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「テープレコーダーとは何か?」
  • 「テープレコーダーとは何か?」

  • テープレコーダー「G型」の製造風景
  • 盛田が書いた「テープ式磁気録音——テープコーダーとは何か?」
 ソニーの前身である東京通信工業が、日本初のテープレコーダー「G型」を世に送り出したのは1950年。今から60年前のことである。当時レコードはあったにせよ、自分で録音するということはまずなかった。「録音」というものがどういうことなのか、テープレコーダーで何ができるのか、ほとんどの人は知らなかった。テープレコーダーは完成したものの、これを買ってもらうにはまず世の中の人々にその価値を理解してもらうことから始めなければならなかったのである。
 そこで創業者の盛田は自ら1冊の本を書いた。「テープ式磁気録音——テープコーダーとは何か?」(当時はテープコーダーと呼んだ)がそれである。1950年8月に初版が発行された。その中で盛田はテープレコーダーについてこう書いている。
 「テープコーダーができるまでは、“録音”ということは特殊な難しい技術と、かなりの費用を要するのでわれわれの生活からは程遠いものでしたが、この新しい録音機テープコーダーを使えば、誰でも、いつでも、またどんなところでも、まちがいなく正しい録音がすぐにやさしくでき、しかも費用は非常に安くて済むということになりました」。
 そして、テープレコーダーの歴史、仕組み、さまざまな使い方をわかりやすく説明している。
 「皆さまがご自分のアルバムを開いてご覧になると、そこにはあなたの生活の思い出を込めた写真の数々が“目で見る記録”として楽しく残っていることでしょう。ところがテープコーダーを使えば“耳で聞く記録”として日常の仕事や生活の記録をいつまでも残せるのです。(中略)写真が今の私たちに生活と切っても切れないのとまったく同じように、今後“録音”もなくてはならないものになっていくのではないでしょうか」。
 テープレコーダーはその後、オープンリールテープからカセットテープとなり、さらにテープからディスク、フラッシュメモリーへと記録媒体は移り変わった。今ではさまざまな機器に録音機能が搭載されている。果たして、盛田が予見したように、録音できることが当たり前、録音はなくてはならない時代になったのである。

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