CSRレポート

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2017年8月23日更新

将来に向けた環境技術開発

新規植物由来多孔質炭素材料Triporous™(トリポーラス™)

近代化、工業化にともなう地球環境汚染は、人類にとって大きな課題であり、その改善のための技術が強く求められています。ソニーは、水や空気をはじめとするさまざまな環境改善に貢献可能な、新素材トリポーラス™を開発しました。トリポーラス™は米の籾殻のようなシリカ(ガラス成分)を含むバイオマスを原料とし、独特な微細構造を有する新しい炭素材料であり、従来技術で吸着しづらかった物質を容易に吸着する特性を有します。このトリポーラス™は水や空気に含まれる大きな分子量の有機分子、ウィルス、アレルゲンなどの汚染物質を除去するフィルターとしても応用可能です。この技術は公益社団法人発明協会主催の平成26年度全国発明表彰において「21世紀発明奨励賞」を受賞しました
日本国内だけで年間200万トン以上排出されている籾殻ですが、ソニーはこの余剰バイオマスを使い、循環型社会の実現と地球環境改善への貢献を目指し、現在、実用化に向けて技術開発や用途開拓を行っています。

  • トリポーラス™とロゴマーク

協生農法

従来の多くの農法は単一作物の生産性を追い求め、作物に合わせて表土を耕起し、肥料を撒き、農薬を投入していくため、生態系の破壊などの環境問題を引き起こしています。株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)は、持続可能な新農法として生産性と環境負荷低減を両立できる「協生農法」の実証実験に取り組んでいます。協生農法は多種多様な植物を混生・密生させ、豊かな生態系をつくりだし、元々生態系に備わる物質循環機能を最大限利用するもので、環境負荷の起因となる耕起・施肥・農薬を不要にできます。この農法には動植物の生態に関する知識が膨大に必要になるため、ソニーCSLでは数年前より数カ所の栽培地で多種多様な植物を混生栽培し、植物同士の相性や土壌の条件などのデータ収集を行っています。さらに、ソニーのIT技術を用い、協生農法をはじめとする、より広範な社会-生態系の多様性を支援するシステムの構築に取り組んでいます。

  • 実際に協生農法で育成中の栽培地。有用植物のさまざまな品種が混生している

  • 協生農法支援システムの要素イメージ

オープンエネルギーシステム

近年、太陽光や風力などの自然エネルギーが注目を集めていますが、薄く分散した自然エネルギーを有効利用するには課題もあります。株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所では、自然エネルギーをベースに超分散型でボトムアップにシステム構築可能な新しい電力システム「オープンエネルギーシステム(OES)」の研究に取り組んでいます。2013年度から2016年度まで、沖縄県から亜熱帯・島しょ型エネルギー基盤技術研究補助事業の採択を受け、「オープンエネルギーシステムを実現する分散型DC(直流)電力制御に関する研究」を沖縄科学技術大学院大学(OIST)と産学共同で進めてきました。OISTキャンパス内の教員住宅19棟に太陽光発電並びに蓄電システムを設置、各棟を直流(DC)線で相互接続した「DC-based OES (DCOES)」を構築し、2014年12月から住宅間での電力自動融通実証を実施しています。

  • 住宅間をDC電力線と通信線で接続。各住宅での発電および消費による過不足を電力自動融通により補う
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