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Life Space UX ニュース

空間そのものを活用して体験を創出する「Life Space UX」。
ソニーはさまざまな活動を通して、その体験の場を提供しています。

Life Space UX

Life Story event report : 3 ― マンガナイト:マンガの新たな楽しみ方の探求

[ Report ] 2015.11.17

今年から、新しいプロダクトを続々と発表しているソニーの新コンセプト、Life Space UX。
そのプロダクトは、LED電球とスピーカーが一つになったLED電球スピーカーや、至近距離から大画面映像を映し出す4K超短焦点プロジェクターなど、実際に使ったらどんな感じになるの?どんな風に使うの?と疑問がわいてくる、新しくて不思議なものばかりです。

Life Space UX
©shuntaro(bird+insect)

10月20日(火) 、このLife Space UXを紹介するLife Story展(会場 六本木アクシスビル1F リビング・モティーフ)にて「マンガナイト:マンガの新たな楽しみ方の探求」が開催されました。

超短焦点プロジェクターを囲む様子

テーマは、現在開発中のポータブル超短焦点プロジェクターを使った“未来のマンガの楽しみ方”
Life Space UXとマンガが出会ってどんな面白いことができるか、ディスカッションしたり、実験したりして考えてみようという、ワークショップ形式のイベントです。

ファシリテーターは、マンガを介してコミュニケーションを生み出すユニット「マンガナイト」主催者の山内康裕さん、ゲストはWebマガジン「トーチWeb」編集長の関谷武裕さん。

そして会場に集まったのは、マンガ家やマンガ研究家、会社員の方など、こよなくマンガを愛するみなさん。
このメンバーから、一体どんなアイデアが飛び出したのでしょうか?
ここでは、ライターの宮越がレポートをお届けしていきたいと思います。

進化するマンガの楽しみ方

まずはソニーTS事業準備室の森原まやさんからみなさんへ、ご挨拶。

ソニー TS事業準備室 森原まやさん

森原 こんにちは、私たちは今ある空間をそのままに新しい体験を創出するというテーマで、いろいろなプロダクトをつくっています。すでに展示会場のあちこちに置いてあるのですが、こちらの小さな箱のように見えるプロダクトがポータブル超短焦点プロジェクターというものなります。

ここで、森原さんがスマートフォンを操作し、ポータブル超短焦点プロジェクターから映像を投影すると、会場から驚きの声が。
この時はスマートフォンとポータブル超短焦点プロジェクターをワイヤレスでつなぎ、スマートフォンに入ったプレゼンテーション資料や、Webブラウザ画面をそのまま壁に投影していました。

マンガナイト × Life Space UX
こちらのプレゼンテーション資料を壁に投影。なんと森原さんお手製の資料です。可愛いですね!

みなさん、スマートフォンの画面をすぐフレームの外に映し出せるという簡単さに驚かれていたようです。

マンガナイト主催者 山内康裕さんによるプロダクトの説明

森原 今日使っていくポータブル超短焦点プロジェクターは、来春の発売(地域未定)に向けて開発しているプロダクトです。テーブルや棚の上にポンと置くだけで、最大50インチの映像が映し出せます。今日はこのプロジェクターを使って、みなさんと一緒にマンガの新しい可能性を探っていきたいと思います。

つづいて、山内さんと関谷さんが自己紹介。

山内 今日はよろしくお願いします、山内です。新しいマンガとの出会いをコンセプトに、読書会やイベント、「立川まんがぱーく」「日本財団 これも学習マンガだ!」の選書やプロデュースなどをやっています。

マンガナイト主催者 山内康裕さん

関谷 リイド社の「トーチweb」というWebマガジンの編集長をしています、関谷です。「トーチWeb」は、既存のマンガ雑誌とはまったく違うアプローチで、ゼロから新しい文脈をつくってみようということで昨年創刊しました。主にアートやサブカル寄りのマンガを紹介しています。よろしくお願いします。

トーチWeb編集長 関谷武裕さん

山内さんが会場へ向かって「Webやデバイスでマンガを読んでいる方はどれくらいいますか?」と尋ねると、8〜9割の方が挙手。マンガを電子コンテンツで読むのは、もう当たり前になっているようです。

その後は、山内さんがWebマンガや電子書籍の系譜についてレクチャー。
ここで、従来のマンガに動きや音楽を取り入れ、アニメーション化した「モーションコミック」をポータブル超短焦点プロジェクターで見てみようということに。

さっそく森原さんがスマートフォンで「ENSOKU」というサイトにアクセスし、曽田正人さん/瑞木奏加さんによるモーションコミック「テンプリズム」を再生。
すると、壁に少年マンガの主人公が現れ、戦いはじめました。
ふきだしも出る、音声も出るという派手な演出に、みなさん唖然・・!

モーションコミック「テンプリズム」を再生中の様子

その次は、違う投影方法も試してみました。このプロジェクター、なんとプロジェクターの向きを変えるだけで床面にも投影できるのです。

そこで安野モヨコさんの「オチビサン」を机の上に投影すると、ほとんどの方が立ち上がり「おおー」と見入ることに!
目線を下に向けて読むというかたちが、マンガに合っていたのでしょうか。
みんなで机を囲み、「オチビサン」のほのぼのとした世界観に和んでしまいました。

投影中の様子

つづいて、「トーチWeb」で連載しているひらのりょうさんの「ファンタスティック ワールド」を映してみました。

ポータブル超短焦点プロジェクターで漫画を見た感想を述べる関谷さん

山内さんは、関谷さんへ「自分の会社のマンガをこうして見るってどうですか?」と質問。

関谷 いや、こんな大きさで見るって・・(笑)。すごい迫力じゃないですか?大きさが変わると、見ている感覚も変わりますよね。これで「AKIRA」とか読んでみたいです。あと、ワイヤレスでつなげるというのがいいですね。僕はよくコードを断線させてしまう人なので、コードが無いというのが最高だなと思いました。ごついモノ感がないのがいいですよね。

