ソニーイメージングギャラリー 銀座

ウィル・ブラード・ルーカスは、1983年英国ケント生まれのイギリス人フォトグラファーです。アフリカとアフリカに生息する野生動物に対するウィルの情熱は、子供の頃、数年間タンザニアで過ごした経験に基づいています。
15年後、インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College in London)で物理学を学んでいたウィルが、写真に目覚めたきっかけはデジタルカメラの登場でした。あっという間に写真に夢中になったウィルは、一方で自然界にも強い興味を抱き、時間が許す限り旅に出て、野生動物を撮影するようになりました。また、インターネットを活用して自らの作品の共有や販売も始めました。2010年になる頃には、仕事の基盤を確立し、フルタイムの野生動物専門フォトグラファーとして飛躍を遂げたのです。

ウィルは、野生動物の撮影において新境地を開くべく、最新テクノロジーの活用に向けて常に努力を続けています。リモコン制御のカメラバギーを開発して「ビートルカム(Beetlecam)」と名付け、地面すれすれのローポジションから動物を接写できるようにしたほか、カメラトラップセンサーによって、なかなか姿を見ることができない動物を自動検知し撮影することに成功しました。デジタルカメラの進化と感度の向上により、以前なら困難だった夜行性動物を撮影することも可能になりました。これらの実績と自身で開発したツールを活用して、アフリカに生息する夜行性動物の生態を撮影する長期ブロジェクトを立ち上げ、星空の下に生息する動物の姿をとらえてきました。2014年、ウィルはキャムトラプションズ社(Camtraptions Ltd)を設立し、自身が考案したリモート撮影やカメラトラップなどを、世界各国のフォトグラファーや映画会社が利用できるよう商品化しました。
ウィルの作品は、ロンドンの自然史博物館やワシントンD.C.のスミソニアン博物館に展示されています。これまで、ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤーや、 GDT(ドイツ自然写真協会)ヨーロピアン・ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤーなどを受賞したほか、Sony World Photography Awards(SWPA)でも2回カテゴリー優勝者(2011年のMoving Image(動画)および2017年のNatural World(ナチュラルワールド))に選ばれています。 2017年にSWPAへ出展し受賞した『African Wildlife at Night(アフリカの夜の動物たち)』を足がかりに、次のプロジェクト『Land of Giants(巨人の大地)』が評価され、ソニーから助成金ソニーグラントが交付されました。ツァボ・トラストおよびケニア野生生物公社と協働して行われたこの最新プロジェクトの目的は、地面につくほど長く成長した牙を持ちアフリカの象徴とも言えるゾウの最期を捉えることでした。2018年後半、ツァボ・トラストの支援を受け、『Land of Giants』が写真集として出版されます。
『Wildlife as Never Seen Before(見たことがない野生動物たち)』展では、初期のビートルカムからカメラトラップを使用した撮影手法、そして、『African Wildlife at Night』プロジェクトや新刊『Land of Giants』の予告まで、ウィルの仕事の数々をご紹介します。