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Technology

One Sonyのビジョンの下で最新テクノロジーを活用し、
クリエイターに近づくソニー・ピクチャーズの取り組み

CES 2020のソニーブースにて。ソニーイノベーションスタジオのチームメンバーとともに。

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントには技術を駆使して映画やテレビ番組の制作・配信をサポートする専門部隊がいます。チームを率いるビル・バグラーに担当部門のミッションや今後の展望を聞きました。

プロフィール

  • ビル・バグラー

    株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
    エンタテインメントイノベーション&テクノロジーグループ
    ソニーイノベーションスタジオ
    エグゼクティブ・バイス・プレジデント 兼 ゼネラルマネジャー

    テクノロジーデベロップメント
    エグゼクティブ・バイス・プレジデント 兼 CTO

クリエイティブとテクノロジーをつなぎ、
新しい映像体験を創造する

──今年4月、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントにおいて、2つの役職、具体的には、ソニーイノベーションスタジオ(Sony Innovation Studios)のEVP 兼 ゼネラルマネジャー、そしてテクノロジーデベロップメント(Technology Development)のEVP兼CTOに就任しました。それぞれのグループの役割は何でしょうか?

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントにおける重要な2部門を新たにリードする立場となり、たいへん光栄に思います。ソニーイノベーションスタジオでは、ボリュメトリックキャプチャ技術などを活用したバーチャルプロダクションを行っています。新型コロナウイルスの影響で従来の制作活動に制約が生じる中、このようなツールやサービスへの需要は高まっています。撮影所のセットや実在する場所のキャプチャ(映像と3Dデータの収録)を行い、Atom View(アトムビュー)というツールで、キャプチャデータをLED画面やグリーンバック撮影への合成映像の中で忠実に再現します。役者の演技や小道具を使った演出と合わせて、本物のセットやロケ地での撮影と見分けがつかない、リアリティのある映像表現を可能にします。テクノロジーデベロップメントの主な役割は、社内外のパートナーと連携の上、スタジオ内で展開できる新しい技術を発掘・開発し、プロダクションからポストプロダクション、アーカイブ、映像配信に至る映画スタジオの全ビジネスを新しい方法で推進することです。映画業界のパートナーをはじめ、クリエイターや配信業者など、さまざまなクリエイティブグループとソニーのR&D部門をつなぎ、新しいソリューションを提案しています。これらの技術をソニー・ピクチャーズ エンタテインメントで展開することで、クリエイターのビジョンを形にし、私たちのお客さまにお届けしています。

──各グループのミッションは何でしょうか?

ソニーイノベーションスタジオは最先端のエンタテインメント体験を提供するための制作技術の開拓を行っています。このスタジオは、グローバルなパートナーシップと業界で最先端を行くクリエイターとのコラボレーションを通じて、ソニーのエンタテインメント技術を前進させます。Tech Devは、新しい技術の発見・探索・創造・普及を通じてソニー・ピクチャーズ エンタテインメントにおけるイノベーションを促進しています。またソニー・ピクチャーズ エンタテインメント内やソニーのグループ会社、テクノロジー企業、業界標準化団体をつなぐ役割も担っています。ソニーがコミットする感動を提供し続けるため、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのIP(知的財産)を守りながら、効率性改善、品質の最大化、ユーザーエクスペリエンス向上に役立つ技術を見極めて展開しています。

──ソニーの経営の方向性は「人に近づく」ですが、日々の仕事でこの方向性に基づいて実践していることがあれば教えてください。

私はクリエイティブとテクノロジーのつなぎ役であることが自分の役割と常に考えてきました。私たちのチームの強みは、この考えを具現化し、クリエイティブとテクノロジー両方を理解し、橋渡しができることです。4KやHDR、イマーシブオーディオなど、ユーザー体験を向上させる新しい機会を見定めるとともに、新しいカメラやバーチャルプロダクション、リアルタイムゲームエンジン、新しい音声フォーマット、機械学習、AIなどの最先端技術をクリエイターが取り込めるよう支援しています。これらの技術を活用して映画ファンやテレビ番組の視聴者にコンテンツを提供することを追求しているのです。

ソニーのチーム力をこれまで以上に実感

──さまざまなエンタテインメント会社でのご自身の経験を踏まえ、ソニーの映画制作にはどのような強みを感じていますか?

私は2011年にソニー・ピクチャーズ エンタテインメントに来て、One Sonyのビジョン実現のためのお手伝いをしてきましたが、ソニーのチーム力はこれまで以上に強靭なものになっていると実感しています。技術面では、コンスーマーおよび業務用ディスプレイで関係者がそれぞれチームとなり、映画撮影用カメラではR&Dチームと一丸となって新しい制作ツールとポストプロダクションツールの開発に取り組んでいます。また、クリエイティブ面では、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントやソニー・インタラクティブエンタテインメントのIPを生かした制作に積極的に取り組んでいます。これらすべてを組み合わせて、真にユニークなコンテンツやソリューションをお客さまに提供できるのはソニーだけです。

──具体的にはどのような活動を行っていますか?

