CSRレポート

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2017年8月23日更新

化学物質の管理

ソニー独自の化学物質管理基準を全世界で展開

ソニーが製造・販売するエレクトロニクス製品は、一製品につき数百から数千の部品で構成されており、さまざまな化学物質が含まれています。製品に含まれる化学物質の中でも、有害性が懸念される物質は、廃棄段階で適切に処理されないと、環境を汚染する可能性があります。こうした環境の汚染を未然に防ぐために、EUではRoHS指令※1により特定の化学物質の製品への含有が禁止されています。また、日本では特定の化学物質を含有した製品に対するJ-Moss※2マークによる情報開示が義務づけられ、中国では電器電子機器有害物質使用制限管理弁法※3による化学物質含有情報の開示などが求められています。
ソニーでは、製品の市場とサプライチェーンのグローバル化にともない、全世界の関連法規制を考慮するとともに、ステークホルダーの声を反映した、ソニー独自の化学物質管理基準「部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)」※4を導入しています。この基準に従い、ソニーでは製品を構成する部品および材料に対して、全世界で共通した化学物質管理を行っています。

※1
RoHS指令とは、電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令です。2006年に施行され、2011年に改定されました。
※2
J-Moss とは、JIS規格「電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法」の略称です。
※3
「電器電子機器有害物質使用制限管理弁法」は2016年7月1日施行。中国国内で販売する電器電子機器に含まれる鉛、水銀などの6物質の使用に関する規制。"製品への電器電子機器汚染制御マークの表示"、"化学物質含有情報の開示"を行う必要があります。
※4
部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)は、サプライヤーに対する化学物質についての納入基準です。対象とする化学物質とその用途を、即時使用禁止、ある期日をもって使用禁止、現時点では期日を定めないが全廃を目指す対象に分類して管理しています。(詳しくは「部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)」をご覧ください)

製品中の化学物質に対する規制に対応

ソニーは、EUのREACH規則※1や改定されたEUのRoHS指令に対応するための仕組みを構築しています。REACH規則の「情報伝達」「届出」やRoHS指令のCEマーキングに対応するため、ソニーはIEC62474※2に準拠したchemSHERPA(ケムシェルパ)※3を採用しています。これによりサプライヤーから購入した部品や材料中に含まれる特定の化学物質含有データを収集し、データベースによる管理を行っています。

※1
REACH(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)規則は、 欧州域内における化学物質の新たな管理体系で、2008年6月1日から運用が開始されました。指定された条件の下、化学物質の登録・認可申請・届出・使用制限・情報伝達などの義務を事業者に課しています。
※2
IEC62474は、電気電子業界の製品に含有される化学物質および構成材料に関するサプライチェーンにおける情報伝達に求められる手順や内容、フォーマットなどを規定した国際規格で、2012年3月に発行されました。
※3
chemSHERPAとは、サプライチェーン全体で利用可能な製品含有化学物質の情報伝達のための共通スキームのことです。経済産業省主導で2013年から検討が行われ、2015年10月にはデータ作成支援ツールがリリースされ運用が開始されました。

製品に含まれる化学物質の管理に関する基本3原則

ソニー独自の化学物質管理基準「部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)」を順守するために、ソニーでは基本3原則を定め、それにもとづいたマネジメントを実施しています。

部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)は、サプライヤーに対する化学物質についての納入基準です。対象とする化学物質とその用途を、即時使用禁止、ある期日をもって使用禁止、現時点では期日を定めないが全廃を目指す対象に分類して管理しています。(詳しくは「部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)」をご覧ください)

源流管理

ソニーは、2002年に「グリーンパートナー環境品質認定制度」を設けました。化学物質管理に必要な「グリーンパートナー基準」を明確化し、それにもとづき、サプライヤーの監査を実施しています。ソニーは、監査に合格して「グリーンパートナー」と認定されたサプライヤーからのみ部品の調達を行っています。また、製造委託先に関しても同様の仕組みを導入し、管理の徹底を図っています。 さらに、より効率的に化学物質管理を運用するため、2003年秋からソニーと直接取引のあるサプライヤー(一次サプライヤー)に対して、原材料データベース「グリーンブック」を電子調達システム上で公開しています。この「グリーンブック」にはソニーが指定原材料としているリサイクル樹脂、線材、および、複数の一次サプライヤーで共通して用いられることの多い、成形用樹脂、塗料、インキなどの材料を対象として、ソニーが確認測定を実施し、SS-00259への適合が確認されたもののみを登録しています。併せて、REACH対応で必要となる原材料における化学物質含有量データについても、サプライヤーおよび製造委託先への公開を開始しています。

品質管理への組み込み

新規の部品・材料に対しては検定を行い、通常の品質基準に加え、収集した化学物質含有量データなどを元に、「SS-00259」に準拠しているか否かの確認を行います。ソニーでは、このような管理を全世界で実施し、不適合品を市場に流出させないための管理を徹底しています。

化学分析の活用

禁止物質の不慮の混入を未然防止するため、サプライヤーに対して、特定の部品・原材料について、ICP分析を要請しています。また、ソニーの内部管理においても、含有リスクの高い特定の物質については全世界の事業所に配備したXRF測定器などを用いて確認を行い、禁止物質の混入防止に努めています。

Xperia™スマートフォン・タブレットでの取り組み

ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(SOMC)は、Xperia™スマートフォンおよびタブレットに含まれる化学物質の管理に取り組んでいます。2002年より、SOMCは業界に先駆けて、携帯電話(基板、筐体、ケーブル)に使用される臭素系難燃剤の段階的廃止を開始しました。以降、SOMCは、全ての部品中の臭素系難燃剤、塩素系難燃剤、ポリ塩化ビニル、フタル酸エステル類、ベリリウムや、プラスチックおよび樹脂中の三酸化アンチモンなどを製品中の規制物質に定めています。今後は、臭素系および塩素系化合物とアンチモンの全廃に努めていきます。

  • Xperia™スマートフォン Xperia™ XZ

一部のテレビに搭載されている「ColorIQ™」について

ソニーが販売するテレビの一部には、米国QD Vision, Inc.が開発した発光半導体技術である「Color IQ™」が使用されています。「Color IQ™」を用いたQD Vision社製の光学部品とソニー独自のディスプレイ技術とを組み合わせることで、色再現領域を大幅に拡大し、より自然で色彩豊かな映像体験を提供します。この光学部品には、ごく微量のカドミウムが使用されていますが、これは密閉されたガラス内の硬化した樹脂に封止されたうえで、テレビに内蔵されております。そのため、お客様はカドミウムに触れることなく、優れた画質をお楽しみいただけます。
このテレビは、ソニーが販売する地域・国の環境法規制に準拠しており、このテレビについても、修理や廃棄時に、「Color IQ™」を用いた光学部品の適切な回収、取り扱い、リサイクル、廃棄がなされるよう、該当地域・国における環境法規制に基づいて、関連する情報を消費者、修理業者やリサイクル業者などへ提供しています。

「Color IQ™」は、米国QD Vision, Inc.の登録商標です。

製品の包装材における化学物質管理

製品の包装材についても化学物質管理を行っています。具体的には包装材の安全性を高め、重金属などの有害な物質が混入しないよう、「包装と包装廃棄物に関する欧州指令」などの関連法規制を考慮したソニー独自の全世界共通の化学物質管理基準「部品・材料における環境管理物質管理規定(SS-00259)」にもとづいた材料管理をしています。
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