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2008年08月21日

世界最高出力(*1) 7.2W、波長635nmの赤色半導体レーザーを開発

~従来比約1.6倍(*2)の視感度を達成したほか、高効率、室温動作も実現~

 ソニー株式会社は、プロジェクター用光源に最適な短波長、高出力の赤色半導体レーザーアレイの開発に成功いたしました。
 プロジェクター用の赤色光源として用いる半導体レーザーでは、高輝度、高効率、室温動作が求められます。今回開発したレーザーは、従来より当社が開発している波長645nmのレーザーに比べ、視感度が高い波長635nmとすることで、従来比約1.6倍*2の輝度の赤色レーザー光源が可能となりました。

  • レーザーの外形
    <レーザーの外形>
 開発した赤色レーザーは長さ10mm、エミッタ数25個というアレイ構造の半導体チップを銅製のヒートシンクに接合した構造です。レーザー構造の中の活性層薄膜の均一性向上をはじめ、クラッド層材料であるアルミニウムインジウムリン(AlInP)の高純度化とp型伝導を得るためのマグネシウムドーピングの厳密な濃度コントロールをおこなった結果、レーザーの発振開始電流の低減をはかり、レーザー発振の性能向上を実現しました。また、レーザーアレイの実装において、レーザーアレイとヒートシンクの接合に新しい実装技術を導入することにより、デバイスからヒートシンクへの排熱効率を向上させました。さらに、この実装技術を用いたことにより、レーザーアレイの実装位置精度を高くすることが出来たため、レーザー光の光学部品への光の結合効率が向上しました。このように、自己発熱が少ない高エネルギー変換効率のレーザー結晶を作製するとともに、発生した熱を効率よく排熱するレーザーデバイスの実装をおこなった結果、波長635nm、光出力7.2W、エネルギー変換効率23%、動作温度25℃を達成したとともに、プロジェクター組み込み時の熱設計、光学設計も容易にしています。

  • レーザーの基本構造
    <レーザーの基本構造>
  • レーザーの特性
    <レーザーの特性>


 なお、ソニーでは、本内容を2008年9月2日(火)〜5日(金)に開催される「2008年秋季 第69回応用物理学会学術講演会」(開催場所:中部大学)にて学会発表する予定です。

■開発品の主な特徴

  1. 7.2Wの光出力
    レーザーには2.5cm程度の小型ヒートシンク構造を用いておりプロジェクター等の光源として利用しやすい高出力光源を実現。

  2. 波長635nmの明るい光源
    波長645nmの赤色レーザーに比べ、視感度比約1.6倍の明るい光源。

  3. 動作温度25℃で23%のエネルギー変換効率
    エネルギー変換効率が高いため自己発熱が小さく、また、25℃での動作が可能であるため、冷却機構を小型化できる。

*1 2008年8月21日現在(ソニー調べ)
*2 ソニーが2005年に開発した波長645nmのレーザーと比較して

■ 開発品の主な仕様
仕様
 波長 635nm
 動作電流 14A
 動作電圧 2.2V
 光出力 7.2W
 変換効率 23%
 発散角(垂直) 42°
 発散角(水平) 10°
 動作温度 25℃
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