若手技術者に聞く“WHAT IS YOUR CHALLENGE?”

ソニーのテレビ事業で活躍する、
若きエンジニアたちの挑戦とは。

01専門分野の枠を越えたチームワークで、
見たことのないものをつくりたい。

メカ設計エンジニア 水野 貴広さん

画面そのものから音が出る新しい映像体験を提案した4K有機ELテレビブラビア®『A1』の後継となる最新モデル『A9F』。私が担当したのは、このモデルのパネルモジュールのメカ設計です。『A1』に搭載された「アコースティックサーフェス」ではテレビ正面の左右に2基のアクチュエーターを搭載していましたが、さらに進化させた「アコースティック サーフェス オーディオプラス」を採用した『A9F』では中央部にさらに1基追加し、全部で3基のアクチュエーターを搭載しました。また、背面のサブウーファーも1基から、左右出しの2基とし、3.2ch構成とすることで、今まで以上の臨場感をめざしました。パネルの構造や材質にこだわり、いかに高音質を実現できるかが開発の課題でした。

私は仕事をする上で、大きな手戻りが発生しないために順序やロジックをしっかり考えてから行動すること、できる限り周りの方を巻き込むこと、この2点を心がけています。後者は、専門や担当領域を超えて協業することで、より大きな成果を出すことができ、製品の質向上や効率化に大きく寄与すると考えているため、特に意識しています。『A9F』では、先輩方とよりよい音を目指し、年齢や立場の垣根を越えて皆が納得するまで意見を交わし、共に検討を行うことで、より大きな結果につなげることができました。

将来は設計開発全体を引っ張っていく存在になれたらなと思っています。ソニーには優秀なスペシャリストが数多くいますが、一人では新しいものは作れません。強い個性同士が協力し合い、時にはぶつかり合って、相乗効果で新しいものをつくりだせるのだと思います。

02自分なりのやり方でいい。
先輩からも信頼されるエンジニアになりたい。

ソフトウェア設計エンジニア 樽川 香澄さん

私は、テレビのUI(ユーザーインターフェース)の設計に携わっています。ソニーのテレビは、画質も音質も世界最高峰。しかし、UIが使いにくければ、それだけで「使いにくいテレビ」と評価されてしまう。テレビの魅力を生かすも殺すもUI次第という大切な仕事です。

様々な専門分野の人と関わりながら仕事をすることが多いテレビ事業では、時には職場の先輩とすら意見がぶつかることもあります。誰かに対して新しい提案をするときに、何より大切なのは「それをやる価値がある」といかに相手に思わせるかということ。
経験豊富な先輩エンジニアと対等に議論するためには、自分のやりたいことを明確に、説得力を持って伝える必要があります。もともと私は口頭での説明は得意ではなかったので、最初はとても苦労しました。そこで思い切って、趣味であり特技であった「絵を描くこと」を活かして、イメージをふんだんに使って説明することで聞き手が想像しやすいよう工夫するようにしました。その結果、今では自分の考えをわかりやすく伝え、相手に理解していただけるようになったと思います。

ソニーのテレビ事業の先輩方は、業界の最先端を走るエンジニアばかり。当然求められるレベルは高いですが、その分、自分なりのやり方を許容してくれる懐の深さも感じます。私もゆくゆくはそんな先輩方と肩を並べ、「樽川なら任せられる」と信頼していただけるようになりたいです。

03チャレンジするポイントを見極めて、
世の中にないものをつくりたい。

メカ設計エンジニア 清水 洋平さん

私は4K液晶テレビ ブラビア®『Z9F』の外装全体のメカ設計を担当しました。特に注力したのはベゼル(枠)の設計です。必要な強度と、フラッグシップモデルとしての高級感をいかに両立させるか。デザインのヒントになったのはプロ用カメラで使用される金属の凹凸感。デザイナーとも協議する中で、ベゼルのデザインに岩手の伝統工芸品である南部鉄器のような質感を組み合わせました。

