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ビデオテープでもう一度
  • ビデオテープでもう一度

  • 1963年8月の日米対抗水泳競技会で活躍するPV-100
 野球にしろサッカーにしろ毎試合、常にスッキリと後味良く勝負をつけてもらいたいものだが、とかく「アウト、セーフ」のスポーツは“疑惑の判定”というやつがつきもので、しばしば後味が悪くなったりする。ビデオでの判定が議論されたりもするが、野球の場合クリアすべき課題が多過ぎるとかで、まだ実現していない。ちなみに大相撲は意外と早く、1969年に採用している。米フットボールNFLでもタイムアウトの権利1回分を賭けて、審判にビデオ映像による判定の再確認を要求できる制度がある。国際テニス連盟は、ライン付近の微妙な判定にビデオを導入することを2005年10月に承認している。

 話が少々逸れたが、このビデオによる判定の先鞭をつけたのが、ソニーの小型放送業務用VTR「PV-100」である。PV-100は1962年9月に発表、受注生産で翌年8月より納入を開始した。価格は248万円。それまでの放送局用のものに比べ容積は50分の1、重さ60キログラムと持ち運びできるまでに小型化された。スロー再生機能を備えているところから、スポーツの動作解析や判定などのほか多くの新分野における用途が期待された。最大のポイントは小型化により持ち運びが可能になったこと。スポーツの場合、競技会場に持ち込めるようになったのである。発表以降、実際に陸上、水泳などさまざまな競技大会に試験的に採用され、期待どおりその威力を如何なく発揮した。
 写真は、1963年8月に東京・千駄ヶ谷の明治外苑プールで開催された日米対抗水泳競技会で活躍するPV-100。日本水泳連盟が、東京オリンピックを控え、選手強化を目的に採用したもので、スタート、ターン、リレーのタッチ、ゴールなどの模様を収録。レース終了後、すぐに再生し、同大会ではそれにより失格の判定も下った。翌年の東京オリンピックでもソニーのVTRが大活躍したことは言うまでもない。
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