CSRレポート

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2016年9月7日更新

環境計画と環境中期目標

ソニーは、1990年代初頭から環境活動方針と行動計画を掲げて活動してきました。2010年4月には環境計画「Road to Zero(ロード・トゥ・ゼロ)」を策定しました。この計画は、環境ビジョンと達成のステップである環境中期目標から構成されています。

環境計画「Road to Zero」

  • ロード・トゥ・ゼロのマーク
ソニーは、グループの環境ビジョンにおいて「自らの事業活動および製品のライフサイクルを通して、環境負荷をゼロにすることを目指す」と宣言しています。この究極の目標を達成するために策定されたものが、ソニーの環境計画「Road to Zero」です。この計画では、「環境負荷ゼロ」の達成年を2050年とし、そこに向けて段階的に環境中期目標を設定しながら、行動していきます。

環境中期目標

ソニーは、環境中期目標を5年ごとに設定しながら、2050年の「環境負荷ゼロ」を目指しています。環境中期目標の設定に際しては、2050年の達成年からバックキャスト(逆算)し、その時点で環境負荷がどのレベルになっているべきかを考え、各年度の目標内容に反映しています。これにより、「環境負荷ゼロ」に向けて、活動の進捗から修正を加えながら、着実に行動することができます。すでに2011年に、第1ステップとなる2011年度から2015年度までの環境中期目標「Green Management(グリーンマネジメント) 2015」を設定し、ほぼすべての目標を達成しました。現在は、2016年度から2020年度までの環境中期目標「Green Management 2020」を設定し、その目標達成に向けて活動を進めています。
  • Green Management 2020

4つの視点での取り組み


  • ソニーが取り組む環境の4つの視点
環境中期目標では、気候変動、資源、化学物質、生物多様性の4つの重要な視点に対し、商品のライフサイクルのステージごとに具体的な目標を定めています。各目標については、4つの重要な視点ごとに、関連する活動を行っている複数の環境NGOや有識者との意見交換を実施しています。

4つの視点での取り組み方針

ソニーは、環境中期目標を達成するために、気候変動、資源、化学物質、生物多様性の4つの視点において、以下を方針にして取り組みを進めています。

気候変動に対する方針

ソニーは、事業活動ならびに商品・サービスのライフサイクル全体で温室効果ガス排出量ゼロを目指します。事業所においては、消費エネルギーの削減、エネルギー利用効率の向上、温室効果ガス排出の少ないエネルギーへの転換、使用する温室効果ガスの排出削減を最優先事項とし、同時に再生可能エネルギーの利用も促進します。また、エネルギー効率に優れた環境配慮製品・サービスの開発・提供を行うとともに、製造の委託先や部品や原材料の調達先への関与も進め、直接的・間接的な温室効果ガスの排出量削減に努めます。

資源に対する方針

ソニーは、事業活動および商品・サービスのライフサイクルを通して資源を有効利用するために、投入資源の最小化、再資源化の最大化をするとともに、重視する資源※1の新規材料の利用量ゼロを目指します。投入側については、製品の軽量化や自社オペレーションの資源効率向上などを通じ、投入資源の最小化を行います。また、品質や耐久性の向上などに取り組んで製品の長寿命化を推進し、投入資源を間接的に抑制することを目指します。一方、排出側については、自社オペレーションから発生する廃棄物の再資源化を推進し、埋め立て量をゼロにすることを目指します。また、製品においても、リサイクル容易性設計を推進し、地域社会のニーズに適応した使用済み製品の回収・リサイクルを継続的に実行するとともに、リサイクラーとの協業を通じてより高度な再資源化に取り組みます。

※1
資源の枯渇性、遍在性、採掘時の環境負荷、採掘による生物多様性の損失やコミュニティへの影響などの観点から、ソニーが重要なものとして特定する資源。

  • 水使用に関する方針
水は地球全体を循環していますが、利用可能な量が少ないうえに、人口増加などの要因により、今後の保全が重要視される資源です。ソニーは、事業所の立地状況や地域差を考慮しつつ、取水を最小化し、負荷を与えない水質で水源に戻すことを目指し、その実現に向け行動します。

