AIを使ってイメージセンサーレベルで画質を改善。

Picture Data Quality Improvement with AI

AIによる画質向上の取り組みや、これまでの枠にとらわれないまったく新しいイメージセンサーの研究開発が進んでいます。そして、人が見るための画質にとどまらず、機械が見る(機械で判別する)ためのデータクオリティを追求したイメージセンサーによって、AIの開発環境や性能をさらに進化させていきます。

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社システムソリューション事業部 横山恭二

横山 恭二 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
システムソリューション事業部

画質向上や技術課題の解決をAIで。

AIを使って画質を向上させる研究が進んでいます。例えば、モアレ現象の改善や画質を維持した補色系フィルタの適用など、これまでの手法では完全に解けなかった課題にもAIを適用することで解決できる可能性があります。もしかすると、物理限界までも突破してしまう可能性も秘めています。
「Picture Data Quality Improvement with AI」とは、AIを使ってイメージセンサーレベルで最終的な画質の改善を行うこと。ソニーで量産している積層型CMOSイメージセンサーはロジックエリアを持っていますので、この領域も最大限に活用することも考えています。それにより、これまで考えもしなかったことがイメージセンサーで実現できるようになっているのです。また、ソニーは、CCDやCMOSの研究に長年取り組んできましたが、過去に乗り越えられなかった技術課題に対して、AIを適用することで、実用化に至らなかった技術を復活させるということも視野に入れています。

AIの視点で画質を見直していく Picture Quality=Data Quality

ところで画質といっても、求めるレベルや内容は画像の用途や使われ方ごとに異なりますよね。映像のプロのための画質と、スマートフォンで見たときに美しいと感じさせるための画質、監視カメラにおける画質はそれぞれ別物です。そこで、AIのための画質とは?ということになります。これまでイメージセンサーは、人間に見てもらうことを目的にしてきました。しかし、もうすでに機械が人間の代わりに見ているじゃないですか。つまり、画質というものはイメージのクオリティというよりデータのクオリティであるという視点が、次世代のイメージセンサー開発に必要になってきます。

AIの開発や性能のために最適なイメージセンサーを研究開発。

AIの分野において、センシングを含むデータ取得側と学習側は、離れている印象があります。イメージセンサーは、画像ソースとして間接的にAIに関わっているに過ぎなかったのです。そこで私たちはデータ取得から学習、AIの性能、製品までをトータルに考え、そこから逆算してイメージセンサーの最適解を目指しています。この研究開発においてソニーは、例えるなら、農園を有するレストランを目指しています。農園から収穫される食材がデータで、厨房にいるシェフがAI、生み出される料理が製品・サービスです。シェフは料理を食べられたお客さまからの評価をさらに料理にフィードバックでき、食材についても農園にフィードバックできる。これからの時代に求められる開発の環境が、すべてソニーに揃っているというわけです。ここから生まれるイメージセンサーによって、AIの性能を飛躍的に向上させていきたいですね。

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