リーダー/ライターとカードの間の通信は、リーダー/ライター から発信される電磁波によって行われます。
通信は、13.56MHzの周波数帯を利用し、212kbpsの速度で行われます。副搬送波を使用しない「対称通信」が特長です。

FeliCa技術は、ICカードのライフサイクルをカードの発行からパーソナライズ、日々の運用、またアプリケーション開発に至るまで、トータルにサポートします。 FeliCaカードは、信頼性と高いパフォーマンスの要求される世界の大型案件において、非接触方式に適した技術を採用することで、その厳しい要求に応えてきました。また、非接触ICカードとしては世界で初めて、セキュリティー評価基準の国際標準であるISO / IEC 15408 EAL4 の認定を受けました(RC-S860)。
ここでは、FeliCa技術の概要についてご紹介します。

リーダー/ライターとカードの間の通信は、リーダー/ライター から発信される電磁波によって行われます。
通信は、13.56MHzの周波数帯を利用し、212kbpsの速度で行われます。副搬送波を使用しない「対称通信」が特長です。


FeliCaカードには、非接触方式に適した技術が採用されています。
Manchester方式による符号化は、ノイズや距離の変動に対して安定であるという特長があります。
タイムスロット方式による衝突検出/回避は、他方式に比較してトランザクション回数が少なく、処理全体の高速化に貢献しています。FeliCa技術の対称通信では、副搬送波を使用しないため、不要放射が小さく、また、通信速度も理論的に847kbps以上が可能です。
| 主な仕様 | |
|---|---|
| 搬送波 | 13.56 MHz |
| 副搬送波 | なし |
| 変調方式 | ASK 10% |
| 符号化方式 | Manchester |
| 通信速度 | 212 kbps (Fc/64) |
| 衝突検出/回避 | タイムスロット |

独自の効率的な相互認証方式と、非接触の利用形態に適した通信方式によって、リーダー/ライターとカードの間の処理は、暗号処理を含めて約0.1秒以内で終了します。


FeliCaカードは、一枚のカードの中で多目的のデータを管理することができます。各々のデータには個別のアクセス権を設定することが可能で、これによってアプリケーション間の安全な相互運用が実現されています。

ファイルシステムは、「エリア」と「サービス」によって階層状に構成されます。エリアとはフォルダに相当するもので、エリアの下にさらに階層的にエリアを作成することも可能です。サービスは、データに対するアクセスの種類や権限を定義します。
エリアやサービスに設定される「アクセスキー」は、権限の無い者がサービスにアクセスすることを防ぎ、アプリケーション・ファイアウォールを実現しています。また、複数のアクセスキーを合成して作られる「縮退鍵」の技術によって、アクセス対象が複数に渡る場合でも、一回の相互認証で複数のファイルをオープンすることができます。

FeliCaカードは、8ブロックまでの同時アクセスをサポートしています(1ブロック=16バイト)。非接触の利用形態においては、カード内で処理が完了しないうちにICカードがリーダー/ライターの電力供給範囲の外に出てしまった場合、処理未了が発生する恐れがあります。このようなときにも、 FeliCaカードならばカード内で自動的にデータを元の状態に戻し、データの不整合を防ぎます。

相互認証と通信データの暗号化においては、オープンスタンダードなセキュリティーアルゴリズムを採用し、信頼性の高いセキュリティーを実現しています。また、通信データの暗号鍵は相互認証ごとに新しく生成され、成りすましを防いでいます。
このような通信時のセキュリティーに加えて、カード発行時には発行者とカード製造会社との間で発行情報と鍵変更情報を暗号化した状態で安全に受け渡す独自の仕組みを提供しています。また、カード出荷時には「出荷鍵」を設定することにより、カード輸送から発行までの安全性を確保しています。


FeliCa では三種類のデータ形式を管理できます。各々のデータはRead onlyやRead/Writeなど複数のアクセスモードを持っており、各々のデータにさらに鍵の有無を設定することができます。
| データ形式の種類 | 動作 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ランダム | 任意のブロックをRead/Write 可能 | IDデータ等任意のデータ管理 |
| サイクリック | ブロック単位でサイクリックにRead/Write 可能 | 履歴データの管理 |
| パース | ランダムアクセス | バリューデータの管理 |
| キャッシュバック | ||
| 減算 | ||
| 参照のみ |

FeliCa技術は、ICカードシステムの開発段階から運用段階までをトータルにサポートする技術です。
開発段階では、アプリケーションの性質に合わせて選択できるSDK for FeliCa(ソフトウェア開発キット)のラインナップが、開発の生産性向上を支援します。また、ICカードの出荷から一次発行のプロセスでも、様々な安全対策によってICカードを脅威から守ります。そして、運用段階では、通常の読み書きコマンドに加えて発行コマンドから自己診断コマンドまでを備え、運用時のメンテナンス負荷を軽減します。

FeliCa技術の通信方式は、ソニーとNXPセミコンダクターズが共同提案したISO/IEC 18092(NFCIP-1)に準拠しています。
NFCの技術仕様は、ISO/IECで定める国際標準規格に基づいてNFCフォーラムが策定しており、ISO/IEC 14443・ISO/IEC 18092をサポートしております。
NFCは今後、さまざまな民生用エレクトロニクス機器での利用が期待されます。


FeliCa技術は、携帯電話やコイン型のトークンなど、カード以外のさまざまな形状にも対応しています。例えば、携帯電話にFeliCa技術を搭載することで実現した「おサイフケータイ」は、1台の携帯電話に多彩な機能を集約できます。ほかにも腕時計やキーホルダーなどに組み込めます。