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ソニーイメージングギャラリー 銀座

サトウヒトミ 作品展 Layered NY

「初めてNY(ニューヨーク)に行ったのは、20代の頃。最初から、ここに住みたい!と思ったのを覚えている。あれから何度NYに行っても、その気持ちは変わらない。空港に降り立ち税関を抜ける頃にはワクワクする気持ちを抑えられず、思わず『ただいまー!』と言いながら、早足でイエローキャブに乗り込む。この瞬間が大好きだ。」と熱っぽく語るサトウ氏自身がニューヨーカーのようにエネルギッシュだ。

さらにサトウ氏はこう語る。
「ニューヨークの人々は皆大きな声で良くしゃべる。じっと見ていても、全く気にせず、会話に没頭する姿は街のエネルギーそのものだ。すれ違いざまに『I like your necklace !』と声をかけ、わざわざ振り返って『Nice hat !』とウィンクする。エレベーターでは乗り合わせた人たちがいきなり話し始め、カフェでは仕事中のウェイターが親切に街のホットスポットを教えてくれる。
そんな街なので、いつも奇跡的な瞬間や感動の名場面があちこちに繰り広げられる。だからとにかく街を歩く。歩いていると、色々な人種、車、ウィンドウやネオン、音楽や喧騒が幾重にも重なってひとつの絵を作り出す。layered NYという言葉が頭の中で自然に泳ぎだしていた。」

サトウ氏は、そうしたNYの魅力的な1シーンをひとつの層(Layer)として巧妙に幾重にもデジタル的に重ね合わせて1枚の作品として完成させた。これらの作品は、言ってしまえばサトウ氏の世界観を通したフィクションの世界だが、むしろNYらしい何が起こるかわからない不思議さと華やいだ雰囲気を醸し出している。透明感のあるそれら作品を見るだけで“奇跡の街NY”を歩いているような気持ちに浸れることだろう。

サトウ ヒトミ プロフィール

横浜生まれ。東京都在住。
御茶ノ水女子大学 舞踊教育学科卒業後、日本航空国際線客室乗務員として勤務。東京ビジュアルアーツで写真を学ぶ。

2006年
写真新世紀佳作
銀座一穂堂サロンにて写真展、絵画展複数回
2015年
サロンドトーヌ展入選
2016年
日本カメラ社より「イグアナと家族とひだまりと」を出版
2017年
神保町画廊にて「イグアナの息子」展開催