About
Good Design Award

ソニーが近年受賞した
グッドデザイン賞

家電や建築、サービス、地域づくり活動など、有形無形を問わず、人が何らかの理想や目的を果たすために意図して築いたものごとをデザインととらえ、
その質を評価するグッドデザイン賞。デザインの力でいかに暮らしや産業の質を高め、新たな社会の活力を生み出しているかが問われます。
ソニーが手がけた様々な製品、サービス、活動もグッドデザイン賞を受賞しています。
ここでは、グッドデザイン賞の歴史などをご紹介するとともに、近年の受賞案件を振り返ります。

グッドデザイン賞について

まずは、グッドデザイン賞の基本情報や
歴史をご紹介します。

グッドデザイン賞とは

優れたデザインの製品や建築、サービス、システムに贈られるグッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催しています。グッドデザイン賞は単にデザインの優劣を競うコンクールやコンテストではなく、その審査を通じて、新たな創造の価値を発見して社会と共有することで、次の創造につなげていく仕組みです。

DISCOVER → SHARE → INNOVATION

デザインの盗用問題を背景に、グッドデザイン賞は当初、工業製品のみが受賞対象となっていました。しかしながら、受賞対象の範囲は、時代とともに変わってきています。

グッドデザイン賞は、向き合うべき根源的な課題として以下の5つの言葉を掲げています。つまり、これらの課題解決を求めているともいえます。

人間(HUMANITY)
もの・ことづくりを導く創発力
本質(HONESTY)
現代社会に対する洞察力
創造(INNOVATION)
未来を切り開く構想力
魅力(ESTHETICS)
豊かな生活文化を想起させる想像力
倫理(ETHICS)
社会・環境をかたちづくる思考力

グッドデザイン賞の
歴史/背景

グッドデザイン賞は、これまで「復活の時代」「ジャパンオリジナルの時代」「価値変化の時代」「価値多様化の時代」「共有の時代」の5つのフェーズを経てきました。その歴史は、1957年にさかのぼります。

第2次世界大戦に敗れた日本は、戦後復興に向けた動きを活発化させていました。そんななか、1949年(昭和24年)にイギリスからGHQを通じて日本の輸出織物の意匠がイギリス製品を盗用していると抗議されたことを皮切りに、複数の先進諸国から輸出品のデザイン盗用問題の指摘が相次ぎ、外交問題に発展しました。これを受けて政府は輸出検査や輸出意匠の登録・認定などの制度整備を行い、一定の成果を挙げましたが、根本的に模倣を防止するにはオリジナリティのあるデザインを奨励するべきであるという動きが政府をはじめ民間企業の中でも起こり始めます。一方、イギリスでは経済復興と貿易発展に対してデザインが大きく寄与するものとの考えから、グッドデザイン商品を選定する取り組みが始まります。こうした2つの動きが重なり、通商産業省(現在の経済産業省)は1957年に「グッドデザイン商品選定制度」(Gマーク制度)をスタートさせました。このGマーク制度が、現在のグッドデザイン賞の前身になります。

1970年代に入り、順調な経済成長率を示すなか、ソニーが1979年にウォークマンを世に問います。このような日本企業のデザインが国際的に高い評価を受け、発信力のある製品が次々と登場します。Gマーク制度は、時代をリードするデザインを表彰するため、1977年に「部門別大賞」を選ぶ特別賞、1980年にその年を象徴するデザインに位置付けられる「グッドデザイン大賞」を設けます。

バブルが崩壊し、また、温暖化をはじめ環境対策も大きな課題として問われた時代。これまで築いてきた価値観が国内外で揺らいだ時期ともいえます。こうした情勢のもと、旧通産省主催のグッドデザイン商品選定制度は終了し、1998年に日本産業デザイン振興会(現・日本デザイン振興会)主催の「グッドデザイン賞」として改めてスタートしました。

2000年代に入ると、ICT(Information and Communication Technology)が急速に発展。グッドデザイン賞では、近未来の生活者の視点に立つという方針への転換が行われました。そして、「人間、本質、創造、魅力、倫理」という5つのワードが、グッドデザイン賞の理念に掲げられます。

2011年に発生した東日本大震災。大災害に直面した人々は「自分たちにできることは何か?」といった根源的な問題を考えることになりました。価値観が大きく転換した出来事だといえます。グッドデザイン賞も「何がよいデザインなのか?」と考え直す契機になりました。
(参照:https://www.g-mark.org/about/

