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海外で最初に“ソニー製品”を売った男
  • 海外で最初に“ソニー製品”を売った男

  • 1985年、カナダでのビジネス開始30周年を記念したセレモニーで握手するコーエンさん(左)と盛田

  • ソニーとコーエンさんを結びつけた日本初のトランジスタラジオ「TR-55」
 1955年、カナダから日本にやって来たアルバート・D・コーエンは、当地で非常に興味深い話を耳にした。日本の東京通信工業という会社がトランジスタラジオなるものを開発したというのである。カナダで電気製品を取り扱うジェンディス社の社長である彼は、即座にその聞いたこともない会社に連絡をとった。そこで出会ったのが井深大とともにソニー(1958年社名変更)を起こした創業者で、当時専務の盛田昭夫であった。
コーエンは、さっそくソニーのトランジスタラジオ1号機「TR-55」をカナダで販売する特約店販売契約を交わした。以降、ジェンディス社はカナダにおけるソニーの総輸入代理店として発展を遂げることになるのである。>>>(ここまで敬称略)

 そのコーエンさんが、平成23年(2011年)春の叙勲で、外国人叙勲「旭日中綬章」を受章した(6月17日、内閣府より発表)。日本製品の輸出および日本企業の海外進出促進への貢献と、日加財界人関係強化への貢献が評価されての受章である。

 最初のTR-55の時の契約金額はわずか1,350ドル、それが10年後には300万ドルと飛躍的にアップした。“日本製品は品質が劣る”というイメージが一般的だった時代に、日本の技術を正当に認め、企業家としての強い意志でビジネスに取り組んだコーエンさんの尽力により、カナダへのソニー製品の輸出は急拡大していく。1975年には、ソニーとジェンディス社のジョイント・ベンチャーで「ソニー・カナダ」を設立、コーエンさんは1994年まで同社の社長を務めた。退任後も現在に至るまで、ジェンディス社の会長兼取締役として業界の発展に尽くしている。
 ちなみに、TR-55は「SONY」のロゴが付いた最初の製品である。つまりコーエンさんは、ソニーの長年のパートナーであると同時に、海外で最初に“ソニー製品”を売った男——でもあるのだ。
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