報道資料
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2008年12月16日

非接触ICカード技術“FeliCa”の使用用途を拡大 無線インターフェースモジュール “FeliCa Plug”、及び“FeliCa Lite” ICカードチップを開発

〜 健康機器や電子玩具などの電子機器組み込み用途やシールなどに展開 〜

2008年12月16日発表
2009年08月12日改訂

 ソニーは、非接触ICカード技術“FeliCa”の新しい製品群として、電子機器組み込み用無線インターフェースモジュール“FeliCa Plug”『RC-S801』『RC-S802』、及びコストを抑えながらカードやカード以外の様々な形状で利用できる“FeliCa Lite” ICカードチップ『RC-S965』を開発しました。FeliCa Plugは2009年春、FeliCa Lite ICカードチップは2009年秋以降の製品化を予定しています。

<FeliCa Plug>モジュール『RC-S801』、<FeliCa Lite>カードイメージ/シールイメージ

 FeliCa Plugは、電子機器製品に組み込み、外部リーダー/ライター等とのデータ転送を可能にする有線端子付き無線インターフェースモジュールです。従来のFeliCaチップと異なり、メモリーやCPUを搭載しないことで、小型化、低コスト化を実現しました。これにより、歩数計などの健康機器や電子玩具などの幅広い分野の電子機器製品にこのモジュールを組み込み、FeliCaの“かざすだけ”のデータ転送機能を付加して、FeliCaポート搭載のパソコンや、パソコン等を介してインターネット上のサーバーとの連携を可能にします。
 FeliCa Liteは、セキュリティー機能を用途に合わせて簡易化、ファイルシステムを最適化することでコストを抑え、更に、従来に比べて小型で省電力のICチップ設計を実現しました。シールなどの様々な用途でFeliCaの展開範囲が広がります。
 本製品群は、電子マネーや交通乗車券、入退出カードなどで普及しているFeliCa技術の無線通信、及びコマンド体系の一部を用いているため、現在700万台以上普及しているパソコン向けFeliCaポートや同じく普及の進んでいるFeliCa対応リーダー/ライターのインフラを利用※1できます。
 ソニーは、本製品群を幅広い用途の商品やサービスに適用することにより、非接触ICカード技術を新しい市場へ展開し、ユーザーに、より便利な使用環境を提供していきます。

●共通の特長

1.既存のFeliCa対応製品を利用可能

従来のFeliCa対応製品と同じ無線通信方式を用い、コマンド体系は下位互換性を有しているため、FeliCaポート等の既存のインフラを利用※1することができます。

  • ※1:FeliCa Plug、FeliCa Liteへの対応には、FeliCaポートを搭載するパソコンやFeliCa対応リーダー/ライターのソフトウェア対応が必要です。

2.従来のアプリケーション開発環境を活用可能

無線インターフェースから本製品へのアクセスを行うリーダー/ライターアプリケーションの開発には、SDK for FeliCa等の既存製品が利用可能で、開発コストを抑えられます。

●『FeliCa Plug』の特長

FeliCa Plugは、電子機器に組み込んで使用する無線インターフェースモジュールです。ICチップとアンテナで構成され、組み込んだ電子機器から電源供給を受けます。従来のFeliCaチップと異なりメモリーやCPUを持たないため、電子機器のCPUやメモリーと組み合わせて使用します。

1.様々な電子機器に組み込みが可能

電子機器への組み込み用途向けにアンテナの形状を最適化し、モジュールを小型化しています。また、待機時の消費電流を0.1μA以下に抑えています。これらにより、様々な小型電子機器に組み込むことができます。

搭載例(健康機器・玩具等の電子機器)、利用例(健康機器とFeliCaポート搭載パソコン)

2.組み込む機器のCPU性能を選ばない設計

FeliCa Plugと組み込まれた電子機器のCPUを繋ぐ有線インターフェースは、独自の3線式・半二重通信を採用しており、電子機器のCPUが比較的低速でも制御可能※2です。

  • ※2:有線側アプリケーションは、仕様書に基づきお客様による開発が必要となります。

3.磁界検知機能により、組み込まれた電子機器の自動起動が可能

リーダー/ライターが発生する磁界を検知して、組み込まれた電子機器のCPUに通知する機能を搭載しているため、リーダー/ライターにかざされたことを検知したときに、自動で電子機器の電源を入れることができ、電子機器の省電力化が可能です。

●『FeliCa Lite』の特長

FeliCa Lite『RC-S965』は、セキュリティー機能を用途に合わせて簡易化し、ファイルシステムを最適化することで、コストを抑えたICカードチップです。階層を持たないシンプルなファイルシステム構成ながら、格納データの“読み出しのみ”、あるいは“読み書き可能”の2つのアクセス属性をデータブロックごとに設定することができます。

●『FeliCa Lite』の特長

FeliCa Lite『RC-S965』は、セキュリティー機能を用途に合わせて簡易化し、ファイルシステムを最適化することで、コストを抑えたICカードチップです。階層を持たないシンプルなファイルシステム構成ながら、格納データの“読み出しのみ”、あるいは“読み書き可能”の2つのアクセス属性をデータブロックごとに設定することができます。