賞の種類

グッドデザイン賞の審査は、応募者から示された情報をもとに実施する「1次審査」、応募対象の製品などをもとに行う「2次審査」によって行われます。2次審査を通過した応募対象は「グッドデザイン賞受賞」となります。

グッドデザイン賞を受けたすべての対象の中で、さらに暮らし、産業、社会を推し進め、未来を予感させる優れたデザイン100件をグッドデザイン・ベスト100として選びます。このグッドデザイン・ベスト100に選ばれたものの中から、特に優れているものに対し、以下に挙げるようなグッドデザイン特別賞が贈られます。

※2019年9月現在

グッドデザイン大賞
すべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、社会性、時代性、提案性などの面で最も優れたデザインと認められたものです。
グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)
すべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、総合的に特に優れたデザインと認めるものです。
グッドフォーカス賞 新ビジネスデザイン
(経済産業省商務情報政策局 商務・サービス審議官賞)
すべてのグッドデザイン賞受賞対象のうち、新たなビジネスモデルやイノベーションの促進などに貢献する意味で、特に優れたデザインとして認めるものです。なお、グッドフォーカス賞にはこの他に[技術・伝承デザイン](中小企業庁長官賞)、[地域社会デザイン](日本商工会議所会頭賞)、[防災・復興デザイン](日本デザイン振興会会長賞)の3つのテーマが設けられています。
グッドデザイン・ベスト100
グッドデザイン賞受賞対象の中で、これからのデザインの指標となるとされた100件のデザインです。
(参照:https://www.g-mark.org/guide/2019/guide4.html#guide4-1-07

ソニーが受賞した
グッドデザイン
金賞・特別賞・ベスト100

ここからは、近年ソニーが受賞したグッドデザイン金賞・特別賞・ベスト100を年度別にご紹介します。

2018年度
グッドデザイン賞

  • グッドデザイン金賞

    自律型エンタテインメントロボット aibo(ERS-1000)

    aiboは、家庭の中で人とつながりを持ち、育てる喜びや愛情の対象となるエンタテインメントロボットです。デザインコンセプトは「人に寄り添い、共に新たな物語を紡ぎ出す、知性と愛らしさを併せ持った生命感を宿したデザイン」。人や社会は今後AIを搭載したロボットとどのように暮らしていくべきかという問いの答えとして、人の心を豊かにしてくれる感性価値を提供するロボットの存在があるのではないかと考えました。思わず触れて、抱き寄せたくなる丸みを帯びた生命感のある佇まいと、人を目で追い視線を交わしたり、まばたきや瞳の変化、躍動感に満ち溢れた体の動きやしぐさによって、感情を豊かに表現します。家族のように心を通わせながら寄り添い合うという、ロボットと人の新たな関係性を提案します。

    評価ポイント/審査員コメント

    「一家に1台、ロボットを」。そんな未来が急にリアルに感じられてしまう商品だ。AI技術を搭載し、持ち主との触れ合いを通じて固有の性格を形成し、まばたきや仕草も独自に成長するようになっている。初期搭載されている動作は20程度、それが日々のコミュニケーションを通じ、数百にまで増えていくのだという。「ロボットと人は心を通い合わせることができる」。aiboに触れた人は、そう確信するのではないだろうか。再現できる動作の限界や充電の必要性など、技術的な改善の余地はあるが、「犬」の模倣ではなく、ロボットという新しい「生き物」と人が共生する未来が見えてくる。

  • グッドデザイン金賞

    4K有機ELテレビ ブラビア® A9Fシリーズ

    画面自体を振動させて音を鳴らす「アコースティックサーフェス オーディオプラス」を採用し、映像と音が一体化する究極の体験を目指した4K有機ELテレビ。デザインコンセプトは「Soft Minimalism(究極の映像体験を、心地よく人のそばへ)」です。テレビという存在を消し込もうとするのではなく、ミニマムな構成の中に親しみやすさや手仕事を感じさせる造形や素材を取り入れることで、彫刻のように主張がありつつも、家具のように空間に調和させられるのではないか、との考えに基づきデザインされています。没入感の高い体験を提供すると同時に、正面からスピーカーやスタンドの見えない一枚の板のようなミニマムなデザインを実現。同時に、3chアクチュエーターと2chサブウーファーを採用し、圧倒的な音質を追求しました。背面スタンドは音にとって最適なレイアウトから導き出された必然的な形です。すべてのディテールが究極の体験に紐づいています。

