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Life Space UX ニュース

空間そのものを活用して体験を創出する「Life Space UX」。
ソニーはさまざまな活動を通して、その体験の場を提供しています。

Life Space UX

「ハッカソン」文化が浸透するにつれて、レジャー化していく。その質を決定づけるのは、主催企業側の本気度

[ Report ] 2015.12.09

今、毎週末どこかでハッカソンやアイデアソンが開かれています。

初めて出会った人と短期間にアイデアを考え、創り上げていく。集中力が最大限に高まったり、自分の特性を再発見したり、参加者同士の絆が生まれたり……。

そんな良いことだらけのイベントですから、いまや多くの企業が、オープン・イノベーションの一環としてハッカソンやアイデアソンを主催しています。(それゆえに、クリエイティブやスタートアップ領域専門のライターである私、塩谷はかなり頻繁に、あらゆるハッカソン、アイデアソンに潜入しております!)

レジャー化する「ハッカソン」文化

ですがこの「ハッカソン」文化の浸透に比例して、本来のイノベーション目的ではなく、レジャーとして楽しまれるものが増えているのも事実。

もちろん、企業がユーザーの声を聞く場を設けることが目的であれば、それで良いのかもしれません。

でも、開催企業側がどれだけ本気で、その日をクリエイティブなものにしようとしているのか? 開催側が注ぐ本気度によって、場の密度が変わってくるものです。

そして、企業の「本気度」が伝わってきたのが、ソニー・Life Space UXが主催したアイデアソン。当日の熱気は、こちらのムービーでも伝わってきます。

概要は前回のレポートでお伝えしましたが、今回は主にその後の動向をお伝えいたします!

アイデアソンのたった4日後に、ソニーが完成させたプロトタイプ

LED電球とスピーカーが合体した、LED電球スピーカーというLife Space UXが生み出したプロダクト。

LED電球スピーカー

このプロダクトを種にして、あらゆる可能性を考えるアイデアソンが開催されたのは10月30日、土曜日です。最優秀賞に輝いたのは「BULB FRIEND」という、LED電球スピーカーを絵本の読み聞かせに活用するといったアイデアでした。

BULB FRIEND
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1日限りのアイデアソンですから、そこで発表するのは模造紙に書かれたアイデア。説明はプレゼンテーションだけではなく、役者の方々が利用シーンを演じてくださる「演劇的ラピッドプロトタイピング」という手法が採用されました。

演劇的ラピッドプロトタイピング

つまり、アイデアソン段階で出ていたのは「アイデア」だけ。それが、日曜日を挟んだたった4日後。11月3日、火曜日の朝から、なんと六本木・AXIS内にあるLife Space UXの展示会場にプロトタイプとなって設置されていたのです!

絵本の各ページに取り付けられたセンサーを感知して、物語に沿って電気が明るくなったり、点滅したり。風が吹く音や、鳥の鳴き声が聴こえてきたり……。

センサーを感知して、電気や音を調整する絵本

この短期間でアイデアを形にしたのは、ソニーの技術者たちでした。

アイデアを形にするソニーの技術者たち

ソニー・TS事業準備室の戸村さんはアイデアソンの開催後、こう仰っていました。

「今日こんなにもクリエイターの方々が頑張ってくださったから、次はソニーが頑張る番ですね」

その予告通り、なんと4日後には実際に体験できるプロトタイプが完成。おそるべきスピードです。

もちろん、実際の商品になった訳ではありません。今後の予定はまだ未定です。

でも、外から出たアイデアに対して、企業側が自社の技術力を使って、本気で応える。すぐに形にする。このプロトタイプを通して、遊びではない本気度がひしひしと伝わってきました。

最優秀賞だけじゃない。アイデアソンで生まれた面白いアイデア

そして、ゴールドに輝いた「BULB FRIEND」以外にも、素敵なアイデアが発表されました。そちらを、一部ご紹介いたします!

災害時に役立つ「EXIT BULB」
EXIT BULB
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美術館で作品を鑑賞していたときに、もし、火事が起きたら……?
たちまち周囲は煙だらけ。複雑に入り組んだ空間で、出口がわからず、逃げ遅れてしまうかもしれません。

そんな時、天井に備え付けられていた電球が、緊急経路を知らせるスピーカーに大変身。光と音で出口までナビゲートしてくれる、というアイデア。

目がほとんども見えなくても、音が出る位置がわかれば逃げられる。

このアイデアは、家庭用を想定して開発されたLED電球スピーカーの、新しい可能性を教えてくれました。株式会社プラプラックスの代表である近森基さんからの審査員賞と、優秀賞のシルバーをW受賞しました。

審査員賞と優秀賞のシルバーをW受賞
「歌う花」と人との、あたらしい接点

「LED電球スピーカーが、花びらに似ていると感じたんです」

そんなインスピレーションから、LED電球スピーカーをその場にある素材でお花に仕立てていった、2人きりのチーム。

歌う花

朝が来ると、本当のお花のようにその花びらが開きます。すると、まるで花言葉のように、花それぞれのテーマソングが流れ出します。そして、日が沈むと共にだんだん花びらを閉じていき、閉じた蕾の中からは、あたたかな光が漏れてくる…。

LED電球スピーカーに生命が吹き込まれたような、こちらのアイデア。

これは、あらたな花の楽しみ方にもつながります。
たとえば道端で花を見かけたとき。頭の中にはそのお花のテーマソングが流れ出すかもしれません。

こちらは、多摩美術大学教授でAXISアートディレクターの宮崎光弘さんから審査員賞が贈られました。

審査員賞を受賞
糸電話のような存在「糸電球」

そして最後にご紹介するのは、もう1つのシルバーを受賞したアイデアです。

糸電球
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遠く離れた家族や恋人。パソコンの前に座ってテレビ電話をつなぐほどじゃなくても、なんとなく、日常の中にその存在を感じていたい……。

地元から離れて一人暮らしをする方は、そんな気持ちを抱くことも多いのでは?

そこで考えられたのが、糸電話ならぬ「糸電球」というアイデア。
離れた家族のところと、自分の家に、それぞれLED電球スピーカーを置いておきます。

帰宅するとセンサーが反応して、離れた家族のところにあるLED電球スピーカーが点灯。「あら、今帰ってきたの?お疲れ様〜」というお母さんの声が聴こえてきます。そんな電球を見つめていると、なつかしくって、あたたかな気持ちになれそうです。

シルバー賞を受賞

でも「こら!こんな遅い時間まで何してたの!」と怒られちゃうかもしれないので「帰宅したフリをする機能」なんてのもアリかな、と思ってしまいました。

と、余談が入りましたが……ソニー・Life Space UXが提案するのは、単なる家電ではありません。今ある空間をそのままに、居住空間をもっと豊かにデザインすることを常に考えています。

家電を超えた、あたたかみのある家族のような存在になる「糸電球」のアイデアは、Life Space UXのコンセプトそのものにもぴったりです。

スタートアップの精神を持った場所

居住空間をデザインすること。それは、ソニーがこれまで生み出してきた多くの家電とはまた異なる、新領域です。

新領域だから、考え方も、創り方も新しい。

Life Space UXのコミュニティデザイナーとして外部から参加している青木竜太さんは、「ここはソニーですが、スタートアップのような気持ちで参加しています!」と仰っていました。

集合写真

居住空間から考える、あたらしい領域を、オープンな形で探っていく。それも本気で、ものづくりを進めていく。そんなLife Space UXの活動、これからもぜひチェックしてみてください!

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