバンドと、実験に合わせた環境が自在に実現。 ※

※蛍光データの解析手法に “Conventional” (光学フィルター方式)を選択した場合のみ有効

Virtula Filter

Spectacular Software

SP6800ソフトウェアは、従来にないスペクトルデータ取得やスペクトル・ゲーティングなどのさまざまな機能を実現するソニーオリジナルソフトウェアです。

  • スペクトル・ゲーティング
  • スペクトル・ライブラリ
  • バーチャルフィルタ機能
  • Undo/Redo機能
  • QC機能
  • グラフのズーム
  • グラフィカルな軸調整
  • マルチタスク処理
  • ワークシートの拡大・縮小
ユーザ・インターフェース

シングルステイン・フリー V2.0 NEW

従来のフィルター方式におけるマルチカラー解析では、実験デザインごとに煩雑なシングルステインサンプルの調製・測定、およびそれらのデータを用いたコンペンセーション・マトリクス設定が必要でした。SP6800ソフトウェアが提供するスペクトラルリファレンスライブラリー機能では、各色素のスペクトル情報をライブラリから呼び出すだけで、多色実験の解析作業を速やかに行うことができます。
スペクトラルリファレンスライブラリーは、総カラー数や色素の組み合わせに依存せず共通して利用できるため、シングルステイン計測の手間を大幅に省くことが可能となります。

従来
従来

スペクトラルリファレンスライブラリー V2.0 NEW

シンプルで直感的な操作手順で、スペクトラルリファレンスを簡単に登録・検索・選択できる機能を新搭載。毎回のシングルステインの前処理と測定を省略し、多色実験を速やかに測定・解析できます。解析にスペクトルの形状を利用するスペクトル方式ならではの新機能です。

スペクトラルリファレンスライブラリー

Standardization V2.0 NEW

Standardization モードは、複数装置間や同一装置の異なるタイムポイントでの蛍光検出感度(Area)を揃え、データの一貫性を保つための機能です。Performance QC を実行することで、自動的に各PMTチャネルの出力が標準化されます。多拠点連携研究や長期間にわたる研究に、便利に安心して SP6800 をお使いいただけます。
(ベータ版のため、今後仕様が変更になる可能性があります。)

Standardizationモード

新しい QC V2.0 NEW

Standardization に対応し、より日々の機器の状態を詳細に把握するため、Daily QC は Align Check QC として、Monthly QC は Performance QC として刷新されました。 適切に QC を行っていただくことにより、得られるデータの精度と再現性がこれまで以上に向上します。
(※QC刷新に伴い、スペクトラルリファレンスの再取得が必要です。)
さらに、Beads lot の管理機能も新しく導入しました。

QC

Preference Settings V2.0 NEW

ユーザーアカウントごとにお好みのデフォルトパラメーターを設定できるようになりました。
設定・測定・解析の一連のワークフローをそれぞれサポートする下記6項目に、お好みのデフォルトパラメーターが設定できます。

  • Cytometer
  • Experiment
  • Worksheet
  • Data Management
  • Cleaning
  • Notification
パフォーマンスセッティング

Sync Scale and Gate V2.0 NEW

Sync Scale and Gate機能を使用することで、プロットの軸スケールやゲート位置を同期することが可能になりました。 Worksheet全体ではなく、FSC/SSC など、ある特定のプロットの軸スケールやゲート位置をサンプルグループ内で揃えたい場合に便利な機能です。

Sync Scale and Gate

Sample Group/Protocol V2.0 NEW

Sample Group を作成することによって、Experiment 内で異なる設定の測定・解析を行うことができます。
また、それぞれの測定条件は Protocol として登録し、新しいサンプルの測定条件を簡単に設定することが可能です。

Sample Groupを作成

CSV Export / SRAW Export V2.0 NEW

測定した生データを、CSV ファイルとして出力できます。Excel 等を用いて独自に解析したい場合に有用です。

De Novo Software 社 が提供する、FCS Express 6 と連携しました。FCS Express 6 は多彩な機能を有する使い勝手の良い解析ソフトウェアです。解析とレポート作成作業を強力にサポートします。
(※FCS Express 6 は De Novo Software 社の製品です。ご購入・サポートは De Novo Software 社に直接お問い合わせください。)

