ソニーイメージングギャラリー 銀座

武井琴 作品展 森へ行こう

本作品展は、武井氏の純粋で瑞々しい感性により、絵本の世界に入り込んだような心和むアニメーションが楽しめる、“コマ撮りアニメ”と写真プリントによる作品展です。
作品の被写体は、森の中でコンテンポラリーダンスを踊る武井氏自身。その1つ1つの動きを写真撮影し、それをつなげてアニメーションとして見せたのが、“コマ撮りアニメ”です。通常の動画と異なり、昔のサイレント映画のようなカクカクとしたぎこちない動きだからこそ、“天真爛漫”“和み”“可笑しみ”といったものがより凝縮されて感じられることでしょう。

撮影地は武井氏の祖母が住んでいた群馬県北軽井沢の森の中。そこは武井氏にとって幼少期からずっと身近な場所で、大人になり都会で忙しく過ごすようになってからも大切な憩いの場でした。ところが撮影のために長期間森で過ごすうちに、そこが日々変化し、呼吸をし、流動し続けているエネルギーに満ち溢れた場所であるということに気づきます。そして、木々が自分という存在をじっと見つめているように感じ、そこに立っていると森という大きな生き物の体内に入り込んでしまったような感覚を覚えたといいます。そしてそんな内面の変化を、何か形にして表出しようと思い作ったのが今回の作品でした。幼い頃から続けてきたダンスと高校時代に取り組んでいたコマ撮りアニメ。それら2つの表現手段と北軽井沢の豊かな自然環境で作られた作品は、どこかほっこりと心が和む作品に仕上がっています。

「今回の作品展を通して森からのエネルギーを感じていただき、来ていただいた皆様を森という異空間に疑似体験としてお連れすることができたらと思います。また、まだまだ知名度が低いコンテンポラリーダンスを、もっとたくさんの方に知っていただきたい、そのための一つの取り組みとしての意味も今回の展示にはあると思っています。この作品展が皆様にとって、森やダンスとの出会いの場になることを期待しています。」(武井 琴)

武井たけい こと プロフィール

1991年、横浜市出身。
立教大学 現代心理学部 映像身体学科 卒業。
幼少期よりクラシックバレエをはじめ、高校時代にコンテンポラリーダンスと出会う。同時期、写真とアートアニメーションに興味を持ち、人形コマ撮りアニメーション「僕の石鹸」を制作、発表する。大学在学中、テーマパークに就職。パフォーマーとして3年間の勤務を経て、2016年夏より、文化庁・NPO法人DANCEBOX主催の「国内ダンス留学@神戸5期」に参加。
小さな身体を活かし、劇場をはじめとして野外やメディアの中など様々な空間に自分の身を対峙させることができるダンサーを目指し、活動を行っている。現在は、ダンスとコマ撮りを融合させた映像制作に取り組み、分野を超えた自由な表現について模索している。今秋、亀山トリエンナーレ2017にて新作を発表予定。

受賞歴

2009年
第11回 TBS Digicon6 学生賞
2009年度 メディア・コンテンツ大賞 高校の部 佳作
2010年
TAF2010 第9回 東京アニメアワード 公募部門 入選

武井琴 ウェブサイト