報道資料
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2004年1月8日

MDをブロードバンド時代対応の汎用メディアに進化させた「Hi-MD」規格を策定

〜最大約45時間※1の音楽を記録・再生可能、さらに汎用データストレージとしての可能性を広げる〜

 ソニー株式会社は、現行のMD(ミニディスク)との再生互換を確保し、著作権保護技術を採用した「Hi- MD(ハイエムディー)」規格を策定しました。「Hi-MD」は、ブロードバンド時代に対応する音楽から動画、PCデータまでの多様なコンテンツを扱うことが可能な汎用記録メディアです。

 1992年に、ランダムアクセスが可能で編集が容易なデジタルオーディオとして最初のMD機器を商品化して以来、ソニーはポータブルから据え置き型、カーオーディオまでさまざまな用途に合わせた商品を提供してまいりました。また同時に、ハードウェア/メディアを合わせて約80社にMD規格をライセンス、MD機器およびメディアの累計出荷数は、2003年度末までに、それぞれ、約8000万台、約11億枚に達する見込みです。(ソニー調べ)

 そして今、本格的なブロードバンド時代の到来をむかえ、音楽配信などのオンラインサービスが台頭する中、音楽や動画などの様々なコンテンツを高音質・高画質で記録できる汎用メディアへの高まるニーズに応える目的で「Hi-MD」規格の策定に至りました。

【大容量化】「Hi-MD」規格は、現行のMDディスクを「Hi-MD」に初期化することで、記録方式を効率化し、約2倍の高密度化を実現しています。さらに、業界で初めて※2、DWDD※3(Domain Wall Displacement Detection、磁壁移動検出方式)技術を採用することで、音楽の場合、最大約45時間分のコンテンツを記録することが可能な「Hi-MD」規格専用の1GB記録用「Hi-MD」ディスクを開発しました。
 また、「Hi-MD」規格に対応した機器は、現行のMDとの再生互換性を維持しており、今お使いのMDをそのまま再生することができます。

【高音質化】音楽記録の技術としては、高い圧縮率と高音質を兼ね備えた音声圧縮技術、ATRAC3plus※4を新たに追加、また、市販の音楽CDと同じクオリティを誇るリニアPCM録音も可能にしました。

【PCとの高い親和性】「Hi-MD」規格は、ファイルシステムにFAT(File Allocation Table) システムを導入し、「Hi-MD」規格に初期化したMDディスクや1GBの記録用「Hi-MD」ディスクを、テキストファイルや画像などのPC上のデータファイルを記録できる汎用記録メディアとして使用できます。

【著作権保護技術】コンテンツの著作権を保護する技術として、メモリースティックやNet MDで実績のある著作権保護技術、OpenMGとMagicGate※5を採用しました。

 「Hi-MD」規格の導入によって、1枚のディスクで長時間の音楽を楽しむことに加え、画像やテキストファイルなどを記録し、手軽に持ち出すことが可能となります。例えば、自宅のPCからダウンロードしたお気に入りの音楽を通勤時間に「Hi-MD」規格対応機器で聴き、オフィスでは、そのままPCにつなげてテキストファイルなどをアップロードすることも可能です。
 今後当社は、MDの可能性を広げる「Hi-MD」規格を広く業界に提案いたします。また、音楽配信に代表される信頼性の高いオンラインサービスの活性化を目指すとともに、汎用記録メディアという新しい用途の提供でMD市場の更なる拡大を図ってまいります。

  • ※1 「Hi-MD」規格専用の1GB 記録用「Hi-MD」ディスクを使用し、ATRAC3plus/48kbpsでPCから「Hi-MD」規格対応機器へ転送した場合。
  • ※2 2004年1月現在
  • ※3 DWDDの解説は、下記「Hi-MD」規格の主な特長の「 1.高密度記録技術による大容量化」を参照。
  • ※4 「Hi-MD」で新しく採用された、高圧縮でも高音質を実現する音楽圧縮フォーマット。
  • ※5 OpenMG及びMagicGateはデジタルコンテンツの保護を目的として開発されたソニー株式会社のデジタル著作権保護技術。

