Sony Design

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Feature Design

WALKMAN®
NWD-W270 series

陸上から水中へ、
フィールドを越えた
新しい音楽体験

1979年の誕生以来、好きな音楽をいつでも、
どこでも、
気軽に楽しませてくれるウォークマン®。
その進化は、ついに
水中での音楽体験へとたどり着きました。

Concept

〈 NWD-W270 series 〉
泳ぎながら聴くという新発想

ウォークマンのWシリーズは、スポーツをしながら音楽を楽しむことに特化したモデル。スポーツ用ウォークマンのデザインとしては既に完成しているうえに、3世代にわたり小型化を重ねているため、これ以上小さくすることは難しく、どのように進化させるべきかが大きなポイントでした。そこで、防滴設計である点に注目。防滴性能をさらに高めれば、音楽を聴きながら水泳もできる商品ができるのではないかというアイデアがデザイナーから浮かび上がりました。また、時を同じくして、トライアスロンを始めた商品企画の担当者にも「プールでのトレーニング時に音楽を聴きたい」という発想が生まれ、このプロジェクトが始動しました。

「今までにない
不思議な感覚」

実際にプールで試作機を試聴してみると、音楽の聴こえ方が想像以上に面白い。通常プールではBGMが流れていても、水の中に潜ってしまうと聴こえなくなってしまいます。しかし、今回のWシリーズを装着すると、個人的な意見ですが、水の中も外も同じ一定の音楽の聴こえ方がしました。それは今までにない不思議な感覚でした。そのときに、これはものになると確信しましたね。

統括課長 飯嶋

Industrial Design

〈 NWD-W270 series 〉
常識を捨てて、限界を越える小ささに

プールでのフィールドテストを重ねていくと、いくつかの問題点が見えてきました。一番の障壁となったのは、その大きさでした。現行モデルでも十分に小さいものの、水泳時には水の抵抗を受けてしまう。しかしボディ内部は既にミニマムで、これ以上は小さくできない状態。電池を小さくすれば、持続時間が減ってしまう。そこで着目したのが、マイクロUSB端子。汎用性が高いため、これまで当然のように採用してきましたが、そこに絶対不可能と言われていた小型化へのブレイクスルーが隠れているのではないかと考えました。そこで今回のWシリーズにはマイクロUSB端子ではなくオリジナルの特殊端子を採用。結果的に、体積が前モデル(NWD-W263)比で約30%減少し、水泳に適した小ささを達成しています。

世界中の人にフィットするものを
目指して

フィールドテストでは、他にもさまざまな課題が見つかりました。たとえば、ネックバンドの形状と長さ。スポーツをするとき邪魔にならない長さで、水泳時には水の抵抗を受けてもブレない形状にする必要があります。さらに、ワンサイズで世界中の人に対応させるための最適な長さが求められます。どの長さならより多くの人にフィットするのか。それを調べるために、ソニーのサンディエゴ支社に併設されたスポーツジムで実際にさまざまな人種の人に装着してもらい、装着感についてヒアリングを実施。ようやく現在の形状と長さにたどり着きました。さらに、調整バンドを付属することにより、できるだけ多くの人にフィットするように配慮しています。

「欲しかったものを
デザインする」

実は学生時代、水泳部に所属していました。「水中で音楽を聴けたらいいな」ということは、高校時代の部活中にずっと思っていたことでした。今回のWシリーズは、自分が欲しかったもの、そのものです。そういった商品をデザインできるというのは、非常に意欲がわきましたね。

プロデューサー / デザイナー 森本

美しく機能的な
アルゴリズミックデザイン

泳いでいるときの水の抵抗をいかに少なくするか、それがデザインの最重要課題でした。しかし、水中での使用を想定した製品はソニーにはわずかしかなく、フィールドテストによる感覚値と想像だけでデザインするには限界がありました。そこで、コンピューターによる設計解析を得意とし、流体力学の解析に長けている生産本部のCAE(Computer Aided Engineering)戦略課と連携。シミュレーションの結果をアルゴリズムによって解析し、直接フォルムのデザイン性向上につなげる「アルゴリズミックデザイン」という手法を取り入れました。

丸みを帯びたこれまでのデザインは、本体と顔の間に水が入り外れやすくなることがシミュレーションによって明らかになりました。そこで、顔側の丸みをできるだけ小さくし、外側に大きい曲面を持たせることで、水流の抵抗を「外れようとする力」から「顔に押し付ける力」に変えることに成功しました。さらに、泳いでいるときと、息継ぎをするときでは水の抵抗の方向性が大きく変わるため、負荷を3軸に分解して検証し、それぞれの角度で抵抗が軽減されていることを確認しながらデザイン。それにより、前モデル(NWD-W263)に比べ、外れようとする力を1/3にまで軽減しました。今回のWシリーズは、フィールドテストとシミュレーションの両方がうまくかみ合って完成度が高まり、今までにない水泳に適したデザインを実現しています。

「シミュレーション結果を
視覚化」

シミュレーションによる検証の際、結果を数字や言葉だけで伝えるのではなく、静止画や動画などで視覚化することでデザイナーが感覚的にわかるようにしてもらいました。グラフィックを用いた映像なら、抵抗の高いポイントが誰の目にもわかります。このようにCAE戦略課の協力のもと視覚化することで、解析データを直観的にデザイン性向上に応用でき、よりわかりやすく社内で共有することができました。

デザイナー 福馬

※水深2mまでのプールの中でのスイミングでご使用いただけます。使用施設のルールに従ってご使用ください ※スイミングでご使用の際、イヤーピースが耳に密着していないと隙間から水が入り、音が聞こえにくくなることがあります。左右適切なサイズのイヤーピースをお選びいただき、しっかりと装着してください。水が入った場合には、耳に入れる部分を下にして5~10回程度もう片方の手のひらに、軽くたたくように当てて水を抜いてください。それでも改善しないときはイヤーピースを外したうえで、本体を乾いた布にさらに5~10回程度軽くたたくように当ててください ※周囲の音が聞こえないと危険な場所では使わないでください(踏切りや駅のホーム、車の通る道、工事現場など)。自動車やバイク、自転車などの運転中、海や川などでの遊泳中は使わないでください