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2007年03月22日

最先端暗号設計理論に基づく新共通鍵ブロック暗号アルゴリズム
「CLEFIA(クレフィア)」を開発

 ソニー株式会社は、音楽や映像などのデジタルデータの流通が加速する環境下において、著作権保護や認証を行うための要素技術として、安全性が高く実装性能が極めて高い共通鍵ブロック暗号アルゴリズム「CLEFIA(クレフィア)※1」を開発しました。「CLEFIA」は最新の暗号設計理論をベースに高い安全性を保ちつつ、これまで両立が困難であったハードウェアとソフトウェアへの実装形態においても世界最高レベルの性能を持つブロック暗号です。この成果を、3月26日から3日間の日程でルクセンブルクにおいて開催される国際会議Fast Software Encryption 2007 (FSE 2007)※2において発表します。
 ソニーは、Feistel構造※3における内部関数の構成法の工夫により、少ない演算量で安全性を高める研究の結果、演算量を低く抑えても安全性を確保できる技術「拡散行列切り替え法(DSM)※4」を開発、ハードウェア実装における半導体回路規模の低減、およびさまざまなソフトウェアへの実装における性能の向上に成功しました。
 新暗号「CLEFIA」の最大の特長は、ハードウェアとソフトウェアでの効率実装を同時に達成し、さらに高速性を実現している点です。ハードウェア実装では、0.09μm CMOS標準セルライブラリを使用してわずか6.1Kゲートの小型実装で最大1.42Gbpsのスループット、世界最高のハードウェア回路効率(単位ゲートあたりの速度)を達成しています。これにより、特に制約のあるスマートカードや携帯デバイスなどでも高い性能を発揮します。さらにソフトウェア実装においても、CPUの種類によらず極めて高速な実行が可能です。
 また「CLEFIA」は、米国政府標準暗号AES (Advanced Encryption Standard) や国際標準規格ISO/IEC 18033-3で採用されている128ビットブロック暗号技術と同じインタフェースに対応し、ブロック長が128ビット、鍵長は128ビット、192ビット、256ビットから選択可能となっています。
 「CLEFIA」は安全性に対しても最先端の暗号解析技術を集結して細心の注意を払い、既存の暗号解読法に対して十分な強度を持つように設計された暗号です。開発の過程では、この分野における国内の第一線の研究者と連携し安全性に十分配慮した設計を行いました。さらに海外の複数の研究者による第三者評価を受け、安全性に関する確認を行っています。
 今後ソニーでは、AV機器をはじめ、さまざまなアプリケーションや製品で「CLEFIA」を利用できる環境を整えるとともに、お客様が安心してお使いただける技術の開発を進めてまいります。

※1)  「鍵」を意味するフランス語「Clef 」から名付けている。
※2)  国際暗号学会 IACR (International Association of Cryptologic Research) 主催の共通鍵暗号技術に関連した研究成果を取り上げる国際会議。今回で14回目となる。
※3)  DES (Data Encryption Standard) などに採用されている共通鍵ブロック暗号の基本構造。
※4)  Diffusion Switching Mechanism. 関連研究成果はFSE2004, ASIACRYPT2004, FSE2006などで発表。

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