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言葉や文化の壁を越えて、憧れの地で力を発揮する

言葉や文化の壁を越えて、憧れの地で力を発揮する

ダルマパーラ ルクシャーニ
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社
デジタルイメージング本部 商品設計第1部門

勇気をふり絞って掴みとった、日本での進学と就職

私が生まれ育ったスリランカでは、日本製の電化製品が日常生活にあふれ、特にソニー製のテレビやラジオには、子どもの頃から慣れ親しんできました。理系科目が得意だった私は、工学系に強く技術力の高い日本の大学で勉強したいと思っていましたが、自国よりも学費が高く、両親の負担を考えてあきらめかけていました。そんな時、日本の文部科学省が実施している奨学金の制度があることを知り、思い切って応募しました。書類選考を通過した約60名から選ばれるのは2~3人と非常に狭き門でしたが、審査に合格し、晴れて日本で学べることになりました。
大学では電気工学を専攻し、光工学を研究。ソニーで働くことを意識するきっかけとなったのは、3年時にカリキュラムの一環で参加したインターンシップでした。数ある企業の中でソニーを選んだのは、子どもの頃から憧れがあったのはもちろん、期間が約1カ月間と他社よりも長かったので、社風や職場の雰囲気をしっかり観察できると思ったからです。最初は不安もありましたが、いざ参加してみると、職場の先輩たちは活き活きと楽しそうに仕事をしていて、とても温かい雰囲気の職場でした。先輩からいろいろなお話を伺ううちに、次第にこの会社で働きたいという思いが強くなっていきました。大学卒業後は大学院に進むという選択肢もありましたが、ここで働いたほうがより多くのことを経験して成長できる、ここでなら自分の能力を生かして世の中に貢献できると考え、ソニーに就職することを決意しました。

異なる言語や文化を理解し、エンジニアとして成長

入社後は、カメラの電源部分を設計する部署に配属されました。日本の企業の中には、新人研修を1年間、長ければ2年間行う会社もあるそうですが、ソニーでは3カ月間と短く、入社して半年後には現場で実務を任されます。自分が関わった商品を店頭や街中で見ることは、大きなやりがいにつながります。担当したカメラを使っているお客様を見かけたときは、うれしくて思わず声をかけてしまいました。電源はさまざまな部品や機器に関係しているので、電源設計で学んだことは、現在もいろいろな場面で役立っています。
学生時代、私は茶道部に入っていたので日本語に触れる機会が多く、日常会話で困ることはありませんでした。しかし、入社してからは技術系の専門用語がわからなかったり、メールで細かいニュアンスがくみ取れなかったり、コミュニケーションで苦労することもありました。新人テーマ研究用に使っていたカメラが故障して、チューターの方から「直しておいて」と言われた時のこと。必死に故障を直そうとしていたら、その方は九州出身で、「直す」は「片付ける、しまう」という意味の方言だと言われ、二人で大笑いしたことがあります。また、言葉だけでなく、日本のビジネスマナーにも最初は戸惑いました。エレベーターや車の中での上座の位置が、日本とスリランカではまったくの逆なのです。今ではもう慣れましたが、入社してすぐの頃は「これは失礼になっていないだろうか」といつも注意しながら行動していました。