さまざまな活動がありますが、一例を挙げると、AI・機械学習を活用してオリジナルコンテンツの解像度を4Kにアップコンバートするプロジェクトがあります。また、最近米国でリリースした4K ULTRA HDとドルビーアトモスを採用した『アラビアのロレンス』と『ガンジー』のソフト制作には、AIを取り入れたソニーの音源分離の技術が使われているほか、AIツールを活用してクリエイターの真のクリエイティブな創作を支援するプロジェクトも進行しています。バーチャルプロダクションの手法は進化を続けています。ソニーのR&Dセンターやソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズなど、ソニーの複数のチームと協力してこれを実現しています。また、機械学習を使ってコンテンツのタグ付けやカタログ化、アーカイブ化作業の効率改善、次世代のコンテンツ保護技術の開発にも取り組んでいます。また、ソニーの業務用カメラおよびディスプレイチームとの連携には長い歴史があります。社内のチームと密にコミュニケーションを図り、ハリウッドコミュニティとの関係構築を支援しています。また、ソニー・ピクチャーズ アニメーションやソニー・ピクチャーズ・イメージワークスといったソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのグループ会社とも連携し、ソニーの有機ELディスプレイを彼らの制作プロセスに取り入れてもらい、昨今の在宅勤務下では自宅での品質管理や画像レビューにも活用しています。

映画『ガンジー』

映画『アラビアのロレンス』

──ソニーの技術は映画業界のクリエイターにどのように認識されていますか? また、映画制作においてソニーの技術はどのような影響を与えていますか?

ソニーは映画業界において常に最高の品質を提供するととらえられています。一般のお客さまから映画制作のプロまで非常に好意的に受け止められており、業務用カメラ、コンスーマーや業務用ディスプレイ、オーディオ技術、クラウドベースの新しいツールを通じて、映画制作の技術と業界を変革し続けています。われわれソニー・ピクチャーズ エンタテインメントも4KカメラとHDRの業界内への浸透を強力に推し進めました。現在は、バーチャルプロダクションの領域でソニーならではの取り組みを展開しており、過去には不可能または非現実的と考えられていた制作手法を進めています。

CES 2020ソニーブース内バーチャルプロダクションデモの様子

リモート環境の下でも走り続ける

──物理的な制作が中断され、多くの社員が在宅勤務を続ける中、映画制作を継続するためにどのような対応をしていますか?

ポストプロダクションでは、映像・音響制作の両方でリモートでの活動をすでに行っています。ソニーイノベーションスタジオは、コロンビア ピクチャーズおよびソニー・ピクチャーズ・テレビジョンの多数の制作チームとつながって、物理的な制作を再開した後の進め方を決めるため、緊密に連携しています。バーチャルプロダクションの技術は、リモートの制作現場でもプロダクションをコントロールできる環境を提供し、物理的な移動を減らすことができます。新型コロナウイルスは映画制作に長期にわたる影響を及ぼす可能性が高く、バーチャルプロダクションはわれわれがこれからも制作を止めずに走り続けるための重要な要素になると高い期待を寄せています。

──ソニーの会長 兼 社長 CEOの吉田は、感動の追求には「リアリティ(Reality)」と「リアルタイム(Real-time)」に加えて、ウイルスとの共存を模索する中で「リモート(Remote)」を極めることも重要と述べています。バグラーさんの取り組みにおいて「リアリティ」・「リアルタイム」に「リモート」という新たな価値を加えることが可能でしょうか?

私は、4K、イマーシブオーディオに関する数々のフォーマット、HDRの導入などを通じ、多数のOne Sonyの取り組みに参画し、ソニーのクリエイターやお客さまに感動をお届けする一端を担えたことをとても誇りに感じています。私のチームは、吉田さんが提唱する"3つのR”すべてを提供できると考えています。ソニーイノベーションスタジオはまさにリアリティとリアルタイムを追求した技術を提供していますし、Tech Devはリモートによる共同制作に注力しています。両チームとも、コンテンツ制作と技術の両面からスタジオとソニーグループをつなぎ、さらなる連携を推進しています。

──イノベーションとテクノロジーは、ウィズコロナ、アフターコロナの世界に向けた新しいアプローチの模索にどのように貢献すると思われますか?

イノベーションとテクノロジーは、現在そして将来の私たちの成功にとって不可欠なものです。また、私たちの仕事を改善し、よりよくしていくためにも、新しい技術の開発と活用は重要です。私たちは新型コロナウイルスと一定期間、共存することになると思いますが、先ほどお話したような新しい提案を通じ、この新しい時代に適応しながら継続的に成果を出していきます。「リアルタイム」と「リモート」の掛け合わせは、今後、リアルな制作が再開されていく中、今までになく重要性が高まります。

──ソニーのR&D部門や他のグループ会社とのさらなる連携を通じ、ソニーのPurpose(存在意義)「クリエィティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」をどのように追求していきますか?

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントはグループ内の多数のプロジェクトに参画することで、ソニーのPurposeの実現を積極的に追求しています。私たちは、映画制作者が伝えたい新しい魅力的な体験、つまりストーリーを届けるために、思いを結集して、すばらしいコンテンツIPを生み出していきます。また、技術を通じてスタジオのオペレーションの変革を行うほか、摩擦を減らし、コンテンツ制作や配信をより行いやすく、安定したものにします。これらすべては、私たちがまだ想像すらしたことのない機会の創出につながります。技術、R&D、映画、テレビ番組、ゲーム、プロフェッショナルおよびコンスーマー向け製品など、ソニーグループにはPurposeを追求していくために必要なあらゆる要素が包括的に揃っています。これらのすべてが揃うのはソニーだけです。

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