この後は、昨今のWebマンガ事情や「トーチWeb」の立ち上げ話についてトークを展開。

関谷さんが、既存のメディアでは紹介されないようなアート・サブカル系のマンガを応援したいという思いから、赤字覚悟で「トーチWeb」を立ち上げたという話は、とても興味深かったです。
そういった意味では、「マンガナイト」もマンガを介したコミュニケーションからはじまり、仕事を生み出してきた新しいユニット。
最近はマンガの好みや楽しみ方が細分化し、本当に好きなものを大事にしたい、伝えたい、大きな規模でなくてもいいから好きなことをしたい―という、新しい価値観や働き方が広がっているのかもしれない、と思いました。

いざ実験、未来のマンガの楽しみ方を探求

ディスカッションの様子

後半は三つのチームに分かれ、ディスカッションとポータブル超短焦点プロジェクターを使った実験を行いました。
まずはスマートフォンをポータブル超短焦点プロジェクターにつなぎ、各々が見たいコンテンツを机の上に映し出していきます。
すると、あのマンガを映してみたい、このマンガも・・と大盛り上がり。
スマートフォンの画面を机の上で共有すると、一気に盛り上がるようです。

ディスカッションで大いに盛り上がる参加者たち

「これで女子会をしたら、ものすごく盛り上がりそう」
「マンガは一人で読むものだけど、これだとみんなで読む感じ」
「みんなと同じ目線で見られるのがいい。ブレストに最適」

・・などといった意見が飛び交っていました。

こちらは森原さんがファシリテーターを務めていたテーブル。
手描きの絵と投影画像と組み合わせるという手法を発見して盛り上がっていました。

新しい手法を発見し盛り上がるチームのメンバー

その後は、各チームの代表者が話し合いの結果を発表していきます。

和久井香菜子さんのチームの発表

トップバッターは、少女漫画コンシェルジュの和久井香菜子さん。先ほど、手描きの絵と投影画像を組み合わせていたチームの代表です。

和久井 マンガがテーマの茶話会などで、このプロジェクターを使ってあのシーン、このシーン、と好きなシーンを見ながら話せたら便利だと思いました。

そして、先ほど実験していた手法を披露。これは、黒い丸が描かれた白い紙の上(上の写真に写っている紙)に、白目で有名な少女マンガのキャラクター画像をパッと投影するとキャラクターの顔が現れる―というシンプルな技なのですが、かなり面白いと思いました。
このアイデアを使って大喜利的なネタを披露したり、子どもたちを驚かせたり、いろいろ面白いことができそうです。

二番目の発表者は、会社員でありながらマンガナイトのアシスタントも務めている、小谷中宏太さん。

小谷中宏太さんのチームの発表

小谷中 僕たちはプロジェクターのいいところって何だろうと話し合い、50インチのテレビの代わりになるという意見が出ました。それから、プロジェクターで見るということは、みんなで見るわけで、みんなで見るシチュエーションを考えました。そこで見たいとなったのが、バンドマンガの「BECK」。そしてバンドマンガを見るなら、音も流したい。というわけで、ここで音楽つきのマンガを見てみたいと思います。

そういって小谷中さんが音楽つきのコンテンツを再生すると、会場は「おーっ!」と湧き、盛り上がりました。

最後の発表者は、マンガ家の戸城イチロさん。

戸城イチロさんのチームの発表

戸城 僕たちのチームでは、このプロジェクターが置いてある居酒屋があったら、飲みながらマンガの話ができていいよね、という案が出ました。それから、音楽を流して雰囲気をつくるみたいに、映像で雰囲気をつくれるのではないか、という意見も。たとえば机の上に麻雀卓の映像を流して、その雰囲気の中で麻雀マンガを読むなど、このプロジェクターでマンガのリアリティを出したら面白いのではないかと思いました。

そのほかに、各チームから出たアイデアにはこんなものがありました。

  • 料理マンガを映しながら料理をする
  • 紙の上に絵を映して、模写の練習をする
  • 天井に映し、寝っころがってマンガを読む
  • 大きく投影して、原画のタッチを楽しむ
  • 机の上にゲームのボードを映してゲームをする

発表が終わると、あっという間に終了の時間になってしまいました。最後に山内さんから、全体を通してひとこと。

山内 今日はみなさん、ありがとうございました。最初は僕自身、どんな使い方ができるかな、と思っていたんですけれど、実際に試してみるといろんな可能性があると思いました。新しい商品や技術というものも、こうしてコミュニティの活動に生かしていけるんだな、と思いました。

全体を通してひとこと

今回のイベントに参加して驚いたことは、“マンガが好き”という共通点があるだけでこんなに盛り上がれる、みなさんのマンガ熱!
そんな方々に使ってもらうことで、ポータブル超短焦点プロジェクターがどんどん楽しく、有用なものになっていく過程を目の当たりにできたことが、とても楽しかったです。
Life Space UXは使う人によって進化していくプロダクトなんだなあ、と実感したイベントでした。
山内康裕さん、関谷武裕さん、ご参加頂いたみなさん、ありがとうございました!

Life Space UXの体験をみんなで考えていく機会は、これからもありそうです。
ぜひ、Facebookホームページで最新情報をチェックしてみてください。

マンガナイト:マンガの新たな楽しみ方の探求

開催日 2015年10月20日(火)
会場 六本木アクシスビル 1F リビング・モティーフ

ファシリテーター

山内康裕(マンガナイト/レインボーバード合同会社代表)

ゲスト

関谷武裕(トーチweb編集長)

企画/運営

VOLOCITEE Inc.