    評価ポイント/審査員コメント

    映像と音が一体化しており、まさに没入感の高さに圧倒された。テレビと言えば、正面しか見ない製品だが、このブラビアに関しては、背面の細部にわたる処理まで美しく、床に置いておきたくなる、インテリアのようなデザインに仕上がっている点が高く評価された。とにかく「美しいテレビ」であり、物欲をそそられる佇まいが印象的であった。すべての審査員が高い評価をしていた。

  • グッドデザイン・ベスト100

    ステレオヘッドホン IER-Z1R

    「超低域から超高域までレンジの広い最高音質を持ち歩いて楽しむ」という新たな感動体験を提供するソニー最高峰のインナーイヤーヘッドホン。デザインコンセプトは「楽器のように磨きぬかれた、最高音質の『塊』」です。音質にこだわるコアなオーディオファンに向けて、最高音質を屋外でも楽しめるインナーイヤーヘッドホンを提供したいと考え開発されました。新開発のマグネシウムドーム振動板を用いたφ12mmダイナミックドライバーとBAトゥイーターのハイブリッド構成に、Φ5mmダイナミックトゥイーターを音導管の同軸に追加することで、フラッグシップ音質と100kHz超の超広帯域再生を実現。高音質技術に相応しいデザインとして、ジルコニア合金の一体成型で筐体をつくり、表面を磨き上げることで高純度の音質を体現しました。伝統的研磨仕上げのペルラージュを施すなど、素材や仕上げにこだわり、長年愛用できる道具としての佇まいを追求しました。最高音質による新たな感動体験を提供することで、音楽文化の広がりにも貢献します。

    評価ポイント/審査員コメント

    妥協のないデザインにより、量産を前提とした工業製品でありながらも、ジュエリーのような工芸としての魅力も兼ね備えている。現段階で考え得る最良の方法を妥協なく模索、コストから考えない取り組み自体にも高い評価が集まった。感動体験を提供する同社の最高峰インナーイヤーヘッドホンとして、開発者の熱意が遺憾無く発揮されたプロダクトである。

  • グッドデザイン・ベスト100

    デジタルミュージックプレーヤー DMP-Z1

    空気感や細かいニュアンスまで再現した、究極の高音質体験を提供するアナログアンプ内蔵デジタルミュージックプレーヤーです。デザインコンセプトは「究極のミュージックプレーヤーとして唯一無二の存在を目指す」。音響設計エンジニアの「究極の音を追求したプレーヤーを作りたい」という純粋な思いと情熱が開発のきっかけとなりました。プレーヤーとアンプを一体化することで、アナログアンプによる繊細な表現力と、大出力を可能にするデジタルならではのパワーを合わせ持ち、ケーブル接続時の信号劣化やノイズ発生を低減します。さらに、低ノイズで安定した電流供給を実現するDC電源を採用。それらを収める新規考案のアルミのH型フレームは、高い剛性と効率的な基板配置を両立し、不要共振や音の歪みを極限まで低減します。高音質のためのあらゆる要素を最適な形でパッケージ化した、新しいミュージックプレーヤーの在り方を提案します。

    評価ポイント/審査員コメント

    究極の音体験をもたらすために、考え得る工夫を徹底的にやりきる姿勢、実際に製品として世に問う純粋な思いと情熱に大きな評価が集まった。様々な工夫が、H型フレームによって明快に統合されており、外観上の大きな特徴にもなっている。内部外部問わず統合された姿からは、エンジニアリングとデザインの垣根を超えた開発が行われたことが伺え、開発プロセス自体が素晴らしい。

