Spectral Cell Sorter FP7000
超多色解析と高精度6wayソーティングを簡単操作で実現するスペクトル型セルソーター
主な特長
1. ソニー独自のスペクトル解析技術による、44色以上※1の超多色解析
ソニー独自のスペクトル解析技術により、波長の異なる6 つのレーザー(320 nm※2/349 nm/405 nm /488 nm/561 nm/637 nm) と 182 個の蛍光検出器からの 44 色以上の蛍光、および自家蛍光を検出することができます。ソニーのスペクトル型セルアナライザー『ID7000』と同等の光学性能を持ち、『ID7000』から本機へ多色分析結果を転用することが可能です。さらに、本機は100 nmほどの微小な粒子の検出もサポートします。
スペクトル型セルソーター FP7000 の光学系は、32 チャンネル PMT の全領域において約 10nm の分解能で蛍光スペクトルを検出します。このことにより、重複領域の大きい色素の組合せでも明確に分離することができます。
2. 様々なノズルに対応する堅牢なシース加振技術で、安定した分取を実現
シース加振技術により様々なタイプのノズルの堅牢な動作を実現し、最大100kHzの液滴形成周波数、最大600kPaの圧力で安定した液滴を形成することにより、コレクションチューブやプレートへ特定の細胞を安定的に分取することができます。
3. リアルタイムアンミキシング技術による高品質な分析
独自のアンミキシングアルゴリズムにより、正確性の高い分析をリアルタイムに実現しています。重複する蛍光色素のスペクトル情報を各色素に分離することで、補正による分析結果のバラつきを排除し、高品質なデータを提供します。
4. 自家蛍光ファインダーによる安定した解析結果
細胞解析において、細胞自体の発する微弱な蛍光情報(自家蛍光)は、本来取得したい蛍光情報の阻害要因となりえるため、自家蛍光の波形形状を事前に特定する必要があります。一方で、多くのサンプルの測定をすると、サンプルごとに自家蛍光の波形が異なるなど、定量的な特定が難しいケースがあります。自家蛍光ファインダーにより、研究者は複数の細胞集団から自家蛍光を識別して分離し、より正確なデータを得ることができ、不均一な細胞集団から微弱な蛍光シグナルの検出を可能にします。いずれのレーザーから検出された自家蛍光シグナルも、分取時のパラメーターとして使用できます。
5. 専任のオペレーターが不要な、高度な全自動セットアップ機能
独自の CoreFinder™アルゴリズムにより、レーザー光の光軸調整や、サンプルが各レーザースポットを通過するタイミングの算出、液滴のキャリブレーション、分取のための電気的タイミング調整、サイドストリーム調整といった主要な操作を自動化することで、専任のオペレーターでなくても作業を行うことができます。調整に起因する結果のバラつきを排除し、様々な研究目的において効率的な運用が可能です。
6. 研究者の操作をサポートするガイド付きワークフロー
蛍光の波形形状情報などを簡単に登録・検索・選択し参照できるスペクトラルリファレンスライブラリーや自家蛍光分離など、ソフトウェアに組み込まれたガイダンスに従ってスムーズに実験のセットアップを行うことができ、様々な習熟度の研究者による使用が可能です。
Experiment ワークフロータブには、Experiment のセットアップに必要な各種ツールが搭載されています。
- 1New Spectral References:新たなスペクトルリファレンスを作成します
- 2Use Spectral References:既存のスペクトルリファレンスを使用してExperiment を作成します
- 3Use Template:既存のテンプレートを使用して新たな Experiment を作成します
- 4Open Existing Experiment:既存のExperiment を開きます
Acquisition ワークフロータブには、データ取得とソーティングに必要な各種ツールが搭載されています。
- 5Acquisition Control Panelにはイベントカウント、ストップコンディション、サンプルプレッシャーなどが表示されます
- 6Experiment Explorerには、使用可能なExperiment や、各 Experiment の構成が表示されます
- 7Worksheetでは、プロット、ゲート、各種統計などが作成できます
- 8リボンにデータ取得やソーティングに関する各種メニューがあります
- 9Sort Control Panelにはサイドストリームやドロップレットのカメラビューや、ソートコントロールに関する情報が表示されます
主な仕様
| レーザー波長(nm) |
320※2、349、405、488、561および637 nm |
|---|---|
| 蛍光検出器 |
182チャンネル |
| 測定パラメーター |
FSC、SSC、violet SSC※2※3 および182蛍光 |
| ノズル |
70、100※2および130※2 µm |
| サンプルチューブ |
0.5※3、1.5※3、5 および15 ml |
| コレクションチューブ |
1.5※3、5、15および50※3 ml |
| ソーティング |
チューブ(6方向、4方向、2方向)*およびマルチウェルプレート* |
| 電源 |
100V-240V, 50/60 Hz |
| 対応データフォーマット |
Flow Cytometry Standard (FCS) 3.1 |
- ※1 現在市販されている蛍光色素で確認した数字。320nmレーザーに対応した蛍光試薬と組み合わせることにより、今後増える可能性があります。
- ※2 今後のアップデートにより利用可能となる予定です。
- ※3 有償オプションとして対応します。
- ※4 100µm, 130µm ノズルは今後のアップデートで利用可能となる予定です。
- 本機は研究用です。診断および治療には使用できません。
- 本機はクラス1レーザー(JIS規格)商品です。
- ID7000はソニー株式会社の登録商標です。
- その他、記載されている会社および商品名は、各社の商標または登録商標です。
- 仕様は予告なく変更されることがあります。
- SonyおよびSonyロゴは、ソニー株式会社の登録商標です。