人間の目では見えない情報までAIに活用していく。

偏光イメージセンサ

ソニーは高度な半導体技術により、一般的なRGBイメージセンサでは分からない光の偏光特性を捉える独自のイメージセンサを開発しました。この独自のセンサと信号処理・機械学習アルゴリズムを組み合わせることで、AIの可能性を、これまでは実現できなかったレベルへと広げていきます。

平澤 康孝 ソニー株式会社 R&Dセンター 基盤技術研究開発第1部門

平澤 康孝 ソニー株式会社
R&Dセンター 基盤技術研究開発第1部門

「偏光」そして「偏光イメージング」とは。

一般的に光はいろいろな方向に振動していますが、その光を偏光フィルターに通すことにより特定の方向に振動する光「偏光」を取り出すことができます。カメラに偏光フィルターを付けると、反射で光って見にくい水面の下をきれいに撮ったり、空をより青く撮ったりすることが可能になります。また偏光は、物体の形状や表面の傷を調べたり、透明な物体に力を加えたときにどんな歪みが生じているのかを調べたりすることに利用できます。肉眼ではわからなくても、偏光の状態を解析すれば可視化できるのです。このような、偏光を活用した一連の技術群を「偏光イメージング」と呼んでいます。

ソニーの半導体技術を結集した偏光イメージセンサ。

ソニーは、4方向の偏光フィルターをもつ3.45μm画素サイズの偏光イメージセンサを開発しました。偏光フィルターを半導体プロセス上で形成していることが大きなポイントで、偏光フィルターをセンサに貼り合わせた構造のものと比較すると精度や量産性、耐久性などがとても優れています。従来、偏光イメージングを行うには、偏光フィルターの角度を変えて複数回の撮影が必要でしたが、ソニーの4方向偏光イメージセンサであればワンショット、つまりリアルタイムでの解析が可能です。産業分野では、これまで可視化や認識が困難だった検査などに使われていくことでしょう。

製品開発とともに高性能なAI開発を実現できる。

これまで、人間の目で見える画像に機械学習を適用することでで、さまざまなAIが生み出されてきました。そしてこれからは偏光イメージセンサを使うことで、人間の目では見えない情報まで活用できるようになり、このことはAIの可能性を大きく広げていくに違いありません。つまり、人間の代わりに何かを解決してくれるだけでなく、人間の解決力の限界を越えていくのです。ソニーだからこそ実現できる高性能なセンサを開発し、それを使ったまったく新しいAIの開発を加速します。さらに、ソニーでは、多分野にわたり様々な製品・サービスを持っています。デバイスの特性を確認しながら、製品づくりとともに高性能で実用的なAIをより早く開発し、世の中に出すことができる。これは、画像処理と機械学習だけで行っているAI開発とは違って、とてもやり甲斐がありますね。

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