  • グッドデザイン・ベスト100

    デジタルスチルカメラ RX0

    1.0型イメージセンサーをアルミ削りだしの防水・堅牢な小型ボディに凝縮し、あらゆる場面で高画質な撮影を可能にするデジタルスチルカメラ・DSC-RX0。「カメラがクリエーションの限界を決めているのではないか」という問いのもと、従来のカメラが持つ様々な制約を取り払い、逆に撮影者にインスピレーションを与え、これまでにない発想を引き出せるカメラを開発できないかとの考えから開発されました。水深10mの防水性能と、2.0mの落下耐性や200kgfの耐荷重という堅牢性を実現し、雨天や水中、砂埃が多い環境、狭小な場所やカメラに衝撃が加わるシーンなど、これまで難しかった過酷な状況でも自在な撮影を可能に。さらに、ワイヤレス接続や有線接続による複数台のカメラを組み合わせた多視点撮影に対応。スーパースローモーションを含め、動画と静止画を組み合わせた表現を可能にするなど、クリエイターの創造力を刺激し、映像表現の新たな可能性を広げます。

    評価ポイント/審査員コメント

    潔い小型のスクエアフォルム、水・砂・衝撃にも負けない堅牢性、それでいて圧倒的な解像度。この小ささでここまでやるか。思わず唸り声が出てしまうようなカメラだ。単体性能に加え、複数台を用いた多視点撮影にも対応し、アクセサリや編集ソフトウエアを備えることで、臨場感のある個性的な映像撮影を可能にしている点も高く評価した。「カメラ」ではなく、「新しい映像表現を生み出すソリューション」としての開発視点が明快である。作り手の創造性を拡張してくれるアイテムだ。

  • グッドデザイン・ベスト100

    CineAltaカメラ VENICE

    36×24mm CMOSフルフレームセンサーをコンパクトなボディに凝縮したデジタルシネマカメラです。クリエイターが映像表現そのものに集中できるシネマカメラを目指し、的確な操作を直感的に行えるシンプルな操作性、過酷な環境でも安定して撮影できる堅牢性、様々な環境や表現意図に柔軟に応えるフレキシビリティという3つの要素を突き詰めました。大規模な映画制作におけるチーム撮影での使用を想定し、カメラの両側面に操作パネルを設置。カメラマンとアシスタントの各役割に合わせてボタンを絞り込み、シンプルな操作性を追求しました。細部まで金属を採用したフルメタルボディで過酷な環境でも撮影できる高い堅牢性を実現。ドローンなど幅広い撮影で運用性を高めるサイズ感や、周辺機器と自在に組み合わせられるモジュラー構造など高いフレキシビリティも追求。クリエイターが作品づくりに集中できるようスムーズかつ効率的なオペレーションを実現し、映像表現の可能性を広げます。

    評価ポイント/審査員コメント

    映画製作に於ける現場での徹底的なユーザー調査を元にこのカメラの構成、各要素の配置は決定されている。大規模な映画製作ではチームで撮影される事を前提に、カメラマンとアシスタントがカメラの両側からそれぞれアクセスできるよう操作スイッチやボタン類を役割別に左右に振り分けて配置。多くのケーブルをつなぐ端子類はぶつからないよう互い違いに、そして外側に向けて配置されている。これだけ多くの複雑な操作系を非常に解り易く整然と配置し、機能を最優先させながらもバランスの美しさ、それらをまとめる造形的な美しさを両立させている点は素晴らしいの一言である。

2017年度
グッドデザイン賞

  • グッドデザイン金賞

    スマートプロダクト Xperia Touch

    さまざまな場所にスクリーンを投写し、直感的な操作による新しいコミュニケーションを提案するスマートプロダクトです。大画面であり、かつインタラクティブに楽しめる双方のメリットを備えた「大画面のスクリーンを皆で楽しめる」新しいツールとして、開発に取り組みました。テーブルや壁に投写したスクリーンに複数人が同時に直接タッチして操作できるとともに、音声でも情報検索やアプリの起動ができます。さらに、Android OSの搭載によりGoogle Playのアプリケーションを使用可能。テーブルを囲んで皆でゲームをしたり、WEBサイトを見ながら家族旅行の予定を立てたり、映画鑑賞やビデオ電話で楽しんだり。これまで個人で楽しんでいたスマートフォンの体験を解放し、家族や友人と体験を共有できる、新しいコミュニケーションツールを目指しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    ただ映像を投影するだけだった家庭用プロジェクターをインタラクティブな新ジャンルの道具に進化させた。タッチパネル採用スマートフォンの全盛時代、多くの人がプロジェクターで映し出されたデジタル映像に手を伸ばしタッチした経験があるはずだ。この製品はタッチした映像をそのまま操作できるようにすることで、この人間の素直な衝動に応えている。既に培われていたバッテリー内蔵超短焦点小型プロジェクターの技術をベースに、さらに小型化を進めてすべての機能を手のひらにのる筐体に集約。リビングのインテリアにも馴染む外装を持つ、アイコニックな正方形の本体は、ここに新しい製品ジャンルが誕生したんだと実感させる風格を漂わせている。

