2019年8月29日更新

サプライヤーに対する取り組み

「ソニーサプライチェーン行動規範」への遵守状況の把握と、改善に向けたモニタリング活動

「ソニーサプライチェーン行動規範」は、ソニーとしてサプライヤーに期待する事柄を定めており、すべての製品・部材サプライヤーに対して遵守を要請しています。
この「ソニーサプライチェーン行動規範」への遵守状況を把握する一環として、新規に取引を開始するすべてのサプライヤーとその製造工場に対して、サプライヤーのリスクレベルに応じたアセスメントを実施しています。ソニーと製造工場の間に直接の取引関係がない場合は、直接取引先の商社や製造会社を通じてアセスメントを行っています。

リンクに応じたサプライヤーアセスメント
アセスメントおよびモニタリングのプロセス

まず、直接取引を行う全てのサプライヤーとその製造工場に対して、「ソニーサプライチェーン行動規範」の遵守を要請します。
さらに、当該サプライヤーとその製造工場の所在地域・国や規模、業態・業容などの要素に基づきリスクレベルを区分し、対象先に対してRBAの調査票を利用したCSRセルフアセスメントを実施します。サプライヤーから回収された調査票に基づき、潜在リスクを分析し特定します。これらの結果より、サプライヤーが行動規範を遵守し、違反していないかどうかをサプライヤーの製造工場単位で評価します。
行動規範に違反する疑いがある対象先に対しては、訪問評価を通じて現場の管理状況を確認し、指摘事項がある場合は改善指導を行い、改善結果を検証し継続して評価します。
アセスメントにおいて行動規範への重大な違反の疑いがあると判断した場合は、新規取引は開始しないこととします。重大な違反の例としては、以下が挙げられます。

  • 強制労働
  • 児童労働
  • 非人道的な処遇
  • 不当差別
  • 緊急災害時への対応計画不備
  • 労働者の生命を脅かす重大な人身事故を即座に引き起こす危険性の存在
  • 深刻な環境汚染
2016年度アセスメント実施結果

特に取引規模の大きい主要なOEMサプライヤーについては、取引開始以降もRBA Onlineで年に一度、セルフアセスメントを実施しています。
2018年度には、既存取引先も含め全てのサプライヤー企業に対してソニーサプライチェーン行動規範の遵守要請を行い、そのうち126社に対して書類評価を実施しました。書類評価の結果によりリスクが高いと判断されたサプライヤー9社に対して改善指導を行い、行動規範違反のおそれがある15社に対して訪問評価を実施しました。3年間の累計で、約640社のサプライヤーに対しアセスメントを行っています。

訪問評価時の指摘事項における改善指導事例

  • 労働時間
    (事例) 中国のサプライヤーにおける、超過労働時間 (週60 時間超)
    (改善指導) 労働時間の計画改善要請 (週60時間以下) 、改善完了まで継続的にモニタリング
  • 外国人雇用
    (事例) マレーシアのサプライヤーにおける、外国人労働者のパスポート取り上げ
    (改善指導) 自主保管もしくは労働者が常時アクセス可能な保管状態とするよう要請し、改善結果を確認済み
  • 若年労働者、学生労働者
    (事例) 中国のサプライヤーにおける、若年労働者および学生労働者に対する長時間労働や深夜労働
    (改善指導) 長時間労働や深夜労働が起こらないよう改善計画を作成させ、改善結果を確認済み
2016 2017 2018
行動規範遵守要請 69 84 83 236
書類評価 106 122 126 354
改善要請 7 5 9 21
訪問調査 3 13 15 31
185 224 233 642

また、「ソニーサプライチェーン行動規範」に対する違反のおそれがNGOレポートやメディア報道等の外部より指摘された場合には、第三者監査人によるRBA監査の実施を含め、当該指摘を受けた製造現場での事実確認を行っています。その結果、指摘されたような事実が認識された場合には、当該サプライヤーに対し、是正措置の立案とその進捗についての報告も求め、必要に応じてフォローアップ監査の実施による改善内容の確認を行うなど、速やかに是正措置をとることとしています。さらに、指摘の対象が二次以降のサプライヤーを含む場合には、一次サプライヤーと協力して、改善を促すように努めています。また、「ソニーサプライチェーン行動規範」に対する重大な違反が確認された場合や、調査や監査の実施に際して十分な協力が得られない場合は、当該サプライヤーとの取引関係を見直すことを基本方針としています。

二次以降のサプライヤーに対する取り組み

「ソニーサプライチェーン行動規範」の遵守は、二次以降のサプライヤーに対しても一次サプライヤーを通じて遵守を要請しています。具体的には、一次サプライヤーにおける「ソニーサプライチェーン行動規範」の理解と社内周知、遵守チェックのための自己評価の実施に加え、自身のサプライチェーンに対する「ソニーサプライチェーン行動規範」の配布および遵守要請などを行っています。

サプライヤーとのコミュニケーションおよびパートナーシップ

ソニーは、サプライヤーの取り組み改善に向けた支援を行っています。主に東南アジアや中国の地域において、サプライヤーと直接コミュニケーションを行う現地担当者をアサインし、教育・研修機会を設け、現地でのCSRスペシャリストを育成しています。当該CSRスペシャリストがサプライヤーに対して直接的な改善指導やコミュニケーションを行うことで、サプライヤーのマネジメントシステムの改善など、持続的なものとなるよう努めています。
ソニーにおいて部品調達に携わる実務担当者は、調達の社会的責任および「ソニーサプライチェーン行動規範」の教育を受け、「ソニーサプライチェーン行動規範」遵守の視点をサプライヤー選定に取り入れ、人権・倫理・環境・安全衛生の観点からサプライヤーを評価し選定しています。

2016年度に、サプライヤー工場の安全管理に関する支援を目的に、火災未然防止活動を開始しました。火災の原因や教訓をまとめた火災事例集および火災未然防止チェックシートをサプライヤーに提供し、安全管理向上のための支援を行いました。2018年度は、2017年に引き続き、サプライヤー工場の安全管理の実施状況を確認するため現場訪問を行いました。現場訪問を通じて、問題点を発見し改善を促すことで、サプライヤーの防火管理レベルを向上させました。現場訪問で多く発見された問題点として、電源配線の劣化、防火戸の動作不良、消火ポンプ制御盤の設置不備などがありました。また、強制労働の防止に向けて、人権に関する最新の法規制や業界で指摘された事例をサプライチェーンに伝達し、行動規範および評価ツールを提供するなど、サプライチェーン管理の一層の強化を行いました。

今後も、定期開催しているサプライヤー会合などの場を通じて、安全衛生や環境を始めとするCSR観点からの教育と支援を引き続き行っていきます。

サプライヤー・ホットラインの設置

ソニーは、ソニーグループ各社の役員・従業員による、法令・規則、「ソニーグループ行動規範」、「ソニーサプライチェーン行動規範」に対する違反行為、およびサプライヤーとの契約に違反する行為について、サプライヤーからの通報を受けつける窓口「サプライヤー・ホットライン」を設置しています。
ソニーグループ各社の役員・従業員の行為が、法令・規則、「ソニーグループ行動規範」、「ソニーサプライチェーン行動規範」あるいはサプライヤーとの契約に違反している (またはそのおそれがある) と認識された場合に、具体的な情報が寄せられる仕組みを構築しています。

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