CSRレポート

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2016年9月7日更新

化学物質の管理

ソニーは、事業所で使用する化学物質について、原則、法律で規制されている化学物質、地球規模や比較的広い地域での環境への影響が指摘される化学物質、ソニーでの使用量が多い化学物質を対象として、グループ共通で管理を行っています。

化学物質の管理基準を強化

ソニーは、環境中期目標「Green Management 2015」において、化学物質をクラス1から4に分類し、使用量だけでなく、大気・水域・土壌への排出量および廃棄物としての移動量も管理し排出・移動量の削減を推進してきました。PRTR(環境汚染物質排出・移動登録)の考え方に基づき、法的な報告義務がない国においても、独自に各事業所で化学物質管理を行っています。

クラス1物質は使用を禁止する物質で、基本的には国際条約において禁止された物質やソニーが選定した環境汚染リスクが高い物質です。

クラス2物質は期限を定めて全廃を目指す物質です。PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)については半導体製造工程で使用されていましたが、2010年3月に全廃しました。
  • 水域への排出量・下水道への移動量および廃棄物としての移動量
  • VOCの大気への排出量
クラス3物質は排出・移動量の削減を目指すもので、ソニーは「『水域への排出量・下水道への移動量および廃棄物としての移動量』を2008年度比14%削減」「VOCの大気排出量を2000年度比50%削減」という目標を掲げ、削減に取り組んでいます。2015年度の水域への排出量・下水道への移動量および廃棄物としての移動量は約2,609トンで、2008年度比で約15%減少しました。
2015年度からは、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)が中心となって、これまでは廃棄処理されてきたクラス3物質を、資源として有効活用する新たなスキームを作り、実施する活動を始めました。
また、2015年度のVOCの大気排出量は約770トンで、2000年度比で約58%削減、2014年度比で約3%増加しました。増加要因としては、デバイス系の生産負荷増加が挙げられますが、代替物質への切り替えや製造工程におけるVOCの使用量削減施策などの対策を行っています。また、コンパクトなVOC処理装置を開発し、VOCの主な排出源である半導体事業において設置を順次推進しています。
なお、化学物質使用量の2015年度売上高原単位(トン/百万円)は、日本国内では0.0042、海外では0.0022となりました。

VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物

化学物質使用量の削減事例


  • SCKが装置メーカーと共同開発した小型固定濃縮式VOC処理装置
半導体を生産しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)(SCK)は、装置メーカーと共同で独自のVOC処理装置を開発し、VOC排出量の削減に取り組んでいます。通常のVOC処理装置は排気配管の排出口付近に設置され、非常に希薄な有機物まで処理対象とするため、どうしても大型になり、設置スペースの確保や導入コストなどの課題がありました。そこでSCKでは有機物の濃度が高い生産設備を処理対象として、小型固定濃縮式VOC処理装置を装置メーカーとともに開発しました。これにより、生産設備に近接して設置でき、VOCを効率的に処理しています。

VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物

オゾン層破壊物質について

ソニーは、オゾン層破壊物質であるフロンについて、製造プロセスにおいて第1世代フロンCFC※1の使用を1993年に全廃し、さらに第2世代フロンHCFC※2の使用を2000年度末に禁止しました。現在、ソニーの事業所では、モントリオール議定書に規定されているオゾン層破壊物質を使用することを禁止しています。フロン類は一部のビル空調等の冷凍機用冷媒としてのみ使用していますが、各国法規制を順守するとともにメンテナンス時等において漏洩がないよう厳重に管理しています。

※1
CFC:クロロフルオロカーボン
※2
HCFC:ハイドロクロロフルオロカーボン

事業所における環境リスクマネジメント

ソニーは、事業所における化学物質管理や緊急時対応などに関し、効果的なリスクマネジメントを遂行するために具体的な対策内容を記載した、ソニーグループ共通の管理標準や改善事例集を策定しています。これをもとに、各事業所ではタンクおよび配管の地中直埋設の禁止や、漏洩防護の実施などの事故防止対応を行っています。さらに、ソニーは各事業所への定期的な監査や事業所間の情報共有などによって継続的改善に取り組み、環境事故防止の徹底に努めています。また、万一環境事故が発生した場合には、速やかに当局へ届け出るとともに適切な対策を講じられる体制を構築しています。2015年度において、このような環境事故の発生の報告はありませんでした。

事業活動に起因する土壌・地下水汚染除去の取り組み

ソニーは、事業所での土壌・地下水の自主調査等で汚染が発見された場合は、事業所が立地する国・地域の法律等に準じた浄化プロセスで対応しています。例えば、日本国内のソニーグループ内事業所で発生した土壌・地下水汚染については、国内の法律等に準拠した環境文書「ソニーグループ土壌・地下水環境調査標準」に従って対応をとっています。この手順書では、以下の3段階(フェーズ)に分けて対応することを定めています。
フェーズ1:過去および現在の化学物質使用履歴、過去および現在の地下埋設タンク、地下埋設配管の有無、過去の事故履歴を調査して、敷地内の土壌・地下水に汚染が残留している可能性の有無の確認、およびその場所の推定を行う。
フェーズ2:フェーズ1での調査に基づき、汚染の可能性がある場所では土壌汚染対策法に準じた測定位置で測定を行う。
フェーズ3:測定の結果、汚染が判明した場合は、拡散防止や浄化等の処置を行う。

これらの対応を経て、いままでに確認されている事業活動に起因する土壌・地下水汚染は、以下の4事業所であり、定期的な行政への報告および汚染の除去を継続しています。
土壌・地下水汚染除去の状況
サイト名 汚染確認時期 検出物質 原因 対策および現状
旧ソニー羽田(株)
(日本)
2004年9月
(東京都条例に基づく調査)
フッ素、ホウ素、トリクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、鉛、水銀、砒素 過去に物質を使用していた場所での漏洩 2005年7月より地下水の汲み上げを実施中。行政の指導のもと、地下水の基準値を超えていた物質、および基準値内であるが地下水から検出された物質を継続的にモニタリング。いずれも現状においては地下水基準値未満。
ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)稲沢サイト
(日本)
2001年6月
(自主調査)
フッ素 配水系統での亀裂による漏洩 配水系統に漏洩検出センサー付き二重配管を設置。また、地下水浄化とモニタリングを継続中。汚染濃度は2001年最大時58mg/lから2015年度の分析値において1.35mg/lまで低下。
旧)ソニーイーエムシーエス(株)瑞浪サイト
(日本)
2015年2月
(土壌汚染対策法第3条に基づく調査)
鉛およびその化合物、フッ素およびその化合物、ホウ素およびその化合物 過去に物質を使用していた場所での漏洩 行政報告の結果、敷地内に土壌汚染は存在しているが、地下水汚染は認められず敷地外への汚染の流出の可能性が無いため、当該敷地が「健康被害が生ずるおそれがない区域」に指定された。現状において、土壌汚染の除去などの対策は不要。
ソニー(株)
厚木テクノロジーセンター
(日本)
2015年3月
(自主調査)
六価クロムおよびフッ素 過去に物質を使用していた場所での漏洩 行政報告の結果、敷地内の土壌汚染および地下水汚染は存在しているが、敷地外への汚染の流出の可能性が無いため、当該敷地が「健康被害が生ずるおそれがない区域」に指定された。現状において、土壌汚染の除去などの対策は不要。
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