  • グッドデザイン金賞

    4K有機ELテレビ ブラビア® A1シリーズ

    究極の映像体験を目指した4K対応有機ELテレビです。有機ELディスプレイの特性を利用し、画面自体を振動させて音を出すサウンド技術を採用しています。これにより画と音が一体化した、没入感の高い映像体験を提供すると同時に、スピーカーやスタンドのない画面だけの一枚の板であるかのようなミニマルなデザインを実現しました。デザインコンセプトは「One Slate(すべてが凝縮された一枚の板)」。美しい佇まいと究極の映像体験をひとつにした、リビング空間をスタイリングする佇まいそのものが美しいアートピースのような存在を目指しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    4K有機ELによる究極の映像体験を追求した結果たどり着いたのは、すべてを凝縮した1枚の板「One Slate」。本製品はそのコンセプト通りの潔い外観に仕上がっている。一枚の板を立て掛けたような自然な佇まいだが、そこで使われているわずかな外装は布地やガラス、アルミなどのリビング空間に存在する素材をうまく組み合わせており、自然と空間に調和する。究極のシンプルを裏で支えるのは、画面自体を振動させて音を発するアコースティックサーフェス技術だが、この技術を採用した結果、他に類を見ない「画」と「音」を融合するというテレビの新しい在り方が誕生し、これも製品に魅力を加味している。本体の基板や端子類は背面のスタンドに集約。薄さと美しさを強調したディスプレイパネルをケーブルからも解放している。ソニー、渾身の一作と感じさせる。

  • グッドデザイン金賞

    ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン MDR-1000X

    業界最高クラスのノイズキャンセリング性能をコンパクトなボディに凝縮したワイヤレスヘッドホンです。ノイズキャンセリングとハイレゾの高音質技術をミニマムな造形に凝縮し機能性を追求したノイズレスデザインを目指しました。ユーザーの装着状態に合わせてノイズキャンセリング機能を最適化でき、騒音を気にすることなくワイヤレスで高音質が楽しめるほか、外音取り込み機能により、ノイズキャンセリング中でもアナウンスや人の話し声など、周囲の音を聞くこともできます。ハウジングに搭載したタッチセンサーで、音楽プレーヤーの基本操作も簡易に行えます。折りたためる構造で携帯しやすく、飛行機のシートポケットなどにもスムーズに入れられます。出張や旅行など、飛行機移動の多い方に最適な機能を備え、コンパクトに携行できるヘッドホンです。

    評価ポイント/審査員コメント

    ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホンの使い心地を次の次元へ昇華させた。音質もハイレゾ相当で、ノイズキャンセリング性能も業界最高クラス。ハウジング部をタッチして操作が可能で、急な機内アナウンスなどを聞き取れる外音取り込み機能を装備するなど使い勝手の面にも配慮が行き届いている。この多機能かつ高性能なヘッドホンを使い勝手のよいエレガントなフォルムにまとめている。主ターゲットを飛行機移動の多いビジネスパーソンに設定し、携帯しやすくシートポケットにスムーズに入れられる2軸のヒンジを使ってフラットに折りたためる構造を採用するなどシンプルに見える外観の中にもさまざまな工夫が巡らされている。

  • グッドデザイン金賞

    デジタル一眼カメラ ILCE-9

    世界初のメモリー内蔵型35mmフルサイズ積層型イメージセンサー搭載により新次元のスピード性能を実現し、撮影表現の新たな可能性を切り開くプロフェッショナル向けミラーレス一眼カメラです。この新開発のイメージセンサーにより、AF/AEが追随する約20コマ/秒の高速連写や、ファインダー像の消失をなくしたブラックアウトフリー撮影などを実現。同時に、プロの撮影現場に求められる操作性や信頼性を、小型・軽量ボディに凝縮しました。これまで大型の一眼レフが主流だったスポーツや報道、野生動物などのフィールド撮影において、その革新的な性能と機動力で、撮影領域と表現の可能性を大幅に拡大する一眼カメラです。