  • チューターは、新入社員に対して日常業務の指導をマンツーマンで行う若手先輩社員

仕事を円滑に進めるために、コミュニケーションを工夫

現在は、カメラの中でもWi-FiやNFCといった無線通信部分のアンテナを設計しています。どんどん進化する無線の規格に対して一からアンテナを設計し、どうすれば小型化する本体に効率よく配置できるかを模索しながらチャレンジしていく仕事は、ものづくりのおもしろさを実感できます。その一方、メカ設計担当者との密なコミュニケーションが必要になるので、認識の行き違いがないようにホワイトボードを使って説明したり、実機を用いて視覚的にわかりやすく伝えるように心掛けています。また、口頭で説明した後もメールでフォローしたり、メールを送る際も文章だけでなくイラストや図で補うなどの工夫をしています。
ソニーには、外国籍の社員を対象としたさまざまな取り組みがあります。私が新入社員だった頃は「バディープログラム」という取り組みがあって、外国人と日本人がグループを作ってそれぞれの母国語を教えあうのですが、日本の職場文化やメール、会話などで困ったときは相談にも乗ってもらえて、とても助かりました。また、他部署の外国籍社員と情報交換を行い、人脈を広げられるイベントが多数あります。ソニーグループの「多様性推進プロジェクト DIVI@Sony」が開催する「Sony Happy Hour」などです。日本語が話せない社員にも温かくサポートしてくれて、安心して働ける環境が整っているのはとてもありがたいことです。

  • DIVI@Sonyは、Diversity Initiative for Value Innovation at Sonyの略称
無線設計を担当したミラーレス一眼カメラα6600

国籍や性別に関わらず意見が言える、分け隔てのない社風

外国人であり、女性であるということは、エンジニアとして私の強みになると思っています。私の部署では、新規開発する技術を検討する際、その技術がカメラのどんな機能に活用できるかを考察するのですが、例えば「南アジアの若者には、こういう機能が喜ばれる」など、外国人の視点を生かして提案することができます。外国人だからこそ顔と名前を覚えてもらいやすく、仕事が円滑に進められるというメリットもあります。また、自分が女性だからかどうかはわかりませんが、細部まで気を配るところはあると思います。設計の仕事だけでなく、取扱説明書のチェックも担当していますが、細かいところまで何度も丁寧に確認しています。
私は引っ込み思案な性格で、入社当時は人前で自分の意見を言うことが苦手でした。しかし、ソニーでは、どんな意見にも耳を傾けてくれる社風があります。事前にしっかり準備しておくことで、打ち合わせで課長や部長にも自分の意見やアイデアを積極的に話せるようになりました。目上の人に意見を言うことは、スリランカの会社ではあまりないことです。外国人だから、女性だからと差別せず、平等に活躍と成長の機会を与えられるところが、ダイバーシティを大切にするソニーの魅力のひとつだと感じます。

人と人、国と国をつなぐ架け橋を目指して

これからもエンジニアとしてスキルを磨きつつ、今後はさらにリーダーシップを身に付けていきたいと思っています。まずはリーダークラスを目指し、そしていつの日か管理職としてマネジメントする立場になってみたいです。現在の上司は、部下の一人ひとりがのびのびと働ける環境をつくってくれる方で、この人の部下でよかったと思っています。私もこの上司のように、幅広い知識を持ち、人と人との関わりを大切にする管理職を目指したいと考えています。
また、これまで日本で暮らし、働いてきた経験を生かし、母国スリランカにさらに貢献していきたいです。現在、「Sri Lanka Professionals Association in Japan」という団体に所属していて、日本の企業に勤めているスリランカ人のキャリアに役立つイベントや、日本で働くことに関するセミナーをスリランカの大学で開催する活動などに取り組んでいます。日本の多くの製造現場で導入されている5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)をはじめとする企業文化から、日本の運転マナーや税金についてまで、スリランカの若者が参考にでき、日本への理解をより深められる情報を、今後も発信し続けていきたいと思います。
働く場所は、自分の人生を決定づける場所。就職を考えている方はインターンシップなどの体験を通して、社風や職場の雰囲気が自分に合っているかだけでなく、社会の緊急事態においても安心して働ける職場かどうかも見極めてほしいと思います。現在、新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっていますが、ソニーグループ各社では感染が広がる前のタイミングで、海外出張や展示会の中止を判断しました。また、全員がテレワークを実施できるように、前もってプロジェクトの調整ができるよう、配慮してくれました。適切な判断をしていただいたことに感謝するとともに、社員の安全を第一に考え、人間として大切にしてくれる会社に就職できたことを、本当に良かったと思っています。

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