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2008年09月09日

ボッシュ、デュポン、ゼロックスがエコ・パテントコモンズに参加
3社および創立メンバーのソニーが環境に貢献する特許を開放

[スイス・ジュネーブ 2008年9月8日(現地時間)発]

環境に貢献する特許を開放するという初の試みであるエコ・パテントコモンズにこのたび、ボッシュ、デュポン、ゼロックスが参加したことを発表しました。

ボッシュ、デュポン、ゼロックスが開放した特許の中には、燃料消費量や排出ガスの低減あるいは自動車からの廃熱を有効エネルギーに転換するボッシュが開発した自動車関連技術、一部のリサイクル不可能なプラスチックを肥料に変えるというデュポンが開発した技術、土壌・地下水汚染の浄化にかかる時間とコストを大幅に削減するゼロックスの最先端技術、ソニーが開発した光ディスクのリサイクルに焦点をあてた技術、などがあります。

持続可能な開発のための世界経済人会議(The World Business Council for Sustainable Development: WBCSD)とIBM、ノキア、ピツニーボウズ、ソニーが2008年1月に設立したエコ・パテントコモンズは、持続可能な開発を支援するイノベーションの共有を通じて環境に有益なことを行える特別な機会を世界中の企業に提供します。エコ・パテントコモンズの目標は、環境保全のために既存技術の活用を促進し、新しいイノベーションを醸成する企業間の協働を促進することです。

新たに加わった特許を含めると、環境に貢献する開放された特許は倍以上に増えました。開放された特許の一覧は、WBCSDが主催するウェブサイトに公開されています(http://www.wbcsd.org/web/epc)。エコ・パテントコモンズへ開放された特許には、環境問題に焦点をあてたものや、汚染防止、省エネ、節水効果など環境保全にプラスの効果をもたらす製造やビジネスプロセスのイノベーションが含まれています。
※ エコパテントコモンズは2016年5月に終了しました。

今年1月のエコ・パテントコモンズの設立以来、特許を開放した各社に直接問い合わせが入っており、すでに少なくとも3件の開放された特許が他によって活用されています。「エコ・パテントコモンズが影響を与え始めたことをうれしく思うとともに、世界中に技術を普及させるという目標に有益に貢献することを期待しています。」と、WBCSDのプレジデントを務めるBjorn Stigson(ビヨン・スティグソン)氏は述べています。

ボッシュが開放した特許について

ボッシュが今回、開放した特許は主に自動車技術関連のものであり、車両のエネルギーマネジメントおよびエンジンマネジメントのアプリケーションを含んでいます。これには、インジェクションシステムやパティキュレートフィルタの製造に関するものも含まれます。これらの特許は、燃料消費量や排出ガスの低減あるいは自動車からの廃熱の有効なエネルギー転換を支援するものです。

「ボッシュがこれまで保有していた特許を、より幅広く活用していただくことによって、環境保護への一層の貢献が期待されます。」と、ボッシュ取締役会メンバーで環境保護を担当しているPeter J. Marks(ペーター・J・マルクス)氏は述べています。

デュポンが開放した特許について

デュポンは4件の特許をエコ・パテントコモンズに開放しました。その内の1つは、特定の酵素を使って一部のリサイクルが不可能なプラスチックを肥料に変えるという廃棄物削減技術に関するものです。プラスチックは、こん包、機器、小さくて耐久性のある消費者向け製品などに使用できるよう、強く、耐久性を持つよう作られています。この技術を使ってより早く、完全にプラスチックを分解することができるため、埋立地の固形廃棄物として残留しているプラスチックを将来減らせる可能性を秘めています。

他の3件の特許は、汚染を検出するデュポンの発光技術に関わるものです。汚染物質といった環境ストレスにさらされると、特許の対象となっている微生物が光を出して汚染物質の存在を知らせます。この新しい汚染検出技術は、土壌、大気、水質環境のモニタリング、毒性スクリーニング、薬剤や農薬の開発、製造や発酵プロセス管理に有効です。この技術は、化学、食品・飲料、化粧品、農業、環境、医療などの業界の多くの企業に役立つものです。

米国デュポン社上席副社長 兼 最高科学技術責任者のUma Chowdhry(ウマ・チャウドリー)氏は、次のように語っています。「科学を通じた持続可能な開発は、デュポンのミッションの柱であり、エコ・パテントコモンズを通じて私どもの技術を他に提供することができることを誇りに思っています。今回開放した特許は、バイオテクノロジーおよび材料科学の分野における最新の研究開発を活用した新しい技術です。これらの技術は、社会に適用することにより、人類のグローバル環境への負荷を削減することができます。」

ゼロックスが開放した特許について

ゼロックスは、汚染された土壌・地下水の浄化の時間短縮を可能にする11件の特許を開放しました。2相抽出法(2-PHASE Extraction™)と呼ばれる技術は、汚染現場の浅いところにある地下水に含まれている揮発性の有機溶剤を98%以上除去するために使われてきました。

有機溶剤が漏洩した現場の処理を従来の方法で行うと、まず井戸を掘って地下水をくみ上げ、処理し、その後、土壌ガスを吸引し除去、処理します。2相抽出システムは、より強力な吸引力で同時に土壌ガスと水を霧状にして取り除きます。ゼロックスでは、このシステムを使用して全浄化時間を最大80%削減することができました。

ゼロックスの環境、安全衛生担当バイス・プレジデントのPatricia Calkins(パトリシア・カルキンズ)氏は、次のように語っています。「ゼロックスでは、長期的な環境経営を推進しています。エコ・パテントコモンズは、私たちが学んできたことを他の人々と共有する機会を提供してくれます。ゼロックスは、15年以上前に、より迅速にコストをかけずに浄化することができる2相抽出法を開発しました。このツールは、町のドライクリーニング店やガソリンスタンドなど、揮発性の有機化合物の浄化のニーズがある他の人々にとっても有益なものだと思います。」

ソニーが開放した特許について

新しくエコ・パテントコモンズのメンバーとなる3社に加え、創立メンバーであるソニーも、環境保全に向けて更に貢献するため、新たに特許3件を提供します。この特許は、デジタル時代の情報記録媒体として広く普及している光ディスクから色素成分や反射膜の金属を回収するリサイクル技術に関するものです。ソニーは、環境保全に向けて多様な技術を多面的に活用していきます。

持続可能な開発のための世界経済人会議
(The World Business Council for Sustainable Development: WBCSD)について

持続可能な開発のための世界経済人会議は、経済成長、生態系のバランスおよび社会的進歩を3本柱として、持続可能な開発を進めることを共通のコミットメントとする30を超える国々と20の主要産業部門にまたがる約200の国際企業によって構成されています。また、約60の国家、地域レベルのビジネス協議会とパートナー組織のグローバル・ネットワークのメリットを享受しています。持続可能な開発に向けビジネス・リーダーシップを発揮すること、また、持続可能な開発に関する課題が山積している世界で企業がビジネス活動を行い、イノベーションをおこし、成長するためのビジネスへのライセンスを支援することをミッションとしています。

開放された特許の一覧は、WBCSDが主催するウェブサイトに公開されています(http://www.wbcsd.org/web/epc)。何らかの環境関連特許をひとつでも開放すればエコ・パテントコモンズのメンバーの資格が与えられます。どの特許を開放するかは各個人、企業の裁量に委ねられています。
※ エコパテントコモンズは2016年5月に終了しました。

エコ・パテントコモンズのメンバーおよびWBCSDは、地球環境を保護するためのイノベーションやコラボレーションを推進するイニシアチブに賛同される個人、企業の参加を呼びかけています。
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