    評価ポイント/審査員コメント

    敢えてミラーレスである事のメリットをまた新しい形で示した製品である。世界初のメモリー内蔵型35mmフルサイズ積層型イメージセンサーが提供する異次元の高速シャッター、連写性能は、被写体を常に追い続けられるブラックアウトフリー撮影、無音・無振動のサイレント撮影等、未知の撮影体験を提供し、本機でしか撮れない画像、映像を生み出す。垂直を意識しつつかっちりとした意匠と、操作性を兼ね備えながら小型化されたボディが、α7同様、独自の心地良い凝縮感をフルサイズ機で実現している。

2016年度
グッドデザイン賞

  • グッドデザイン金賞

    ロボット・プログラミング学習キット KOOV(クーブ)

    KOOV(クーブ)は、ブロックで自由なかたちをつくり、プログラミングによってさまざまな動きを与えて遊ぶロボット・プログラミング学習キット。ロボット制作を創造性や課題解決力を養うための手段として捉え、ブロックの組み立て易さ、試行錯誤の繰り返し易さを重視し、課題解決力が身につく新たな教材をと考え開発されました。難しいイメージのあるコンピュータープログラミングを、ブロックによるロボット制作を通じて、誰でも楽しく学習できる各種サービスもKOOVの一部です。より少ない種類で、より多くのアイデアを、より速くかたちにできる美しいブロック、拡張性の高い電子パーツ、オンラインサービスによる学びや交流を提供することで、価値観が多様化する社会において一人ひとりの個性を表現できるプロダクトになっています。

    評価ポイント/審査員コメント

    デジタルを活用したものづくりを遊びながら学ぶことができる。玩具としても教材として秀逸である。つくることができる形や動きも無限の可能性があり、子どものみならず幅広い年齢の方が楽しむことができる。デザイン性も高く、つくったあとにインテリアとしても活用できそう。

  • グッドデザイン金賞

    ステレオヘッドホン MDR-Z1R

    MDR-Z1Rは、世界初の超高域120kHz再生を実現し、究極の音づくりに挑戦したヘッドホン。かつてない臨場感を実現する究極の音づくりによって、コアなオーディオファンが心から満足のいくヘッドホンの開発に挑みました。コンサートホールで聴く臨場感に限りなく近づけるため、音響設計の理に適った形状や素材を追求。ハウジングは有機的な曲面を取り入れることで不要共振を抑え、「紙」と「網」の二重構造によって自然な音の広がりや空間感を実現。また、音を遮蔽する要因になりえる振動板のプロテクターは、フィボナッチ数列によるランダムパターンを採用した形と、高剛性樹脂による極限の細さを実現し、音の遮蔽を最小化することに成功。自然界にインスピレーションを得ながら物理法則に基づいた新しいデザインアプローチでかつてない高音質を実現しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    ハイレゾ音源の普及とともにユーザーのニーズも高まりつつあるヘッドホン市場において、ソニーが今日の究極の姿を追求したフラッグシップモデルである。不要な共振を抑えるための優美な曲面をもつハウジング、自然な音の広がりを生む「紙」と「網」の二重構造がつくる繊細な質感、構造による音の遮蔽を最小化するためのプロテクターの形状など、細部に至るまで音質を追求した結果としての高い機能性とモノとしての美しさが融合しており、研ぎ澄まされたものづくりの凄みと極みを感じさせるデザインである。

  • グッドデザイン特別賞[未来づくり]

    PlayStation®4専用バーチャルリアリティシステム PlayStation®VR

    ゲーム体験をさらに深く、豊かにするバーチャルリアリティシステムとして企画・開発 されたPlayStation®VR。PlayStation4®およびPlayStation®Cameraと組み合わせて使う「プレイステーション」ならではのVRシステムです。VRヘッドセットを装着すると、迫力のある3D空間がプレイヤーを取り囲み、頭部の動きや位置にあわせて映像が360度全方向にリアルタイムに変化しつつ、独自開発の3Dオーディオ技術により仮想空間内の音響も連動して変化します。さらに、コントローラーを用いることで、ゲームの世界の中に自身が存在しているかのような感覚を楽しむことができます。ジオメトリックな形状をベースにしながら、額から後頭部を結ぶ1本のストレートなバンドと、トラッキングLEDの入った曲線を描くオーナメントという、製品の最も特徴になる部分を象徴的に見せることで、軽快さ、楽しさをシンプルな造形でアイコニックに表現しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    VR技術を世に広める普及型製品として造形、形態、形状、質感、価格など総合的なデザインがしっかりと行われている。見てすぐに他社製品と区別できる独特なフォルムは容易な装着で高い装着感を実現。ある程度、長時間の利用でも不快感がない仕上がりになっている。家庭用ゲーム機としてだけでなく、VRを活用した営業ビジネスや催事での利用など、今後幅広い展開が期待出来る。