開発はそこで終わりではありません。小さな部品でできる技術でも、最大で2m近い部品となるTVの部品にそのまま適用出来る訳ではないので、品質とそれを担保する工程、保証まで含め検討し直し、時には工場へ赴き現場での検討も行います。その結果さまざまな環境に耐え、傷に強くも美しいたたずまいのベゼルを作ることが出来ました。

優れた製品をつくる上では、情熱を持つことと同時に、チャレンジすべきポイントと攻めてはいけないポイントを冷静に見極めることが重要だと思います。例えば、デザインを重視し過ぎて品質が損なわれるというのはあってはならないことですし、逆に安全を見すぎた製品では技術の進歩に繋がりません。革新的な製品を作るには、その積み重ねが大事だと思っています。常に挑戦のポイントを見極めながら、世の中にないものを作っていきたいです。

04“データの向こう”に存在するお客さまと、
真剣に向き合っています。

品質保証エンジニア バールナワル ロヒトさん

私の担当はCS(Customer Satisfaction)。レビューサイトやフォーラムなど、インターネット上に存在する製品に対する世界中のお客さまの声を集約・分析し、顧客満足度として開発にフィードバックします。

CS向上のカギはスピード感です。お客さまの声が開発に届くまでのタイムラグは可能な限り短いことが求められます。現在データの収集はプログラムによって自動化していますが、それを分析し、お客さまの「生の声」を抽出するには人の介在が必要です。今の目標は、ディープラーニングによる、情報の自動分析。実現すればさらなる時間短縮が見込め、よりタイムリーにお客さまの声を製品に反映することができるようになります。

実は、お客さまの声はあくまでデータに過ぎないと考えていたこともありました。しかし、入社1年目の2015年に4K液晶テレビ ブラビア®『Z9D』を発表したとき、インターネット上で製品への期待や議論で大いに盛り上がっているのを目の当たりにし、データの向こう側にいる「人」をはっきりと意識するようになりました。ソニーのテレビ事業のミッションは、世の中やお客さまに、今までにない、心が沸き上がるような感動を届けること。今後も一人でも多くのお客さまにソニー製品を好きになっていただけるよう、どんな小さな声にも真剣に向き合っていきます。

05成長できるかは自分次第。
少しでも興味のある分野には積極的に関わっていきたいです。

ソフトウェア設計エンジニア 西 史人さん

私の所属は、ソフトウェア部門のメディアチーム。ビデオや写真などのメディアをテレビで再生する機能の開発・実装を担当しています。

メディアチームでは海外と協力しながら業務を行っており、私は入社半年で海外メンバーを含む小さなチームのリーダーを任せられました。やりとりは互いに母国語ではない英語。正直、最初は自分にできるのか不安でした。しかし、互いに分からないことがあれば相談に乗り、何でも聞けるような環境を整えることで、今日までメンバーと良い関係を築くことができています。

この経験を通じて強く意識するようになったのが、「自分で自分の可能性を狭めない」ということ。現在はビデオ再生機能、画像再生機能、オーディオ再生機能、とそれぞれ担当が異なる3つのチームに、自ら参加しています。さまざまな分野が密接に関わり合っているテレビ事業では、自分次第でいくらでも成長できる機会があります。今後も少しでも興味がある分野には積極的に関わっていき、メディア再生機能に関する技術を網羅したエンジニアをめざします。

06満足したらそこで終わり。
常に新しい可能性に挑戦していたいです。

メカ設計エンジニア 鷲野 マリさん

私は、テレビのメカ・熱設計を担当しています。直近では、4K液晶テレビ ブラビア®『Z9F』の熱設計・評価に携わりました。

一般に、画質やデザインを研ぎ澄ませるほど熱設計も難しくなります。しかし『Z9F』の設計では、関わる人全員が「こうしたらできるかもしれない」という究極の解決方法を探して検討を繰り返していました。方向性が一度決まっても、常に改善点を探し、他に見込みのある手段が見つかれば迷わず立ち返る。そこに一切の妥協もないんです。私は設計・評価に参加する中で、先輩たちの「可能性を追い求める姿勢」に本当に感動しました。