スペクトルデータもリアルタイムに表示

FCS Express 6 は、SP6800 Spectral Analyzer Version 2.0 同様、スペクトルデータもリアルタイムに表示することが可能です。ポピュレーションを視覚的に捉えることができるので安心感が増します。

アクションを定義するだけで、多数のデータをワンクリックで解析可能

FCS Express 6 は、バッチ処理やレポート機能も充実しています。アクションを定義するだけで、多数のデータをワンクリックで解析することが出来ます。また、PowerPoint / Excel / PDF等、結果を直接出力することが可能です。
スペクトルオーバーレイや tSNE に代表される次元削減法等、多彩な解析もサポートします。

Application Data

2レーザー16カラー解析例

SP6800Zを用いて、いくつかの重要な細胞集団をわずか2レーザーで分離した例。

PE-Cy5/PE-Cy5.5やPacific Blue/BV421といった非常にオーバーラップの高い色素の組み合わせでも集団が分離していることが確認できました。さらに、各細胞集団のスペクトル形状を直接観察・比較することも可能です。

2レーザー16カラー解析例
2レーザー16カラー解析例2

近接蛍光の分離

GFPおよびFITCは蛍光スペクトルが類似しており、その分離は従来の装置では非常に困難でした。

ここでは下記3種の細胞を準備しSP6800で解析しました。

(1) GFP – / FITC – (Unstained)
(2) GFP + / FITC –
(3) GFP + / FITC +

蛍光強度と蛍光波長のグラフ

その結果、色素の有無とヒストグラムのパターンとが一致し、GFPおよびFITCが正確に識別できたことが確認されました(下図)。

GFPとFITCの識別

データ協力:University of California, San Francisco

このほか、GFP, Venus, Kikume-Green (KikGR) , Fucciなど各種蛍光タンパク質の組み合わせを分離する実験を行ったところ、各種の蛍光色素の組み合わせにおいて近接した蛍光色素が正常に識別できることが確認できました。

蛍光色素の分析

データ協力:京都大学医学研究科 戸村道夫先生

蛍光スペクトル変化のリアルタイム計測

細胞の蛍光スペクトルを直接計測できることは新たなアドバンテージを生み出します。

Kikume-Green (KikGR)はUV/紫色光照射によって蛍光スペクトルが緑から赤に変化する、Photo-convertibleな蛍光タンパク質です。KikGR発現細胞に対して紫色光照射した際のスペクトル変化をSP6800でとらえたところ、照射時間に応じた蛍光スペクトル変化をクリアにとらえることができました。

リアルタイム計測

データ協力:京都大学医学研究科 戸村道夫先生

自家蛍光スペクトルの測定/分離

ヒト細胞株の例

細胞自家蛍光の強度やパターンは細胞の種類や環境条件によって大きく変化するほか、単一集団内でも強度のばらつきがあります。

ヒト細胞株の例

下図は、無処理、および薬剤①、薬剤②で処理したJurkat細胞について、無染色の細胞をSP6800で解析した例です。通常の解析方法では自家蛍光強度の変動やばらつきによって、無染色にも関わらず偽陽性様のシグナルが検出されています。そのような場合でもスペクトル・アンミキシングによって自家蛍光を分離すると、常に安定したシャープなパターンが得られます。これにより自家蛍光に起因するノイズが減り、シグナル・ノイズ比が改善されるため感度が向上します。

ヒト細胞株の例

データ協力:University of California, San Francisco

自家蛍光分離による偽陽性集団の識別・排除例

これまで“弱陽性、自家蛍光または非特異的吸着だろう”と推測で判断するしかなかった2Dプロット上の集団も、SP6800Zではその蛍光スペクトル形状から由来を確認することができます。さらに、その自家蛍光成分を分離することで、色素に由来するシグナルのみを的確に評価することも可能となります。