  • グッドデザイン・ベスト100

    ステレオレコードプレーヤー PS-HX500

    昨今レコードの価値が見直され、若年層を含め多くの人々がレコードを購入するなど世界中で市場が拡大しています。一方、ハイレゾ機器・音源が普及し高音質な音楽鑑賞を気軽に楽しめる環境が整ってきました。これらを背景に、アナログレコードならではの上質な音楽体験と、DSDハイレゾデジタル録音に対応した先進性を併せ持つステレオレコードプレーヤー PS-HX500は開発されました。 レコードならではの音を原音に限りなく忠実に再生するため、音響設計的に優れたシェル一体型軽量ストレートアームや高音質ラバーマット、高密度MDFキャビネット、偏心インシュレーターを採用。レコード特有の滑らかな音質を記録できるDSDハイレゾ方式のPC録音に対応し、保存データをポータブルプレーヤー等で持ち出して楽しむことも可能です。アナログとデジタル、二つの体験を融合させると共に、レコードの様に時を経ても色褪せないタイムレスな佇まいをジオメトリックな造形でシンプルに表現しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    再び人気を集めるアナログレコードの魅力の本質を最大限に引き出し、もはや手放せないデジタルの魅力と美しく融合した。原音を忠実に再現し、DSDハイレゾ方式の高音質でデジタル機器に取り込む実用性も備えながら、造形の美しさを愛で回転する盤面に針を落とす瞬間の高揚感もうまく形にしており、家電製品における便利さと楽しさのバランスをもう一度考え直すきっかけを与えてくれる。

2015年度
グッドデザイン賞

  • グッドデザイン特別賞[未来づくり]

    スマートDIYキット MESH

    デザインコンセプトは「誰でも発明家になれるデジタル時代のDIYキット」。プログラミングなどの専門的な知識やスキルがなくても、無線でつながる電子タグをモノやコトと組み合わせるだけで、誰でも簡単に発明ができ、それをシェアできるスマートDIYプラットフォームです。動きセンサー、LEDライト、ボタンスイッチなどの機能を持った電子タグを、家具などの既存のモノにつけたり、他のデバイスに組み込んだりし、タグ同士の動作をアプリ画面上でアイコンをドラッグ&ドロップするだけで定義できます。例えば、動きセンサーをドアにつけ、ドアが動いた時にLEDライトを光らせ音を鳴らす、などの作動条件を選択するだけで設定が完了。日常のちょっとした問題を解決する発明やアイデアを簡単に形にできます。見慣れていたものが、より良くしようと思うことで違ったものに見えてくる。多くの人にそのような体験を提供したいとの思いから開発されました。

    評価ポイント/審査員コメント

    プログラミングなど技術的なバックグラウンドがない人でも手に取りやすいデザインとシンプルな操作性に驚かされる。身の回りのものと組み合わせ、簡単にIoTシステムを自分で構築できるとういうのも新しい。何よりも見ていて楽しい。反応がすぐに確認できるため試行錯誤をしやすく、プロトタイプづくりでの活用が進みそう。またテクノロジーへの理解を深め、創造力を育むような子どもたちの教育利用でも大きな効果を発揮するのではないだろうか。