  • 紙資源に関する方針
ソニーは、紙資源が有限であることを認識し、継続的に紙使用量の削減に取り組みます。また、紙を使用する場合には、紙・印刷物の購入方針に沿って、森林認証紙や再生紙などの環境に配慮した紙の優先的な購入を進めます。

化学物質に対する方針

ソニーは、使用する化学物質が人の健康と地球環境にもたらす著しい悪影響のリスクを最小化します。製品に使用する化学物質については、各国の規制、有害性や環境影響、用途や部品・製品中の含有量などの情報をもとに適切に管理します。予防的措置の観点に基づき、科学的確証が十分に得られていない場合でも、リスクが特に懸念される物質については代替可能な用途を特定し全廃に努めていくことで、環境負荷低減を進めます。また、事業所で使用している化学物質についても、種類と用途を特定し、リスクが高いと判断される物質についてそれぞれ管理基準を定めて使用の禁止や排出・移動量の削減を推進します。さらに、ライフサイクルでの環境負荷を鑑み、国際的な枠組みで制限された物質のうちソニーが指定する物質をサプライチェーンの製造プロセスにおいて使用禁止にすることを求めます。

生物多様性に対する方針

ソニーは、自然資本、およびそこから供給される生態系サービスの重要性を認識し、下記4つの基本姿勢に沿った形で、自らの事業活動と地域貢献活動の両面から、自然資本の保全および生物多様性の保全に努めていきます※2
  1. (1)生物多様性を重要課題としてとらえます。
    生物多様性の問題を事業活動における重要課題の一つと認識し、事業活動に伴う生物多様性への影響(直接影響、およびサプライチェーンを通じた間接影響)の低減※3および自然資本や生物多様性の保全につながる地域貢献活動を行います。
  2. (2)ライフサイクル全般を通した自然資本の保全活動および生物多様性の保全活動により、生物多様性条約 愛知目標の達成に貢献します。
  3. (3)上記を必要に応じてステークホルダーと協力して行います。
  4. (4)活動に関する積極的な情報開示と、生物多様性に関する普及啓発に努めます。

※2
生物多様性の観点における紙資源の使用については上記「紙資源に関する方針」をご覧ください。
※3
温室効果ガスの削減や省資源化、化学物質の適正管理の徹底など、自らの事業活動における環境負荷削減の推進と、これらの環境側面の目標達成による生物多様性への影響の低減を含む。

リスクと機会

事業リスクの把握と対応

環境問題に取り組むことは、持続可能な社会の実現を目指すソニーの信念であると同時に、事業の継続性の上でもたいへん重要です。万が一、適切な対応が行われなかった場合は、経営に対する潜在的なリスクにもなり得ます。例えば、炭素税の課税や排出量取引制度の対象地域の拡大、製品に課せられる省エネ基準のさらなる厳格化などによる法規制に関するリスク、気候変動による異常気象や海面上昇への対応などの物理的なリスク、さらに消費者の認識の変化がもたらす市場の変動など、これらのリスクや変動への対応を誤った場合、ソニーが受ける社会的・財務的影響は大きいと認識しています。従って、ソニーは潜在しているリスクを把握するとともに、想定されるリスクへの対応準備を進めています。例えば、法規制の進展については世界各国の法規制情報を迅速に収集する仕組みを確立し、確実に法令順守できるようにしています。

事業機会の創出と拡大

環境問題に取り組むことは、ソニーにとって事業機会でもあります。例えば、気候変動問題においては、2015年12月に開催されたCOP21※1で「パリ協定」※2が採択されました。これに伴い、気候変動問題への社会的関心がますます高まっており、今後、製品の省エネルギー性能はいっそう重要な消費者ニーズになると考えられます。一方、ソニーでは以前より、幅広い製品で省エネルギー化を進めており、このような社会的時流のなかで、ソニー製品の優位性はさらに向上していくと考えられます。

※1
COP21(Conference of the Parties 21):気候変動枠組条約第21回締約国会議
※2
パリ協定:フランス・パリで開催されたCOP21において採択された、気候変動に関する2020年以降の国際枠組み協定。

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