「Hi-MD」規格の主な特長

  1. 高密度記録技術による大容量化
    信号処理技術を変更して記録ビット長を短くし、また、効率的な記録方式を採用することで、高密度で大容量の記録を実現しました。これにより、現行のMDディスクを「Hi-MD」規格方式へ初期化することで、約2倍の高密度化を実現します。80分ディスクで、13 時間30分(ATRAC3plus 48kbpsの場合)の音楽、約300MBのデータを記録することができます。
    さらに、DWDD(Domain Wall Displacement Detection)技術を業界で初めて採用した「Hi-MD」規格専用の1GB 記録用「Hi-MD」ディスクを開発、最大約45時間の音楽の録音が可能です。
    DWDD(Domain Wall Displacement Detection)とは:
    光/光磁気ディスクでは、レーザーのスポットサイズによって読み出せる記録マークの大きさが決定され、一般的に、メディアの記録密度を上げるためには、小さな記録マークを読み出せるスポット サイズの小さなレーザーが必要となります。DWDDとは、磁壁移動型の磁気的超解像(MSR)技術の応用で、 レーザーをディスクに照射することによって生ずる温度差を用い、実際にはレーザービームよりも 小さい記録マークを一時的に拡大して読み出す技術です。
  2. 高音質録音・再生
    高い圧縮率と高音質を兼ね備えた音声圧縮技術としてATRAC3plusを採用、CDクオリティに迫る高音質と更なる長時間録音を同時に実現しています。また、音源を圧縮せずに記録するリニアPCM録音にも対応、市販の音楽CDと同じ高音質記録・再生が楽しめます。
  3. PCとの高い親和性
    ファイルシステムにFATを採用、音楽以外の画像やテキストファイルなどのPC上のデータファイルを記録できる汎用性のある記録メディアとして使用できます。また、USB規格のMass Storage Classに対応することにより、PCと接続するだけで外部ストレージ機器として認識され、携帯性に優れたPC用の書き換え可能なリムーバブルメディアとして活用できます。
  4. 著作権保護技術の採用
    「Hi- MD」規格のコンテンツ管理においては、著作権保護技術としてすでに実績のあるOpenMGとMagicGateを採用し、デジタルコンテンツの不正コピーを防止します。ディスク上の音楽コンテンツには暗号化を施すとともに、SCMS(Serial Copy Management System)にも対応しております。

「Hi-MD」規格の主な仕様

現行MD規格 現行MDをHi-MDに
初期化した場合
Hi-MD 1GBディスク
容量 (フォーマット後) 177MB 305MB 1.0GB
レーザー波長 780nm 780nm 780nm
レンズ開口数(NA) 0.45 0.45 0.45
ディスク径 64.8mm 64.8mm 64.8mm
ディスク厚 1.2mm 1.2mm 1.2mm
トラック方式 グルーブ記録 グルーブ記録 グルーブ記録
アドレス方式 グルーブウォブル
(ADIP)
グルーブウォブル
(ADIP)
グルーブウォブル
(ADIP)
データ変調方式 EFM 1-7RLL 1-7RLL
データ検出方式 Bit by Bit PRML PRML
ビット長 0.59 μm 0.44 μm 0.16 μm
最短マーク長 0.83 μm 0.58 μm 0.21 μm
トラックピッチ 1.6 μm 1.6 μm 1.25 μm
データ転送レート 1.25 Mbps @1.2m/s 4.37 Mbps @2.4m/s 9.83 Mbps @1.98m/s

注:

  • 現行MD、現行MDを初期化したHi-MDは80分ディスクでの数字
  • データ転送レートは指定の線速でディスクを回転させた時のデータレートを指す (最大データ転送レート、Write & VerifyやUSBによる速度低下分は含まず)
  • Hi-MDでの容量はフォーマット後の記録容量を表す
  • MBは10 6 bytes、GBは10 9 bytesで表記
  • ADIP: Address In Pre-Grooveの略、 PRML: Partial Response Maximum Likelihoodの略
  • 「Hi-MD」「OpenMG」「MagicGate」「ATRAC3plus」は、ソニー株式会社の登録商標および商標です。

以上

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