また、働いていて感じることは、わからないことはとことん質問できる環境があるということです。例えば、ソニーでは1年目社員は社員証に「新人シール」を貼ることになっていて、このシールを貼っている新人に質問された社員は、それがどんなに初歩的な内容だとしても絶対に答えなきゃいけないんです(笑)。
先輩が忙しそうにしていると、今更こんなことを質問していいのかと躊躇してしまうこともありますが、わからないままにしていたら成長できないと思い、怯まず聞くように心がけています。そして、自ら動けばそれを受け入れてくれる文化がソニーにはあると感じています。ソニーには、熱いエンジニアがたくさんいますが、私も常に自分に向き合い、学び、新しい可能性に挑戦し続けるエンジニアでありたいです。

07専門性を磨くだけでなく、伝える・理解しあうコミュニケーションが大切。
多くの人が関わるからこそ、泥臭く信頼関係を築いていきたい。

音響設計エンジニア 山岡 大祐さん

私が担当しているのはテレビの音響設計です。最近では4K有機ELテレビ ブラビア®『A9F』モデルを担当しました。

良い音のテレビを設計するには多くの部署と連携する必要がありますが、特に、画面そのものを震動させて音を出す「アコースティック サーフェス オーディオプラス」が搭載されている『A9F』の設計開発では、これまでにないほど多くの部署の人と深く関わりました。最初はそれまで自分の職場で当たり前だった共通言語が通じず、互いの設計の意図を理解するのも一苦労。しかし、メールではなく直接会いに行って話し合うことで、職場や分野を越えてチームとなることができました。

現在はまた次の新しいモデルを設計しています。苦労して生み出した『A9F』ですが、今度はそれが越えなければいけないハードルとして立ちはだかっています。ソニーには日々世界最高や世界初を目指す環境があります。そのためには自分一人の努力では限界があり、加えて多くの人と協力する必要があります。スマートなやり方ではないかもしれませんが、多くの人の想いがせめぎあう商品設計開発だからこそ、コツコツとチームとしての信頼関係を築いていきたいです。

08“学び”を楽しむこと。
それが開発を支える原動力です。

電気設計エンジニア 松下 幸太さん

2016年、30歳という節目を迎えた年。私はソニーの半導体事業で働いていましたが、ユーザーに近い仕事がしたいという以前からの思いに従い、テレビ事業への社内公募に手を挙げました。

異動が決まってから取り組んだ仕事で印象深いのは、4K液晶テレビブラビア®『Z9F』におけるバックライトシステムの設計評価です。前モデルの『Z9D』に搭載している4K高画質プロセッサー「X1™ Extreme(エックスワン エクストリーム)」から次世代の高画質プロセッサー「X1™ Ultimate(エックスワン アルティメット)」へ引き継ぐ際の最適化を行います。最も重要だったことはバックライトの検証。明るさを保ったまま残像感を低減できるソニー独自技術「X-Motion Clarity」をはじめ、賢いバックライト制御を実現するために、様々なシーンにおいて最適なバックライト制御ができているかを確認していきます。実現に向けて数百もの検査項目と照らし合わせて、映像の美しさを追求しました。

異動してしばらくの内は、すべてを一から勉強する必要があったので大変でしたが、それを支えたのは新しいことを学びたいという知的好奇心。現在ではソニーのテレビ事業とオーディオ事業の有志が集まって新しいアイデアを共有する活動を自主的に行っており、自分の業務の枠を越えた開発にも取り組んでいます。エンジニアの自主性を大切にしてくれるこの環境で、ソニーらしい革新的な製品開発に携わりたいと思っています。

このページの先頭へ