1.廉価カード向けのチップ設計、且つシール状にもできる小型設計

セキュリティー機能の簡易化、ファイルシステムの最適化により、従来のFeliCaチップに比べて低価格化を実現しています。会員証、ポイントカード、ゲームカード、ギフトカード、回数券などのコスト重視の商品への組み込みに適しています。また、省電力化したカスタムチップで、非常に小さな磁界強度から動作できるため、アンテナを小型化し、シールやポスター等のカード以外の媒体に適用することも可能です。

利用例(シール、カード等)

2.セキュリティー機能を搭載

従来のFeliCaチップとは異なるリーダー/ライターとの簡易認証機能を搭載しています。読み出しデータにMAC※3 (認証コード)を付加することにより、FeliCa Liteチップに記録されたデータを読み出す際に改ざんの有無を検知することが可能です。

  • ※3:MAC: Message Authentication Codeの略称

3.NFCフォーラム※4Type3 Tag準拠

適切なデータを格納することで、NFCフォーラムで規定されるType3 Tagに準拠します。NFCフォーラムに準拠したリーダー/ライターとの通信が可能です。

  • ※4:近距離無線通信規格NFC (Near Field Communication) の実装と標準化を促進し,デバイス,サービス間における相互運用性の確立を目的とする評議会。2004年に設立。

●主な仕様

<FeliCa Plug>
RC-S801 RC-S802
通信距離 (※1) 通信距離 (※1) 10 mm(RC-S320使用時) 10 mm(RC-S320使用時)(※2)
無線部 通信方式 ISO/IEC 18092 (212kbps)に準拠 ISO/IEC 18092 (212kbps)に準拠
無線部 動作周波数 13.56MHz 13.56MHz
無線部 変調方式 ASK 変調 ASK 変調
無線部 ビットコーディング マンチェスター符号化方式 マンチェスター符号化方式
無線部 通信速度 212kbps 212kbps
有線部 通信方式 3線式半二重シリアルインタフェース(独自方式) 3線式半二重シリアルインタフェース(独自方式)
有線部 通信速度 ホストCPUに依存(Max 1Mbps) ホストCPUに依存(Max 1Mbps)
使用温度/湿度 使用温度/湿度 0~40℃/20~90%RH
40~50℃/20~50%RH
0~40℃/20~90%RH
40~50℃/20~50%RH
保存温度/湿度 保存温度/湿度 ~10~65℃/0~60%RH ~10~65℃/0~60%RH
外形寸法 typ.値(縦×横×厚さ) 外形寸法 typ.値(縦×横×厚さ) 20mm×24mm×2.85mm 11mm×19.5mm×2.85mm
質量 質量 0.73g 0.43g
動作電圧 動作電圧 1.8V~3.7V 1.8V~3.7V
消費電流(常温時) 消費電流(常温時) 動作時1mA以下(無負荷)、待機時(RF非検出時)0.1µA以下(※3) 動作時1mA以下(無負荷)、待機時(RF非検出時)0.1µA以下(※3)
コネクタ コネクタ FPC/FFC用8極下接点タイプ, ピッチ:0.5mm, 適応FPC/FFC厚:0.3mm FPC/FFC用8極下接点タイプ, ピッチ:0.5mm, 適応FPC/FFC厚:0.3mm
  • ※1:通信距離は使用環境により異なります。周囲の電波や金属による影響がない理想的な環境での値です。
    リーダー/ライターアンテナと『RC-S801』や『RC-S802』が平行な状態で、かつそれぞれの中心点が垂直な同一 線上に配置された場合の性能値です。
  • ※2:『RC-S801』より通信可能エリアが狭くなります。
  • ※3:いずれも実効値です。
<FeliCa Lite> 既存のFeliCa(FeliCa Standard)との仕様比較
FeliCa Lite 既存のFeliCa(FeliCa Standard)
通信方式 ISO/IEC 18092 (212kbpsあるいは424kbps Passive mode)に準拠 ISO/IEC 18092 (212kbpsあるいは424kbps Passive mode)に準拠
動作周波数 13.56MHz 13.56MHz
変調方式 ASK変調 ASK変調
ビットコーディング マンチェスター符号化方式 マンチェスター符号化方式
通信速度 212kbps/424kbps 自動切替対応 212kbps/424kbps 自動切替対応(※1)
ユーザメモリー 14ブロック (※2) 154ブロック以上(※2※3)
メモリー分割機能 無し 有り
R/Wとの認証方式 トリプルDESによる簡易認証 トリプルDESによる相互認証
通信路の暗号化 無し 有り
搭載コマンド 暗号化非対象コマンドのみ 暗号化対象および非対象コマンド
動作温度範囲 -25~+85℃ (Tj) -25~+85℃ (Tj)(※1)
保存温度範囲 -40~+125℃ (Tj) -40~+125℃ (Tj)
  • ※1:RC-S960シリーズおよびRC-S962シリーズ
  • ※2:1ブロックは16バイトです。
  • ※3:4ブロックの管理用ブロックを含みます。
  • FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
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