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2015年10月05日

東京医科歯科大学とP5(株)が、ゲノム情報に基づいた予防医療の実現を推進

「健康管理ゲノム情報の提供事業」の運用検証を実施


東京医科歯科大学
P5株式会社
ソニー株式会社
東京医科歯科大学とP5(ピーファイブ)株式会社(以下、P5)は、個人のゲノム情報に基づいた予防医療の実現を目指して共同で開発を進めている「健康管理ゲノム情報の提供事業」の運用検証※1を2015年10月より開始します。
この「健康管理ゲノム情報の提供事業」のシステム部には、東京医科歯科大学とソニー株式会社(以下、ソニー)が2014年より共同研究開発を進めてきた「ゲノム情報解釈アルゴリズム」を採用します。

本運用検証は、東京医科歯科大学が、生活習慣や遺伝子背景を基礎にした予防医学を実践・推進する組織として2015年1月に設立した「医学部附属病院 長寿・健康人生推進センター」を主体として実施します。一方P5はこの運用検証で、「ゲノム情報解釈アルゴリズム」を利用して解析結果レポートを作成するシステムの開発など、サービスプラットフォームの構築を担います。
東京医科歯科大学は、本運用検証を通じてサービス提供のノウハウを蓄積し、2016年度に長寿・健康人生推進センターにおいて「健康管理ゲノム情報の提供事業」の開始を予定しています。

「健康管理ゲノム情報の提供事業」について

「健康管理ゲノム情報の提供事業」とは、誰でも罹患する可能性のある、生活習慣病やがんなどについて、個人が将来その病気に罹患するリスクを遺伝子の側面から分析して提供するものです。解析する疾患は、このリスクについての科学的根拠が強いものに限定しています。個人の遺伝子側からのリスクを説明した後に、その疾患についてどのような生活習慣がリスクを高めるかを示すとともに、生活習慣の側からリスクを減らすために必要なアドバイスも提供します。なお、今回対象とする疾患は、「多因子遺伝病」と呼ばれる疾患で、遺伝子的側面からのリスクだけでただちに発症を予知できる疾患ではありません。遺伝子的側面以外に環境、すなわち生活習慣が大きく関係します。一方、遺伝子の異常で発症のリスクが正確に予見される「単一遺伝子病」は、今回の解析対象とはしておりません。
具体的には、がんや心疾患、糖尿病などの疾患について、上記の観点から予防、早期発見に結びつく厳選した約30の疾患項目に、検査値に対する遺伝傾向や薬剤応答性などを加えた全部で約50項目のゲノム解析結果に、現在の健康状態(健康診断の結果)を加味し、結果レポート「あなたのゲノムプロフィール」を発行します。結果レポートに基づき、医師が個別の説明を行い、対応策を受診者と対話を通じて決めていきます。その後に対応策が実行できるよう一定期間のフォローアップも実施します。
このように、「健康管理ゲノム情報の提供事業」では、ゲノム検査、健康診断、医師の個別説明、フォローアップまでを一気通貫に実施し、受診者の健康意識を向上させ疾患予防の行動を促す、予防に寄与する新しいサービスを想定しています。

「ゲノム情報解釈アルゴリズム」について

東京医科歯科大学とソニーは、今回対象とする疾患について、遺伝子的側面での発症リスクを算出する「ゲノム情報解釈アルゴリズム」を共同開発しました。対象疾患ごとに、既に公開されている論文などからリスク判定に有力な1塩基多型(SNP)を選定し、キュレーションデータベースの構築を進めています。また、ゲノム解析装置で解析された各個人のSNP情報に基づいて疾患の発症リスク、体質、薬剤応答性を予測する手法も開発中です。「ゲノム情報解釈アルゴリズム」は、キュレーションデータベースと疾患予測手法を組み合わせたものです。
なお、2013年4月に東京医科歯科大学が設立した「疾患バイオリソースセンター」が、本共同研究開発を主導し、ゲノム医学研究における蓄積した知見から研究を推進しています。

「東京医科歯科大学 医学部附属病院 長寿・健康人生推進センター」について

長寿・健康人生推進センターは東京医科歯科大学の医学部附属病院に2015年1月に設置されました。その目的は、我が国において今後益々高齢化社会が進んでいく中でひとの健康寿命を維持するため、個人個人の生活習慣や遺伝子要因を基礎にして食生活、心と体の健康、歯の健康などの一次予防を含めた予防医学を実践・推進する中心的役割を果たすことです。臨床医学だけでなく基礎医学、歯学も含めた予防医学を実施する部門は、我が国ではまだ例が少ないと理解しております。当センターは、院内診療各科並びに疾患バイオリソースセンターなどの学内関係組織と連携して診療を実践します。また、将来の医療を考え、次世代の医療の実現や人材養成を可能とする教育・研究を行います。

P5(株)について

P5(株)とは、ソニー株式会社、エムスリー株式会社に加え、米Illumina, Inc.がマイノリティ出資した合弁会社で、日本において、ゲノム情報を有効活用したサービスの提供を通じて、日本の個別化医療やヘルスケアへ貢献するゲノムサービスプラットフォーム事業を行う会社です。

「健康管理ゲノム情報の提供事業」の運用検証について

運用検証を主導するのは、長寿・健康人生推進センターで、医学的および社会倫理的に適正な解析結果レポートを作成し、受診者にアドバイスや説明などを行います。
P5は、主に「ゲノム情報解釈アルゴリズム」の情報から解析結果レポートを作成するシステムや、サービス実施のフローなどサービスプラットフォームの構築を担います。
なお、今回の本運用検証においては、受診者の一般公募は行いません。

<「個人向け健康管理ゲノム情報の提供事業」の運用検証概要>

運用期間(※1):
2015年10月~2016年4月(予定)
場所:
東京医科歯科大学 医学部附属病院 長寿・健康人生推進センター
受診者:
100名程度
収集データ:
ゲノム情報、健診情報、活動データ(ソニーモバイルコミュニケーションズ(株)のスマートウェアを使用し情報収集)、アンケート、など
特長:
医師・専門職による結果リポート説明、ソリューションの提示
医療機関・企業からのお問い合わせ先:
東京医科歯科大学広報課:
TEL 03-5803-5011
P5株式会社:
TEL 03-5826-4483

※1:本運用検証について、受診者の一般公募は行いません。
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