自家蛍光分離

上記の例では、水色のゲートで囲った集団の生物学的な意味について、従来は十分に理解することができませんでした。SP6800Zではこの集団の蛍光スペクトルをビジュアルに観察することができます。二次元プロット上ではPEおよびAPCのポジティブに位置されておりますが、実際の蛍光スペクトルの形状はPEのそれとは大きく異なります。この集団は実際には、高強度の自家蛍光を発する細胞集団で、PEでは染色されておりません。すなわち二次元プロット上でポジティブの位置にプロットされているのは、偽陽性ということになります。

スペクトル解析による自家蛍光分離を行うと、この集団は消失します。自家蛍光による偽陽性を排除することで、より正確な解析を行うことができます。

光学フィルターレスで様々な色素のスペクトルをそのまま計測

36種類の色素におけるシングルステインサンプルをSP6800Zでスペクトル計測した例です。

ステインサンプル

様々な色素を組み合わせての測定に可能性を広げる

各種Brilliant Violet (BV)色素の組み合わせ

Brilliant Violet色素の組み合わせ

Brilliant Violet (BV)色素とQdot色素の組み合わせ

Brilliant Violet色素とQdot色素の組み合わせ

仕様

構成 2レーザータイプ
488/638
2レーザータイプ
405/488
3レーザータイプ
405/488/638
型番 LE-SP6800ZB LE-SP6800ZC LE-SP6800ZE
光学系 レーザー仕様
波長 488/638nm
半導体レーザー
405/488nm
半導体レーザー
405/488/638nm
半導体レーザー
最大出力
(フローセルチップ
照射出力)
488nm 40mW
638nm 60mW
405nm 60mW
488nm 40mW
405nm 60mW
488nm 40mW
638nm 60mW
照射形式 2スポット異軸照射
検出光学系
散乱計測 前方散乱光 (FSC)、側方散乱光 (SSC)
分光方式 プリズムアレイ分光法
蛍光計測 32チャンネルPMT
(検出波長500〜800nm)
32チャンネルPMT、
(検出波長500~800nm)
PMT×2
(420〜440nm、450〜470nm)
細胞通過位置計測 4分割フォトダイオード (4個の光センサー)
システム 信号解像度 Height 20ビット、
Area 32ビット(42億9,496万チャンネル相当)、
サンプリング周波数50MHz
測定パラメーター 64カラーパラメーター、FSC、SSC、
細胞通過位置座標X, Y
66カラーパラメーター、FSC、SSC、
細胞通過位置座標X, Y
パルス処理 高さ、面積、幅(全て実測)
光軸調整方法 コアファインダー™テクノロジーによる自動調整
イベントレート 10,000eps (標準)、20,000eps (最大)
送液系 サンプルロード方式 シングルオートローダー
対応サンプルチューブ 5.0mlポリスチレンラウンドチューブ
送液速度 Low(3m/s 相当)、Mid(5m/s 相当)、High(10m/s 相当)
光学検出部流路サイズ 200µm x 200µm
性能 蛍光感度 FITC: 120 MESF、PE: 70 MESF
蛍光検出リニアリティ FITC R2 ≧0.995、PE R2 ≧0.995
検出可能粒子サイズ 0.5~40µm (ビーズ)
蛍光検出分解能 488nm Laser/CH16, 638nm Laser/CH27*1 ≦2.5% (HPCV)
ソフトウェア 蛍光補正アルゴリズム スペクトル法(LSM, WLSM, PSA, およびConstraintオプション)、
逆行列法 (Conventional)
自家蛍光処理 自家蛍光スペクトル識別機能
バーチャルフィルタ機能 各色素の波長範囲を解析時に変更可能
エクスポート
データフォーマット
Flow Cytometry Standard (FCS) 3.0, 3.1に対応
本体・PC 寸法 本体: 幅 60.0cm × 奥 63.5cm × 高さ 71.3cm
送液カート: 幅 78.6cm × 奥 52.1cm × 高さ 58.0cm
質量 本体: 約99Kg (乾燥時)、送液カート: 約32Kg (乾燥時)
供給エア圧力 350kPa~450kPa (51psi~65psi)
電源 AC100V 50/60Hz、AC120V 60Hz
消費電力 220W (最大)
動作温度 16~29℃ 室温変動:5℃以内
動作湿度 20~80%(結露しないこと)
推奨PC SP6800ワークステーション

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