  • グッドデザイン・ベスト100

    4K液晶テレビ ブラビア® X9000Cシリーズ KJ-65X9000C

    大型画面による迫力のある映像体験を提供しながらも、リビング空間との親和性の高いデザインを追求し、テレビの新しい在り方を提案できないかとの考えから開発された、4K対応液晶テレビ BRAVIA X9000Cシリーズ。ミニマルな幾何学形体で構成されたデザインと、最薄部約4.9mmの薄型液晶パネルにより、映像への高い没入感をかなえます。画面、背面パネル、スタンドのすべてをスリム化し、映像コンテンツそのものが浮遊しているかのような佇まいを実現。使用していない時には軽やかに佇み、壁掛け時には壁から画面まで約40mmという省スペースでの設置が可能です。4Kの圧倒的な映像体験を多くの人にとって身近な存在にするとともに、テレビにAndroidを搭載することで、スマートフォンとも手軽に連携できるようにするなど、これからのテレビの在り方をプロダクトや機能そのものから見つめ直しました。

    評価ポイント/審査員コメント

    究極のテレビのあり方は画面のみである。そのため、テレビは技術面が進むほどに、「造形」する箇所がなくなってくる。この製品は、その技術の進歩を素直に受け入れ、無理なく自然にデザインされている。驚くような薄さもさることながら、すべての細部が非常に緻密に、かつ美しく仕上げられている。薄型テレビの正当進化形と言えるだろう。

  • グッドデザイン・ベスト100

    ハイレゾ対応ミュージックプレーヤー ウォークマン® NW-ZX2

    質の高い音楽を求める純粋な欲求に応えられる商品を提供すべく、音楽専用プレーヤーならではの体験価値をどこまで高められるかということを考え、高音質モバイル機器のあるべき姿を追求したウォークマン®NW-ZX2。CDを超える高精細なハイレゾ音源の魅力を最大限に生かせる、フルデジタルアンプを搭載したポータブルミュージックプレーヤーです。高音質の実現に必要不可欠なアンプブロックの形状をそのまま生かしたフォルムや、やわらかく安定した音質に寄与する丸みを帯びた切削アルミフレーム、堅牢性と音質を高める分厚い真鍮素材のヘッドホンジャック部など、高音質に仕上げるための必然性から生まれるデザインを追求。上質な音を求める人の欲求を満たす、ウォークマンのフラッグシップモデルです。

    評価ポイント/審査員コメント

    圧縮音源の再生に慣れてしまった我々だが、この装置の原音に近いハイレゾ音源の素晴らしさを審査によって体感した。音だけではなく、ずしっとくる重量感は剛性によって、音質を安定させるものだと直感で分かる。ブラインドタッチ化されたスイッチのクールなアイコン、レザーシボ、切削アルミの質感、剛性感のあるジャック、アーティスティックなクレードルすべてが高品位で上質なハイレゾの世界を演出している。日本が牽引するハイレゾコンテンツの普及に期待を馳せたい。

  • グッドデザイン・ベスト100

    ポータブル超短焦点プロジェクター

    日常空間にある壁やテーブルなど、場所を選ばすに絵や光、動く雲や雨の滴、時計やメッセージなどの多様なコンテンツを投影して、身近なパーソナルスペースをアンビエントに演出するポータブル超短焦点プロジェクターです。住空間のヒューマンスケールに合った心地よいサイズ感のボディ。手軽に持ち運べ、家の中のさまざまな場所に家の中のさまざまな場所に約20~50インチの画面を映し出します。バッテリーやスピーカーも搭載するため、生活の中に新しい映像と音の体験を提供できます。スクエアな佇まいは、コンテンツが作りだした空気感を妨げず、部屋のどこに置かれても心地よく溶け込みます。日常空間をより豊かにするだけでなく、心をリラックスさせたり、気分を解放したり、空間本来の心地よさを高めながら、暮らす人の気持ちまで豊かにしてくれる商品です。

    評価ポイント/審査員コメント

    一見しただけではこの箱形のものが何であるかがわからない。プロジェクターであると知らされたとたんに様々なシーンが想像できる。それまでは「プロジェクターとはこのような場所に置く」という、既成概念のようなものがあったが、本製品はその既成概念をいとも簡単にぬぐい去った。視聴時にはこの超単焦点のプロジェクターはその存在を意識させず、画面と音声に集中できる。プロジェクターのありかたに一石を投じるデザインである。

ソニーデザインは、近年ソニーグループのビジネス領域の拡大に伴いデザインの領域を広げ、様々な活動に取り組んでいます。
これらの活動がグッドデザイン賞という社会的意義を求められる賞を受賞できたことはとても意味のあることだと考えます。
これからもソニーデザインは、デザインの力で社会に貢献することを目指します。